6.9インチの巨大ディスプレイに6,000mAhバッテリー、そしてSnapdragon 6s Gen 2 ——HMDの予算スマートフォン「HMD Grand」のレンダリング画像と主要スペックが流出し、GSMArenaが報じました。動画視聴やSNSを長時間こなしても1日以上の駆動が期待できる大容量バッテリーに、エントリー帯としては余裕のあるチップを組み合わせた構成は、価格を抑えながらも実用性を狙ったモデルになる可能性があります。あくまで非公式情報源からのリーク段階であり、最終仕様は変わる余地が残ります。
6.9インチLCD+90Hz——大画面と滑らかさのバランス型
リーク情報によると、HMD Grandは6.9インチLCDディスプレイを搭載し、リフレッシュレートは90Hz、解像度はFull-HD+です。120Hzではなく90Hzにとどまる点は割り切りといえますが、60Hzと比べればスクロールやUI操作の滑らかさは体感しやすい水準です。カラーバリエーションはFlora BlueとTitaniumの2色が確認できます。
外観面では、ディスプレイのベゼルが目立つほど厚く、画面下部のあご(chin)も比較的存在感があります。読者コメントでも「6.9インチのレンガ(brick)」「Redmi 15cに似ている」といった感想が寄せられ、デザイン面では好みが分かれる仕上がりになりそうです。
トリプル50MP構成——フロントも50MPの大盤振る舞い
カメラ構成は以下の通りです。
- リアメイン: 50MPセンサー
- リア超広角: 8MPセンサー
- フロント: 50MPカメラ
- 配置: 長方形のカメラモジュール内に搭載
予算帯ながらメイン・フロントともに50MPを採用しており、スペック表上のインパクトは大きい構成です。ただし画素数はあくまでスペック値であり、実際の画質はセンサーサイズや画像処理に依存するため、実機レビューを待つのが安全です。
6,000mAh×33W急速充電——大容量だが充電速度は控えめ
バッテリーは6,000mAh容量で、33Wの急速充電に対応します。動画視聴やSNS中心の使い方であれば1日以上余裕で持つ水準で、ヘビーユースのゲーマーでもバッテリー切れの不安は小さくなります。一方で、33Wという充電出力は近年のミッドレンジ機の高出力急速充電と比べると控えめで、フル充電にはそれなりに時間がかかる見込みです。「長く使えるが、急いで充電したい場面はやや弱い」という性格の機種といえます。
Snapdragon 6s Gen 2搭載か——軽めのゲームも狙える予算チップ
GSMArenaによると、チップセットにはSnapdragon 6s Gen 2が採用されると見られています。エントリー〜ミッドレンジ向けの位置づけと考えられ、SNS・動画視聴・ブラウジングといった日常用途は快適にこなせる水準で、軽めの3Dゲームであれば設定を抑えれば動かせる程度のパフォーマンスが期待できます。価格を抑えた割にゲームも軽く動く——そんなバランスを狙ったチップ選定と読めます。
Wi-Fi 5・4G止まり——コスト優先の割り切り
接続関連の仕様には、デュアルスピーカー、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1、NFC、3.5mmヘッドホンジャック、デュアルマイクが含まれます。Wi-Fi 6ではなくWi-Fi 5にとどまる点、4G対応で5G非対応とされる点は、価格を抑えるための割り切りと読めます。逆に、3.5mmジャックを残している点は有線イヤホン派には嬉しいポイントです。
Android 16プリインストール——2年OSアップデートに懐疑的な声も
ソフトウェア面では、Android 16をプリインストールし、2年間のOSアップデートと3年間のセキュリティパッチが提供されると伝えられています。メモリとストレージは6GB/128GBと8GB/256GBの2構成での展開が予想されています。
なお、コメント欄では「2年のOSアップデートはかなり眉唾物だ」と、過去のHMD製品のアップデート提供実績を踏まえて懐疑的な見方も示されています。
確度の留意点
今回の情報は、非公式の情報源からリークされたレンダリング画像と仕様情報を基にしたもので、HMDからの公式発表ではありません。発売時期や価格についても現時点では明らかにされていません。コメント欄では「HMDが新しいスマートフォンを開発しているとは思えない」「TA-1779ことAsha 305が控えている」といった、製品ラインナップ自体を疑問視する声も上がっており、HMD Grandが実際に市場投入されるかどうか自体、確定していません。
HMDスマホ最新ラインナップとの位置づけ——Ace 5G・Vibe 2 5G・Skylineとの違い
HMD Grandの立ち位置を理解するうえで、近接するHMDの他モデルとの比較が参考になります。
| モデル | チップ | ディスプレイ |
|---|---|---|
| HMD Grand(リーク) | Snapdragon 6s Gen 2 | 6.9インチLCD 90Hz |
| HMD Ace 5G | Snapdragon 6s Gen 3 | 6.67インチp-OLED 120Hz |
| HMD Vibe 2 5G | — | 6.75インチ 120Hz |
| HMD Skyline | Snapdragon 7s Gen 2 | 6.55インチpOLED 144Hz |
HMD Ace 5Gは6.67インチのp-OLED 120Hzパネルに、Snapdragon 6s Gen 3と8GB/256GBという単一構成で投入されると伝えられており、MWC 2026での発表が予定されています。HMDはVibe 2 5Gを、Android 16・6,000mAhバッテリー・6.75インチ120Hzディスプレイ構成でインド市場に投入済みです。上位のSkylineは6.55インチpOLEDの144Hzパネルに、Snapdragon 7s Gen 2を搭載し、磁気ワイヤレス充電にも対応するミッドレンジ機です。Grandは「画面サイズと電池容量で勝負する4Gの最廉価層」を担う構成といえます。
Nokiaブランド離脱と「Next Billion」戦略——HMD独自ブランド時代の予算機
HMD Grandが投入されようとしている2026年は、HMDにとって企業戦略の大きな転換点です。
Nokiaライセンス終了と独自ブランドへの移行
HMD Globalはスマートフォン領域で独自ブランドの確立へ動いており、Nokiaスマートフォン時代は2026年3月のライセンス契約終了をもって正式に幕を閉じます。HMDは米国市場からの撤退も実施済みで、グローバル展開の重心を切り替えている段階です。
「Next Billion」戦略と事業基盤
財務面では2025年にHMDは10四半期連続の黒字を達成し、スマートフォン向けマイクロファイナンスプラットフォーム「Softlock」は累計約400万ユーザーに到達しています。2026年3月のMWCで同社は「Next Billion(次の10億人)」をテーマに新方針を打ち出しました。Grandのような大画面・大容量バッテリーの4G予算機は、こうした新興市場戦略の中核を担うポジションといえます。
Q&A
Q. 6.9インチは片手操作できますか? 6.9インチは現行スマートフォンの中でも最大級のクラスで、一般的な手の大きさでは片手操作はかなり厳しい部類に入ります。両手操作前提か、片手モード等のソフトウェア補助の活用が現実的です。リークでは画面下部のあご(chin)も比較的厚いとされており、本体サイズはディスプレイサイズより一回り大きくなる見込みです。
Q. 同価格帯の競合と比べてどう位置づけられますか? 読者コメントでは「Redmi 15cに似ている」との指摘もあり、6.9インチ前後の大画面・大容量バッテリーを売りにする中国系予算機との競合が予想されます。ただし正式な価格は明らかになっておらず、最終的な競合関係は発表後の価格設定次第です。
Q. 5G通信には対応しますか? HMD Grandは4G対応の予算重視モデルとされており、5G対応に関する記述はありません。Wi-Fiも次世代のWi-Fi 6ではなくWi-Fi 5にとどまります。
Q. ソフトウェアサポート期間はどの程度になる見込みですか? Android 16プリインストールに加え、2年間のOSアップデートと3年間のセキュリティパッチが提供される予定と報じられています。ただし過去の提供実績を踏まえてこの計画に懐疑的な声も上がっており、最終的な提供期間は公式発表で確認する必要があります。
出典
- GSMArena — HMD Grand renders and specifications leak
- NotebookCheck — HMD Ace 5G: Specs and renders of new mid-range smartphone leak ahead of 2026 debut
- Beebom Gadgets — Five Upcoming HMD Devices Leaked with Unisoc Processors