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ANBERNIC「RG Rotate」発売、画面スイベル式Androidゲーム機が$82.99から

GadgetDrop 編集部6
ANBERNIC「RG Rotate」発売、画面スイベル式Androidゲーム機が$82.99から

中国のレトロゲーム機メーカーANBERNICが、画面をスイベル(回転)させて物理コントローラーを露出させるという独特なフォームファクタを採用したAndroidハンドヘルド「RG Rotate」の販売を公式サイトで開始しました。希望小売価格は$87.99(約1万4千円)からと手頃で、風変わりなデザインと低価格を両立した一台です。

かつてのスマホ「Motorola Flipout」を思わせる回転ギミック

RG Rotateの最大の特徴は、かつてのスマートフォン「Motorola Flipout」を彷彿とさせる、画面を回転させて物理コントローラーを露出させるフォームファクタです。画面を回すと、その下から十字キー、4つのフェイスボタン、スタート/セレクトキー、ホーム/バックボタンが現れます。本体背面には合計4つのショルダーボタンを搭載しています。

ただし、アナログスティックは搭載されていません。レトロゲームのエミュレーションを中心に楽しむ用途を想定したデザインといえます。

同梱物として画面保護フィルム、ストラップ、USB-Cケーブル、そして大型のL2/R2ショルダーボタン(差し替え用)が付属します。後者を取り付けるにはバックパネルを外してスピーカーのコネクタを外す必要があるため、やや手間がかかる作業です。

価格と2つのバリエーション

ラインナップはプラスチック筐体の「Polar Black」とアルミ筐体の「Aurora Silver」の2種類です。現在は割引価格で販売されています。

モデル素材重量希望小売価格現在の販売価格
Polar Blackプラスチック167g$87.99(約1万4千円)$82.99(約1万3千円)
Aurora Silverアルミニウム204g$107.99(約1万7千円)$99.99(約1万6千円)

興味深いことに、高価なAurora Silverのほうがアルミ筐体ゆえに重く、軽さを重視するならプラスチック製のPolar Blackが有利という構図です。

スペックはバジェット級、バッテリー容量が懸念点

中身は価格相応のバジェット仕様です。チップセットはUnisoc Tiger T618で、Android Authorityは「PS2やGameCubeのタイトルの大半はおそらく快適に動作しないだろう」と評価しています。とはいえ、約$95(約1万5千円)のANBERNIC RG DSのチップよりは一段上のクラスとされています。

主なスペックは以下のとおりです。

  • チップセット: Unisoc Tiger T618
  • RAM: 3GB
  • ストレージ: 32GB(拡張可能)
  • ディスプレイ: 3.5インチ正方形IPS LCD(720×720)
  • バッテリー: 2,000mAh
  • 充電: 10W有線

懸念点として挙げられているのは2,000mAhというバッテリー容量の小ささです。一般的な基準ではかなり小さなセルですが、軽量なエミュレーションと小型・低解像度のディスプレイの組み合わせなら実用的な駆動時間を確保できるかもしれません。充電速度も10Wと控えめなものの、バッテリー容量自体が小さいため大きな問題にはならない可能性があります。

3D系は諦め、2Dレトロ専用機と割り切れる人向け

RG Rotateは、性能よりも「スイベル式という珍しいフォームファクタ」と「$82.99(約1万3千円)からという価格」に魅力を感じる人向けの製品です。アナログスティックがないため3D系のエミュレーションには不向きで、レトロ2Dゲームを中心に遊ぶスタイルが現実的でしょう。Android Authorityはレビュー機を入手済みで、数週間以内に詳細レビューを公開する予定としています。購入を検討している方は、そのレビューを待ってから判断するのが妥当です。

ゲーム以外の使い道も想定したライフスタイル機能

ANBERNIC公式の製品ページによれば、RG Rotateは単なるレトロゲーム機を超えた多機能デバイスとして設計されています。バッテリー駆動時間は2,000mAhのリチウムポリマーセルで公称5時間、microSDカードは最大2TBまで拡張可能で、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0、6軸ジャイロセンサー、振動モーターを内蔵します。Android 12をベースに30種類以上のエミュレータをサポートするほか、ワンクリックのゲームガイド検索、リアルタイム翻訳、テキストから画像の生成といったAI機能も搭載されています。

音楽再生・時計としての側面

レビューサイトWavelengthsは、メディアプレーヤー機能の強調やスリープ時のアナログ時計ロック画面への作り込みから、本機をゲーム機というよりライフスタイル製品として位置付けていると指摘しており、3.5インチ画面はYouTube視聴や読書、ウェブ閲覧にも適したサイズと評しています。なお3.5mmヘッドホンジャックは非搭載で、音声出力はUSB-C DAC経由となります。

実機レビューが指摘する性能の実像とAnbernicの戦略

発売前後に複数の海外メディアが先行レビューを公開しており、ベンチマークというより「操作系のボトルネック」が共通の論点になっています。

検証メディア動作確認できた範囲限界とされたタイトル
Retro DodoN64・PS1・一部GameCubeまでアナログスティック非搭載のためN64/PSP/GameCubeは操作が困難
Retro HandheldsPSP「Burnout Legends」2x解像度で問題なしPS2「MVP 06: NCAA Baseball」はゲームプレイがカクつく

Retro Dodoは内部仕様が2023年発売のRG405VやRG405Mに非常に近く、N64・PS1に加えて一部のGameCubeタイトルまで動かせるほどの性能を備えるが、ボタン数の制限とアナログスティックの欠如により物理的に遊べるソフトは限定されると述べています。またNotebookcheckによれば、本機は2025年発売の「RG Slide」に続く、Anbernicとして2機目のスライド/回転ディスプレイ機構搭載モデルにあたります。ヒンジについてRetro Dodoは2000年代のフリップフォンから着想を得たアロイ製で、開閉感は満足度が高いと評価しました。

Q&A

Q. 日本から購入できますか? ANBERNICの公式サイトから注文する形になります。日本国内の正規流通や日本円での販売価格は、現時点で公表されていません。輸入時は関税や送料が別途発生する点に注意が必要です。

Q. 充電端子は何ですか? 同梱ケーブルがUSB-Cであることから、本体側もUSB-C接続です。充電速度は10W有線となります。

Q. PS2やGameCubeのゲームは遊べますか? Unisoc Tiger T618の性能上、PS2やGameCubeタイトルの大半は快適には動作しない可能性が高いとAndroid Authorityは評価しています。PS1やそれ以前の世代を中心としたレトロエミュレーションが現実的な用途です。

出典

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GadgetDrop 編集部

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