2026年5月版のValve Steam Hardware Surveyで、AMD Radeon RX 9070 XTが1.33%の市場シェアを獲得し、AMD製GPU中で最も人気の高いモデルに急浮上したことが明らかになりました。TechRadarがTweakTownの報告を引用するかたちで伝えています。
これまでランク外だったRX 9070 XTが突如1.33%を獲得
TweakTownがValveの最新Steam Hardware Surveyを基に報じたところによると、RX 9070 XTは2026年5月時点でSteamの市場シェア1.33%を達成し、Nvidia GeForce RTX 4070 Tiを上回る位置に入ったという。注目すべきは、それ以前のSurveyにはRX 9070 XTがまったく登場していなかった点だ。
なぜ突然ランキングに現れたのか——TweakTownは、SurveyにおけるGPUの分類方法が最近更新されたことが一因である可能性があると推測している。ただしこれはTweakTownによる考察であり、確認された事実ではない。
同じく2026年5月のSurvey結果には、RX 9060 XTも新たに登場している。
Steam Surveyの限界と「値がかりGPU」としての評価
ここで押さえておきたいのは、Steam Hardware Surveyはあくまで限られた視点でしかない点だ。Steam上の一部ゲーマーを対象とした調査であり、全体市場を網羅するものではない。それでも、ハードウェアとソフトウェアの普及状況を把握するうえでの興味深い指標であることは確かだ。
TechRadarは、現在GPUマーケットがRAM危機とそのビデオRAMへの影響で混乱状態にあると指摘している。そうした状況下で、RX 9070 XTとRX 9060 XTはおそらく現時点で最もコストパフォーマンスに優れたGPUだと同メディアは評している。Nvidiaの低価格帯RTX 5000シリーズほど安価ではないものの、依然として手頃な価格帯で高いパフォーマンスを提供するとされる。
RX 9070 XTの人気上昇について、TechRadarはFSR 4(FSR Redstone)によるアップスケーリングの画質・パフォーマンス向上が追い風になっていると指摘している。
NvidiaのRTX 3060が依然首位——「一方的な戦い」は続く
AMD勢の台頭は歓迎すべきだが、TechRadarが「いまだ一方的な戦い」と表現しているように、デスクトップGPU市場ではNvidiaの優位は揺るぎない。NvidiaのRTX 3060は長年にわたりSteam Surveyの首位を維持しており、今回も最多シェアのGPUの座を保っている。
またTechRadarは、NvidiaのDLSSアップスケーリング技術はAMDやIntelの同等技術を上回っており、画質とパフォーマンスの両面で際立っていると述べている。この技術的優位性が、Nvidia製GPUが近い将来シェアを失う可能性を低く見せている要因のひとつだ。
現時点では、RX 9070 XTのシェア上昇がGPU分類の集計方法の変更によるものなのか、実際の普及拡大によるものなのかは不明だ。続報を待ちながら判断するのが妥当だろう。
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FSR Redstoneの正式リリースとFSR 4.1の進化
FSR Redstoneは2025年12月10日に正式リリース日が公表され、AIベースのアップスケーリング技術としてRDNA 4世代のRX 9070 XTを中心に展開されています。
主な技術的アップデート
- Ray Regeneration: ノイズの多いレイトレーシング反射と影をアップスケール前にクリーンアップする機能で、Cyberpunk 2077ではRX 9070 XTにおいて最大4.7倍のパフォーマンス向上が報告されています
- FSR 4.1: RX 9000シリーズ向けに配信され、動きのある被写体(特に植生)のディテール表現が改善されるとともに、Ray Regenerationの品質とFPSの双方が引き上げられました
- RDNA 3への展開: 1年半以上の時を経てFSR 4がRadeon 7000シリーズにも公式対応し、RX 7900 XTが価格対性能でRX 9070 XTを上回り得るとする評価も出ています
機械学習ベースへの転換により、従来のシェーダーベースモデルから脱却した点が特徴となっており、Steam Surveyに現れたRX 9070 XTの追い風要因がより具体化したかたちです。
RAM/VRAM危機が招くGPU価格の構造変化
GPU市場の混乱はメモリ供給の逼迫と直結しており、価格と供給の両面で大きな歪みが生じています。
| 項目 | 2026年の状況 |
|---|---|
| RTX 50シリーズ生産 | 2026年上半期に前年比30〜40%削減予定 |
| Blackwell世代GPU価格 | 15〜23%上昇 |
| Ada世代GPU価格 | 5〜10%上昇 |
| 消費者向けRAM(Q1) | 最大110%値上がり |
| SSD(Q1) | 147%値上がり |
加えてAMDの幹部もRadeon GPUの値上げを示唆しており、コスト圧力はNvidia陣営にとどまらず業界全体に及んでいます。Lenovo、Dell、HP、Acer、ASUSといったPCメーカー各社は顧客に対して15〜20%の値上げと契約見直しを通告しており、価格が比較的安定しているうちにコストパフォーマンスに優れたRDNA 4世代を選ぶ動きが、Steamシェアの数字にも反映されている可能性があります。
<!-- ENRICH:END -->Q&A
Q. RX 9070 XTのSteamシェア1.33%は高い数値なのか? GPU市場全体に占める割合としては決して大きくはない。ただし、これまでSteam Surveyに登録されていなかったRX 9070 XTが突如AMD勢トップに立ったことは注目に値する。NvidiaのRTX 3060は長年にわたり首位を維持しており、AMD全体のシェアはNvidiaに対して依然大きく劣る状況だ。
Q. なぜRX 9070 XTはこれまでSteam Surveyに現れなかったのか? TweakTownは、SurveyにおけるGPU分類の更新が一因である可能性を指摘しているが、これは推測であり確認された理由ではない。Valveや関係各社からの公式説明は現時点では出ていない。