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Cooler MasterとG.Skillが「MasterDIMM AC」を発表——ファン内蔵DDR5メモリで最大8400 MT/sに対応

GadgetDrop 編集部7
Cooler MasterとG.Skillが「MasterDIMM AC」を発表——ファン内蔵DDR5メモリで最大8400 MT/sに対応

ついに、メモリモジュールそのものにファンが載る時代がやってきました。Cooler MasterとG.Skillが、ヒートシンクに小型ファンを統合したDDR5メモリ「MasterDIMM AC」を共同で発表しています。AMD EXPOで6000 MT/s(CL26)、Intel XMP 3.0で最大8400 MT/sに対応し、Computex 2026で実機が披露されると伝えられています。Wccftechが2026年5月29日に報じています。

「アクティブクーリングDDR5」という新しいアプローチ

これまでのDDR5モジュールはヒートシンクのみで放熱する設計が主流でしたが、MasterDIMM ACはモジュール側面に小型ファンを内蔵し、メモリチップを能動的に冷やす構造を採用しています。RAMモジュール本体はG.Skillが、専用ヒートシンクはCooler Masterが開発を担当する分業体制です。

Cooler Masterは公式コメントで次のように述べています。

Because cooling should not stop at your CPU or GPU.

冷却はCPUやGPUにとどまるべきではない——というメッセージで、メモリも積極的な冷却の対象に含めるという姿勢を示したコメントです。高クロック化と低レイテンシ化が同時に進むなかで、長時間の高負荷ワークロードではメモリチップ周辺の熱が無視できない要素になりつつあり、その文脈で打ち出された製品といえます。

スペックと冷却性能——最大-15℃、騒音は35 dB

公開されている主なスペックは以下の通りです。

項目内容
製品名MasterDIMM AC
開発体制RAMモジュール: G.Skill / ヒートシンク: Cooler Master
対応プロファイルAMD EXPO / Intel XMP 3.0
速度(AMD EXPO)最大6000 MT/s(CL26)
速度(Intel XMP 3.0)最大8400 MT/s
冷却改善最大-15℃
動作音最大35 dB

プレスリリースによると、内蔵ファンによるアクティブクーリングは最大15℃の温度低下を実現するとされています。動作音は最大35 dBとされており、メモリモジュール単体の音量としては抑えめな水準です。AMD EXPOプロファイルでは6000 MT/s・CL26、Intel XMP 3.0プロファイルでは最大8400 MT/sと、2つのプラットフォームに合わせた異なる動作点が用意されています。

空冷クーラーとの干渉に注意——自作PCユーザー向けの実用条件

ファン搭載DDR5という構成上、対象になるのはケース内のエアフローに余裕があり、メモリ周辺のクリアランスを確保できる自作PCユーザーです。高速メモリは負荷が長時間続くとサーマルスロットリングや動作の不安定化が起こりやすく、特にXMP 3.0で8400 MT/sといった高クロック設定を常用したいオーバークロッカーやクリエイター向けにはメリットが見込めます。一方で、空冷CPUクーラーとの物理的な干渉や、メモリ上に大型ファンを置くケースとの併用には注意が必要となりそうです。

導入を検討するなら、まずはCPUクーラーとの高さ干渉、そしてケース内でのファン取り回しを事前に確認しておくのが現実的です。

価格・発売時期は未公開——続報はComputex 2026で

MasterDIMM ACはComputex 2026での展示が予定されていますが、現時点で発売時期と価格は公表されていません。容量バリエーション、対応するキット構成(シングル/デュアルなど)といった詳細についても、現段階では明らかになっていません。Computex 2026の現地発表で続報が出る見込みと伝えられています。

リーク段階ではなくメーカー公式のティザーがすでに出ている案件ですので、現時点では「Computex 2026での詳細発表を待つのが妥当」というのが落ち着いた見方になりそうです。

アクティブ冷却DDR5の系譜——VORTEX DDR5と高容量化の流れ

ファン搭載DDR5は今回が初めての試みではありません。Origin Codeは取り外し可能なトリプルファンクーラーを備えるVORTEX DDR5メモリを、CES 2026に先行して公開しています。MasterDIMM ACは、こうしたアクティブ冷却DDR5の流れに連なる新たなモデルです。

設計と構成の特徴

  • Cooler Masterによれば、騒音最適化されたブロワーファン設計が採用されています
  • MasterDimm ACシリーズは2×64GBまでのキット構成に対応しています
  • G.Skillは128GB DDR5-8000キットなど高容量DDR5を投入してきた実績があり、MasterDimm ACはメモリ密度と持続クロックの両立を狙うシステム向けに位置づけられています

これらの要素を組み合わせて見ると、単に高クロック競争のためだけではなく、長時間負荷下でも周波数を維持する「サステインド性能」を意識した構成であることが浮かび上がってきます。能動冷却はそのための一手として選ばれた格好です。

G.Skillが描くComputex 2026——MasterDIMM ACが置かれる文脈

MasterDIMM ACのお披露目は、G.Skillが大規模に展開するComputex 2026出展の一角という位置づけです。G.Skillは2026年6月2日から6月5日まで、南港展覧館ホール1(TaiNEX 1)の1F、ブースI0818に出展します。ブースでは高速DDR5 OCメモリに加え、大容量DDR5、ECC-UDIMM、サーバー・ワークステーション向けDDR5 R-DIMMが並ぶ予定です。

注目イベント内容
OC World Record Stage 2026液体窒素(LN2)を用いた極限OCで世界トップ級オーバークロッカーがパフォーマンスを披露
OC World Cup 2026総額40,000ドルの賞金プール、優勝者には10,000ドルが贈られる国際OC大会

直近の実績としては、2025年11月18日にG.SKILLとASUSがDDR5-13322でDDR5メモリOC世界記録を樹立しており、こうした極限OC文化の延長線上にMasterDIMM ACのアクティブ冷却が位置づけられていると見られます。

Q&A

Q. MasterDIMM ACはAMDとIntelのどちらでも使えますか? はい。AMD EXPOとIntel XMP 3.0の両方のプロファイルに対応しており、AMD EXPOで最大6000 MT/s(CL26)、Intel XMP 3.0で最大8400 MT/sの動作が公表されています。

Q. ファンの動作音は気になりますか? 最大35 dBとされており、メモリモジュール単体の動作音としては抑えめな水準です。冷却効果としては最大15℃の温度低下が示されています。

Q. 空冷CPUクーラーと併用できますか? ヒートシンク上に小型ファンを内蔵する構造のため、メモリスロット上に張り出す大型空冷クーラーや、メモリ位置にトップフローファンを置くケースとは物理的に干渉する可能性があります。導入前にCPUクーラーの高さ、メモリ周辺のクリアランス、ケース内エアフローの取り回しを確認しておくのが安全です。詳細な寸法は今後Computex 2026での実機公開で明らかになる見込みです。

出典

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