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GoogleのPixel限定「Take a Message」、非Pixel機と20以上の新市場へ拡大か——日本も対象候補に

GadgetDrop 編集部7
GoogleのPixel限定「Take a Message」、非Pixel機と20以上の新市場へ拡大か——日本も対象候補に

日本を含む20以上の新市場と、非Pixel端末への展開——。GoogleがPixel独自の留守電機能「Take a Message」を大幅拡大する兆候が、Phone by Googleアプリのコード解析から見つかりました。実現すれば、現状ではPixel機・限られた地域に限定されている機能の対応範囲が一気に広がることになります。

なお、本稿はアプリのAPK解析という未公開コードの読み取りに基づく情報であり、最終製品としてユーザーに届く仕様や対応範囲は変わる可能性があります。コードに含まれるフラグがそのまま廃止されるケースもある点に留意してご覧ください。

不在着信をAIが代理応答し、文字起こしで残す「Take a Message」

「Take a Message」は、Googleが提供する現代版の留守番電話とも言える機能です。応答できなかった着信に代わりに応答し、相手のメッセージをリアルタイムで文字起こしして表示します。文字起こしされた内容はPhone by Googleアプリのホーム画面で後から読み返せ、連絡先に登録されていない番号からの不在着信や拒否した着信に残されたメッセージの中からスパムを検出する機能も備えています。

便利な機能である一方、利用できる範囲が限定的であることが課題とされてきました。日本のPixelユーザーは対象外で、機能の存在を知らないユーザーも少なくありません。

APK解析で見つかった「非Pixel対応」のフラグ

Android Authorityは、Phone by Googleアプリのバージョン221.0.909663815を解析した情報として、Take a Messageが非Pixel端末向けにテストされている兆候を報じています。アプリ内のコードには「enabledBeeslyV2NonPixel」という記述が含まれており、これはTake a Message機能(コードネーム「Beesly」)を非Pixel機で動作させるためのフラグだと見られています。

具体的にどのメーカー・機種に展開されるかは現時点では明らかになっていません。

ただし、これはアプリの未公開コードを解析した情報です。Android Authorityは、現時点では非Pixel機や対象外地域のPixelで動作させることはまだできていないと報告しています。

日本を含む20以上の市場への拡大候補

コード解析では、機能のサブセットごとに対応予定の市場を示すフラグも確認されています。

フラグ名内容新規対応の候補地域
enableBeeslyV2AudioOnlyMarkets音声のみ版の対応市場オーストリア、ベルギー、スイス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、ハンガリー、リトアニア、ラトビア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スウェーデン、スロバキア、メキシコ、マレーシア、シンガポール、台湾
enableBeeslyV2TranscriptMarkets音声+文字起こし対応市場ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、日本
enableBeeslyV2InMarketインド向け制御インド

注目すべきは、日本がドイツ・フランス・イタリア・スペインと並んで「音声+文字起こし」のフルサポート候補に挙がっている点です。実現すれば、日本語での留守電内容の文字起こしや、スパム検出付きの不在着信メッセージ管理がPixelユーザーに開放されることになります。

今後のウォッチポイント

ここまで紹介した内容は、APK解析という間接的な手がかりから読み取った段階の情報です。Googleの公式アナウンスはまだ出ておらず、日本での提供時期や対応機種、利用条件は確定していません。

注目したいのは次の3点です。第一に、Phone by Googleアプリの次回以降のバージョン更新で、これらのフラグの扱いがどう変わるか。第二に、Google I/Oやハードウェア発表会など、Googleの公式チャネルでの言及の有無。第三に、対象外地域のPixelや非Pixel機での実動作報告がコミュニティから上がるかどうかです。これらの動きが揃って初めて、正式展開が見えてきます。

Pixel 10世代で進化する通話AI——Take a Messageは「9つの新機能」の一角

Take a Messageの非Pixel展開を理解するうえで欠かせないのが、Pixel 10と同時に刷新されたGoogleの通話AI全体像です。Pixel 10では、GmailやMessagesから情報を先回りで提示するMagic Cue、Phoneアプリの見た目を刷新するMaterial 3 Expressive、端末内で動作するVoice Translate、Call ScreenとScam Detectionの対応国拡大、カレンダー予定やタスクを提案するCall Notesなど、計9つの通話・メッセージ機能が強化されました。

Take a Messageの位置づけ

Take a Messageは、不在着信や拒否した通話をスパムから分離する新機能として位置づけられ、リアルタイム文字起こしとスパム検出に加え、メッセージ後の次アクションをAIが提示する仕組みを備えています。さらにAndroid Autoでも通話のスクリーニングが可能になり、Call Notesも後日Android Autoに対応する予定です。また2026年1月のFeature Dropでは、Call Screenのスパム検出精度が従来の約85%から94%に向上したとされており、Take a Messageの土台となる識別エンジンも継続的に精度が高められています。

「Pixel独自」から「Androidエコシステム標準」へ——周辺の業界動向

非Pixel展開のフラグが現実味を帯びる背景には、すでに進行している類似の動きがあります。2026年初頭、GoogleはPixelのScam Detection機能をSamsung Galaxy S26シリーズに展開しており、主要なPixel独自AI通話機能が競合Androidフラッグシップに搭載された初期事例の一つとされています。Take a Messageもこの流れに続く可能性があります。

項目現状の動き
Scam DetectionGalaxy S26シリーズで先行展開
Take a Message(非Pixel版)文字起こしなしで提供される可能性
Samsung Messages2026年7月にサービス終了予定

ただし注意点もあります。報道では、Take a Messageの非Pixel展開には文字起こし機能が含まれない可能性が指摘されています。一方でSamsungは純正のSamsung Messagesを2026年7月に終了し、Google Messagesに置き換えると公式に発表しており、Androidの通信系アプリがGoogle主導で統合される潮流が加速しています。Take a Messageは文字起こしを端末内で処理するため、プライバシー重視の選択肢として評価されている点も、他社採用を後押しする要素になりそうです。

Q&A

Q. 「Take a Message」は今、日本のPixelで使えますか? 現時点では日本は対応地域に含まれていません。詳細な対応地域・対応端末については出典元を参照してください。

Q. 日本での提供が始まると何ができるようになりますか? コード解析から、日本は「音声+文字起こし」のフルサポート候補に挙がっています。実現すれば、不在着信に対してAIが代わりに応答し、相手のメッセージを日本語でリアルタイムに文字起こししてPhone by Googleアプリで確認できるようになると見られます。

Q. 非Pixel機でも使えるようになるのですか? 「enabledBeeslyV2NonPixel」というコードがアプリ内に存在することから、その方向で開発が進んでいる可能性が指摘されています。ただし、対象となるメーカーや機種は現時点で公表されていません。

出典

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GadgetDrop 編集部

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