AppleはiOS 27で独立した「Siri」アプリを投入しました。WWDC 2025で「ボルトオンのチャットボットは作らない」と語っていたソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長Craig Federighi氏が、今回の方針転換の理由をメディア向けセッションで説明しています。
WWDC 2026で発表された独立「Siri」アプリ
今週開催されたWWDC 2026で発表された新しいSiriアプリは、ユーザーがSiri AIとの会話を一元的に管理し、過去のやり取りを振り返るための場所として位置づけられています。
iOS 27のデベロッパーベータはすでに提供が始まっていますが、新しいSiriへのアクセスには設定アプリ内のウェイトリストに参加する必要があります。パブリックベータは2026年7月の提供開始が見込まれていると報じられています。
「ボルトオンのチャットボットではない」発言との整合性
WWDC 2025の後、Federighi氏とワールドワイドマーケティング担当上級副社長Greg Joswiak氏はメディアツアーで、Appleのアプローチを「サイドにボルトオンしたチャットボット(a bolt-on chatbot on the side)」ではなく、ユーザーの既存のワークフローにSiriを織り込むものだと説明していました。
それから1年、独立したアプリとしてSiriを切り出すという今回の動きは、表面的にはこの方針からの後退と映ります。Federighi氏はApple Parkで行われたキーノート後のメディア向けディスカッションで、この点に直接答えました。
Federighi氏が語った「方針転換」の理由
Federighi氏によれば、今回の判断はあくまで実用的なユーザーニーズに基づいたものです。過去のSiriとの会話に戻って続きをしたい、内容を参照したいというニーズに応えるには、Appleのプラットフォーム上で最も自然な手段はホーム画面に置けるアプリだった、というのが説明の骨子です。
Federighi氏は次のように語っています。
Siriは独立したチャットボット、つまり統合されていないチャット用の場所ではなく、その瞬間に使う、体験に深く統合された会話的なツールだと考えています。画面上の内容を理解し、別世界ではなくあなたが編集中のドキュメント内で直接、校正や助言を提供できる存在です。こうした体験はすべて会話的で、システム体験の延長であり、フローに深く統合されているのです。
そのうえで、過去のチャットに戻りたい場合の「最も自然なアフォーダンス」がホーム画面のアプリであるとして、Siriアプリは「コアのシステム体験の能力を再具現化したもの」と位置づけました。つまりSiriアプリは独立した製品ではなく、システム体験の延長としてのエントリーポイントである、というのがAppleの整理です。
Q&A
Q. iOS 27の新しいSiriはすぐ使えますか? iOS 27のデベロッパーベータは提供中ですが、新Siriの利用には設定アプリ内のウェイトリスト登録が必要です。パブリックベータは2026年7月の提供開始が見込まれています。
Q. Appleは去年「チャットボットは作らない」と言っていたのでは? Federighi氏は方針自体は変わっておらず、Siriアプリは独立したチャットボットではなく、システム体験の延長として過去の会話に戻るための「自然なアフォーダンス」だと説明しています。