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Dark Souls 2にパストレーシングMOD「DS2LightingEngine」公開——三部作で最も地味だった一作が一変

GadgetDrop 編集部7
Dark Souls 2にパストレーシングMOD「DS2LightingEngine」公開——三部作で最も地味だった一作が一変

FromSoftwareの『Dark Souls』三部作の中で、見た目の評価が最も厳しかった『Dark Souls 2』(2014年)。そのライティングを根本から作り変えるMOD「DS2LightingEngine」が、ついにNexus Modsで一般公開されました。パストレーシング(レイトレーシング)の導入により、暗いエリアでは松明などの光源が事実上必須となるなど、ゲーム体験そのものまで変えてしまう仕上がりだとWindows Centralが報じています。

三部作で最も地味だった『Dark Souls 2』が現代風に

Windows CentralのBrendan Lowry氏は、『Dark Souls 2』はアートディレクションは魅力的なものの、フラットで色あせたライティングや繰り返し使われるテクスチャの多さから、三部作の中で評価が厳しい一作だと述べています。初代や『Dark Souls 3』のほうがはるかに見やすい、という見方です。

しかし今回公開されたMODによって、PC版の『Dark Souls 2』が「三部作で最も美しい作品」になり得る、というのが同氏の見立てです。これは長年ファンの間で語られてきた評価をひっくり返す可能性のある出来事だと言えます。

MOD「DS2LightingEngine」が加える変化

数か月にわたるWIP(作業中)状態とプライベートテストを経て公開された「DS2LightingEngine」は、開発者Ganaboy氏によるライティングと視覚効果の大規模オーバーホールMODです。Nexus Modsからダウンロードできます。

主な変更点は以下のとおりです。

  • 高度なパストレーシング(レイトレーシング)の追加
  • 光源から正しく落ちる動的シャドウ
  • シェーダーのアップグレード
  • ボリュメトリックフォグの導入

ただし現状はベータ版であり、バグやグリッチのない完璧な体験を期待すべきではない、とLowry氏は注意を促しています。

導入によってゲームが難しくなる点にも触れられています。一部のエリアが完全な暗闇になる一方で、敵はプレイヤーを正確に感知してくるため、松明などの光源を常に携帯する必要が出てくるとのこと。同氏はこれを「むしろクールな変化」と評しています。

動作要件とオンラインプレイ時のリスク

導入を検討する際の前提条件はかなり明確です。

項目内容
対応バージョン『Dark Souls 2: Scholar of the First Sin』(2015年版)のみ
通常価格$39.99(約6,200円)
セール価格$14.99(約2,300円)※記事掲載時点、ゲーム販売ストア「Loaded」での価格
フル機能の要件レイトレーシング対応GPU
非対応GPUラスタライズ版に制限

注意すべきはオンライン利用のリスクです。MODページではオンラインプレイは安全とされているものの、Lowry氏は「MOD使用から数時間後に『Dark Souls 2』サーバーからBANされた」というプレイヤーの投稿を1件確認したと報告しています。ただし、そのプレイヤーが併用していた別のMODが原因の可能性もある、とも書かれており、断定はされていません。オンラインで使う場合はリスクを承知の上で、というのが現実的な判断になりそうです。

なお、Lowry氏によれば、モッダーのYui氏が手がける「Dark Souls 2 Seamless Co-op」プロジェクトが完成すれば、独立したピアツーピア(P2P)接続を使う仕組みのため、こうしたBANの懸念はなくなる見込みとされています。

ベータ版・BANリスク込みで試す価値はあるか

純粋にPCで『Dark Souls 2』の見え方を一新したいなら、Scholar of the First Sin版のセール価格と合わせて十分試す価値のあるMODです。ただしベータ版であること、オンラインBANのリスクがゼロではないこと、フル機能にはレイトレ対応GPUが必要なことの3点は押さえておきましょう。インストール手順はMODページの説明を熟読してから進めることが推奨されています。

Seamless Co-op for Dark Souls 2の開発進捗——アルファ段階とBAN対策

元記事で言及された「Dark Souls 2 Seamless Co-op」について、開発者Yui氏は2025年11月のPatreon投稿で現状を説明しています。同氏は現在、親しい友人とアルファビルドをプレイしながらバグ修正を進めており、予期しない不具合があるためリリース期限を約束することには慎重な姿勢を示しています。

チート・BAN対策の取り組み

Yui氏はDark Souls IIに存在する数々のネットワーク悪用問題を別MOD「Blue Acolyte」で修正済みで、Seamless Co-opを安全かつ楽しくプレイできるようにするため、ゲーム本体やP2Pパケットハンドラのパッチに多くの時間を費やし、チーターがコピペスクリプトでセーブデータを壊すリスクを最小化しています。

なお2026年初頭はYui氏の本業で控えている試験が優先され、MOD制作はあくまでダウンタイムで継続する形となっています。元記事の「完成すればBANの懸念が消える」という見通しは妥当ですが、現時点で確定スケジュールが出ていない点は押さえておきたいところです。

FromSoftwareタイトルにおける有志ライティングMODの広がり

DS2LightingEngineは突発的に登場したわけではなく、FromSoftware作品のライティングを補強する有志MODは『Elden Ring』を中心にここ数年で蓄積されてきました。

MOD名主な手法・効果
Elden Ring ReshadedDAMP RTGI、レベル補正、FGFX、AMDのCASを組み合わせて室内を写実的に暗くし、光源の輝度を引き上げる
Shadowcasting Light Source(chainfailure氏)全光源に動的シャドウを強制し、松明などが影を落とすようにする。ゲーム標準のレイトレーシングシャドウでは対応できなかった処理

興味深いのは、chainfailure氏のMODがDark Souls 3でも動作するとされ、ファイルをDS3フォルダに入れることで実験できる点です(視覚的バグの可能性は残ります)。

背景には公式RTへの不満もあり、コミュニティでは「室内や洞窟のひどいライティング」という主要な問題が公式アップデートで対処されていないとの声が上がっています。DS2LightingEngineはこうした有志ライティング改善の系譜上に位置づけられる成果と言えます。

Q&A

Q. どのバージョンの『Dark Souls 2』で動作しますか? 2015年に発売された『Dark Souls 2: Scholar of the First Sin』のみが対象です。オリジナル版では動作しません。

Q. レイトレーシング非対応のGPUでも使えますか? フル機能のパストレーシング版は使えませんが、より簡易なラスタライズ版が用意されているため、その範囲でMODの恩恵を受けることはできます。

Q. Seamless Co-op完成後はBANリスクが消えるのでしょうか? Lowry氏は、Yui氏が手がける「Dark Souls 2 Seamless Co-op」が完成すれば、独立したP2P接続を使うためBANの懸念はなくなる見込みだと書いています。ただし完成・公開時期は明示されておらず、それまでは現行サーバー利用時のリスクが残る点に留意が必要です。

出典

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