不透明だったリアクショントレイがガラスのように透け、長押しで現れるコンテキストメニューがチャット背景と自然に馴染む——MetaがWhatsApp for iOSの「Liquid Glass」デザイン刷新をさらに踏み込んで進めていることが明らかになりました。最新のTestFlightビルドでは、メッセージリアクションとコンテキストメニューの見た目を更新する作業が確認されています。9to5Macが伝えました。
TestFlightで見つかった2つの刷新ポイント
WABetaInfoがTestFlight版WhatsAppで発見したのは、以下の2要素にLiquid Glassを適用する動きです。
- メッセージリアクションのトレイ:現状では不透明でソリッドな見た目だが、新デザインでは透過性のある質感へ。絵文字を選ぶ際に背後のチャット内容がうっすら透けて見えるイメージで、指で押した瞬間のフィードバックがより軽やかになる
- メッセージのコンテキストメニュー:チャット一覧側のコンテキストメニューはすでにLiquid Glass化されている一方、メッセージ側は透過効果が限定的な簡素な背景にとどまっている
WABetaInfoは、これらの要素が他のLiquid Glass適用部分と「視覚的に一貫していない」状態にあると指摘しており、Metaが整合性を取りに来ていると読み取れます。なお、この更新されたインターフェースはベータテスターにはまだ公開されておらず、WABetaInfoがリリース前に有効化したスクリーンショットとして示されたものです。
ベータで続くLiquid Glass実験——公開はなぜ「じわじわ」なのか
iOS 26のリリース後、Metaは公式WhatsAppアプリのボトムナビゲーションバーとチャットタブの一部要素にLiquid Glassを適用する小規模テストを展開しました。WABetaInfoが2025年10月8日にバージョン25.28.75について投稿した内容によると、一部のユーザーがこの新デザインを試せる状態になっています。
しかし、この展開は現時点でもきわめて限定的で、大多数のユーザーは旧デザインのインターフェースのままです。TestFlightビルドでは、Metaが追加のLiquid Glass調整を継続的に実験しており、ここ数週間でチャット内インターフェースやボイスメッセージプレーヤーへの適用作業も確認されてきました。今回のリアクションとコンテキストメニューの件は、その流れに連なる動きです。
App Store版に来るのはいつか
WABetaInfoが見つけた他の未公開機能と同様、これらの変更がいつApp Store版に反映されるのかは現時点で明らかになっていません。それでも、TestFlightビルドで新たなLiquid Glass関連の参照が継続的に見つかっている事実は、Metaが再設計に積極的に取り組んでいることを示しており、正式展開が「そう遠くないかもしれない」との見方が報じられています。
Liquid Glassの恩恵を受けたいiOSユーザーにとっては、当面はTestFlight版を追うか、限定公開の対象に当たるのを待つことになります。現時点では「公式展開時期は未確定」と判断するのが妥当で、続報を待ちたいところです。
WhatsApp側で並走する周辺アップデート——CarPlay対応やMeta AIタブも
Liquid Glass刷新と並行して、WhatsAppはiOSユーザー向けの機能拡張を矢継ぎ早に投入しています。
- WhatsAppはCarPlay向けにネイティブインターフェースのbeta版を提供開始しており、運転中でも最近のチャット一覧の確認、連絡先の参照、通話の管理、メッセージ送信が可能です。
- ボイスメッセージプレーヤーにもLiquid Glass風の再設計が進行中で、再生バーが刷新されるほか、聞き逃した部分をすぐに再生できる5秒巻き戻しボタンも導入される予定です。
- Meta AIの機能を集約する専用「Meta AIタブ」も展開中で、AI関連ツールを1つのハブから探索・操作・管理できるようになります。
加えて、iOSでも2つのWhatsAppアカウントを同時にログインしたままにできるデュアルアカウント機能が登場し、プロフィール画像が下部タブに表示されることで、現在どちらのアカウントを使っているかが常にわかるようになっています。Liquid Glass対応はあくまで大きな刷新の一部に過ぎず、機能面でも同時並行で投資が進んでいる構図です。
Apple側のLiquid Glassは「調整フェーズ」へ——iOS 26.4の設定追加とiOS 27への伏線
WhatsAppが追随しているLiquid Glassそのものも、Apple側で継続的に調整が加えられています。
| アップデート | 内容 |
|---|---|
| iOS 26.4 | 「Reduce Bright Effects」が新規追加され、ボタンやキーボードなどLiquid Glass要素のハイライトや点滅を抑制できるように |
| iOS 26.4 | 「Reduce Motion」が更新され、Liquid Glassのアニメーションをより確実に抑える挙動に改善 |
| iOS 27(噂) | Liquid Glassの強度をスライダーで調整できるようになるとの噂 |
さらにWWDC 2026は6月8日に開催され、新OSが披露される見込みで、その後夏のbetaテスト期間が続きます。Appleは開発者向けのApple Developerアプリのv11.0をWWDC 2026開幕の数週間前にリリースし、Liquid Glassデザインを採用することで、iOS 27などの方向性を先行して示しています。WhatsAppのリアクションやコンテキストメニューの透過化は、こうしたAppleの調整サイクルに歩調を合わせる動きと位置付けられます。
Q&A
Q. 今すぐLiquid Glass版WhatsAppを使えますか? iOS 26向けの正式アプリ(バージョン25.28.75)で一部のユーザーに小規模公開されていますが、対象はごく限定的です。大多数のユーザーは従来デザインのままで、TestFlight版でもリアクションとコンテキストメニューの新デザインはベータテスターには未公開です。
Q. なぜMetaはLiquid Glassを段階的に展開しているのですか? ソース記事ではMeta自身が段階展開の理由を明言していませんが、WABetaInfoのレポートからは、ボトムナビゲーション→チャットタブ→ボイスメッセージプレーヤー→チャット内インターフェース→リアクション/コンテキストメニューという順で要素ごとに作業が進んできた経緯が読み取れます。アプリ全体の視覚的な一貫性を取り切るために、領域ごとに調整しながらベータで検証しているものと見られます。
出典
- 9to5Mac — WhatsApp beta previews Liquid Glass changes for message reactions, more
- WABetaInfo — iOS関連の最新beta情報
- Meta Newsroom — WhatsApp Adds New Features to Simplify Storage, Switch Accounts, and More