GadgetDrop
その他注目

Aqara Camera Hub G350レビュー:市場初のMatter認証カメラ、4K+デュアルレンズ+AI追従の実力

GadgetDrop 編集部8
Aqara Camera Hub G350レビュー:市場初のMatter認証カメラ、4K+デュアルレンズ+AI追従の実力

「4Kメイン+2.5Kズーム専用レンズ+360度AI追従、しかも市場初のMatter認証カメラ」——ただしApple Homeユーザーには大きな落とし穴があります。スマートホーム機器メーカーのAqaraが3月に発売した「Camera Hub G350」を、MacRumorsが「これまでテストした中で一番のお気に入りの室内向けセキュリティカメラ」と評価しました。本記事では、市場初のMatter認証という訴求点と、Apple Home連携時に1080pへ制限される注意点をワンセットで整理します。

市場初のMatter認証、ただしApple HomeにはMatterのメリットなし

Camera Hub G350は、Matter 1.5でサポートされたカメラ規格に対応する市場初のスマートカメラです。ただし、Appleは現時点でMatterカメラに対応していません。そのためApple Homeユーザーにとって、Matter対応自体のメリットはありません。一方でGoogle Home、Alexa、SmartThings等とのクロスプラットフォーム連携が得られます。

結論を先に言うと、フル機能を引き出したい人にはAqara純正アプリが必要です。 Apple Homeとの接続は従来通り「HomeKit Secure Video(HSV)」カメラとして登録され、録画はiCloudに保存される仕組みです。HSV利用にはiCloud+プランが必要で、対応カメラ台数はプランごとに以下のように分かれています。

iCloud+プラン月額HSV対応カメラ台数
50GB$0.99(約150円)1台
200GB$2.99(約460円)5台
2TB以上$9.99(約1,550円)から無制限

HSV側の制約で解像度は1080pに制限されるため、Apple Home経由ではせっかくの4Kカメラを活かせません。MacRumorsは「Apple Homeでしか使わないなら、このカメラを買う価値はない」とまで書いています。

4Kとズームの違いがはっきりわかる、デュアルレンズ+360度AI追従

G350には2つのカメラが搭載され、シリコン製の「うさぎフード」を取り付けると目のように見えるユニークな外観が特徴です。可愛らしい見た目が苦手な人は、フードを外せば一般的なセキュリティカメラに近い見た目になります。

  • メインカメラ:4K・視野角133度の広角レンズ、絞りf/1.6
  • サブカメラ:2.5K HDで、最大9倍ズームを担当
  • 暗所性能:940nmの赤外線LEDによるナイトビジョン(グレースケール)

レビュアーは「2つ目のレンズを持つ唯一のカメラで、ズームは単眼カメラよりはるかにシャープ」と評価しています。低照度・夜間でも期待通りに動作するものの、最適な照明下と比べると録画はやや不鮮明になるとのことです。

本体は360度回転+チルト動作に対応し、AI被写体追従で人・ペットを認識して自動で追いかけ、必要に応じてゆっくりズームします。アプリから手動でパン/チルトを操作することも可能で、よく見たい角度をプリセット登録しておけば瞬時に向きを変えられます。MacRumorsは「カメラが自分を追ってくるのは少し不気味で、その分泥棒対策にもなりそう」とコメントしています。

なお、ゆっくりパンする設計のため、動作中やズーム中の録画には軽いブレが出ることがある点には触れられています。パン中の動作音はしません。

笑顔で通知が届く——ただしジェスチャー・スマイル検出の精度は微妙

G350はオンデバイスでAI処理を行い、顔・ペット・ジェスチャー・特定の音を認識できます。検出できる音には、咳・いびき・大きな音・アラーム・犬の鳴き声・赤ちゃんの泣き声が含まれ、検知時に通知を送れます。

ジェスチャー認識では、手を振る・OKサインといった動作でAqaraアプリ上のシーンを起動できます。ただしこれはベータ機能で、特に照明条件が悪いと信頼性が高くないとされています。さらに「スマイル検出」もあり、笑顔を検知すると通知が届く仕組みですが、こちらは100%の精度では動作していないとレビューで報告されています。MacRumorsは「Aqaraは製品に機能を盛り込みすぎる傾向があるが、選択肢を提供している」とも評しています。

ストレージと月額:ローカル保存も選べる柔軟さ

クラウドにアップロードしたくない人向けには、最大512GBのmicroSDカードへの録画オプションが用意されています。さらに録画データの保存先として、以下の選択肢があります。

  1. microSDカード:最大512GBまで対応
  2. NAS:ネットワーク経由でのローカル保存
  3. Apple HomeのiCloudストレージ:上述のiCloud+プラン経由
  4. Aqaraクラウドストレージ:サブスクなしでも基本利用は可能

MacRumorsによると、Aqaraのクラウドストレージはサブスクリプションなしでも利用できるものの、一部の機能はサブスクリプション加入者向けにロックされているとされています。具体的なプラン名・価格・追加機能の詳細は本記事執筆時点で確認できる範囲では明らかにされていないため、加入を検討する際はAqara公式または出典元の情報をご参照ください。

ローカル保存と無料クラウドストレージだけでも基本機能は使えるため、課金を強制されない設計です。

総評:フル機能を引き出すならAqaraアプリ併用が前提

Camera Hub G350は、パン・チルト・自動追従・デュアルレンズ・豊富なAI機能を備えた室内向けカメラとして、MacRumorsは高く評価しています。Apple Home連携のみを目的に検討している方は、1080p制限とMatterメリットの不在を踏まえて慎重に判断するのが妥当でしょう。フル機能を引き出すならAqaraアプリの併用を前提に検討してください。

Matter 1.5カメラ規格の登場とHome Assistant連携の現状

Matter 1.5仕様はCSA(Connectivity Standards Alliance)が2025年11月に公開し、G350は2026年2月10日にMatter v1.5仕様の認証を取得しています。

カメラ統合が長年遅れていた理由

これまでカメラ統合はメーカーがエコシステムごとに独自APIを構築・保守する必要があり、高コストで脆弱なアプローチでした。そのためMatterの中でも、カメラは対応がもっとも遅れていた分野です。

Home Assistantとの連携も過渡期にあります。

  • Matter v1.5対応:2026年3月中旬時点では未対応で、カメラを含むフルサポートが予定されています
  • 暫定的な統合手段:現状はRTSP経由のストリーミングのみ利用可能です

RTSP対応のおかげで、Matter経由の正式統合を待つ間も、ローカルネットワーク内で映像をHome Assistantに取り込めます。

サブスク料金とネットワーク・プライバシー仕様の詳細

クラウド録画を利用する場合、Aqaraは「HomeGuardian」サブスクリプションを提供しています。単一カメラ向けプランは年49.99ドル、無制限カメラプランは年99ドルです。HomeGuardianの加入は必須ではなく、ローカル保存とRTSP経由のNAS利用は無料で行えます。

項目仕様
Wi-FiWi-Fi 6、2.4GHz / 5GHzデュアルバンド
セキュリティWPA3対応
双方向通話5m以内でクリア、最大8mまで集音
物理プライバシーオフ時に自動で閉じる物理レンズシャッター

物理シャッターは、ソフトウェア上のミュートと異なりレンズが覆われていることを目視で確認できる点が強みです。Wi-Fi 6とWPA3対応により、接続機器が多い家庭でも安定した通信と最新水準のセキュリティが確保されています。双方向通話は最大8mまで集音できるため、玄関先などやや離れた相手とも会話しやすい設計です。

Q&A

Q. Apple Homeだけで使う場合、G350を買う価値はありますか? MacRumorsのレビューでは、Apple Home(HomeKit Secure Video)経由だと解像度が1080pに制限され、本機の4Kやデュアルレンズの強みを活かせないため「Apple Homeだけで使うなら買う価値はない」と評価されています。Aqaraアプリと併用する前提で検討するのが現実的です。

Q. サブスクに加入しないと使えない機能はありますか? 基本的な録画・モーション検知・人物/ペット認識・ローカル保存(最大512GB microSD)は無料で利用できます。Aqaraのクラウドストレージもサブスクなしで基本利用が可能ですが、一部機能はサブスク加入者向けにロックされているとされています。詳細は出典元をご参照ください。

Q. Matter対応のメリットは何ですか? Apple HomeはMatterカメラに未対応のため、Apple Homeユーザーには直接的なメリットはありません。一方でGoogle Home、Alexa、SmartThings等とのクロスプラットフォーム連携が可能になります。

出典

ポストLINEで送るはてブ
GD

GadgetDrop 編集部

スマホ・PC・AI・XRなど幅広いテクノロジーを、スペックの行間まで読む視点で解説します。速報から深掘り分析まで、テック選びと業界理解に役立つ情報をお届けしています。