チタン合金製の格納式ジンバルを搭載した「Honor Robot Phone」が、2026年Q3(7〜9月)に発売されます。HonorはCannes China Nightでこのタイムフレームを公表し、上海国際映画祭(SIFF)で撮影実績を披露しました。Hollywood向けカメラで知られるメーカーの一つであるARRIとの協業から生まれた最初のデバイスです。
上海国際映画祭で「シネマティック・ポートレート」を撮影
SIFFの公式ファッション・ライフスタイル提携誌である Elle Men は、映画祭の審査員のシネマティックなビデオポートレートをHonor Robot Phoneで撮影しました。GSMArenaによると、Robot Phoneが選ばれた理由は手持ち撮影での安定性を高める独自のジンバル機構にあり、デジタル手ブレ補正への依存を減らせる点が評価されています。
デジタル手ブレ補正は画像をクロップして処理するため画質を犠牲にします。GSMArenaは、デジタル補正の使用が少ないほど最終的な画像品質が良くなると報じています。会場ではアテンディーがRobot Phoneを使ってグループセルフィーを撮影する様子も確認されています。
ARRI協業の「第1号製品」——チタン合金製の格納式ジンバル
Honorは2026年3月に、Hollywoodカメラの作り手として最もよく知られるメーカーの一つであるARRIと公式パートナーシップを締結しており、Honor Robot Phoneはこの協業から生まれた最初のデバイスと位置付けられています。
ヘッドラインとなるジンバルカメラの仕様は以下の通りです。
- 素材: チタン合金製
- 駆動: 高性能モーター
- 機構: 端末本体に格納でき、必要に応じて展開
- 撮影支援: AI物体追跡アルゴリズムによる被写体トラッキング
発売時期と今後の注目点
Honor Robot Phoneは2026年第3四半期(7〜9月)の発売がCannes China Nightで予告されています。映画祭という実戦的な現場での撮影実績は、ジンバル機構の有効性を裏付ける素材として機能しています。具体的な日付や価格、詳細スペックはQ3の正式発表を待つ必要があります。
会場に並んだHonor Magic8 Proとロボット
- Honor Magic8 Pro(512GB / 12GB RAM): 一部の写真撮影に使用。海外価格は $959.78 / €925.00 として掲載されています。
- 赤いHonorロボット: ロボットと人間が出走したハーフマラソンで優勝したとされる個体が会場に登場。スマートフォン単体ではなくロボティクスを含む「Honorのハードウェア群」として世界観をアピールする展示構成です。
MWC 2026で判明した200MPセンサーと「Embodied AI」
MWC 2026での披露によって、ジンバルが包み込むメインカメラには200MPセンサーが採用されていることが明らかになっています。可動機構は業界初を謳う3軸機械式ジンバルで、4自由度(4DoF)構造によって筐体内で複雑な姿勢制御を可能にしています。
小型化を支えるマイクロモーター
可動部の小型化を支えているのは、業界平均よりおよそ70%小さい独自設計のマイクロモーターです。この余裕によって、カメラアームを背面に格納したまま薄型ボディに収める設計が成立しています。
ソフトウェア面では、被写体追跡に加えて「AI SpinShot」が90°・180°の回転撮影を制御し、映像にシネマティックなトランジションを生み出します。さらにユーザー操作に応じてうなずきや首振りといったジェスチャーを返すなど、Honorが「Embodied AI(身体性をもつAI)」と呼ぶ方向性が打ち出されています。商用展開はまず中国市場の限定販売からスタートする計画です。
スマホ各社が殺到する「ジンバルカメラ市場」での立ち位置
2026年は、スマートフォンメーカーがDJI Osmo Pocketシリーズが切り拓いた手のひらサイズのジンバルカメラ市場へ相次いで参入する年になっています。Honor Robot Phoneは、独立機ではなくスマートフォン内に機構を取り込む形でこの潮流に参画しています。
| メーカー | 製品 | 想定時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| DJI | Osmo Pocket 4 | 2026年4月16日発売($499) | ジャンルの基準機 |
| Vivo | Vivo Pocket | 2026年末予定 | 1/1.1型Sony LYT-901・200MP・Zeiss協業 |
| Oppo | Fuyao(仮称) | 2026年後半予定 | Hasselbladブランディングが噂される |
| Insta360 | Luna Pro / Luna Ultra | 準備中 | UltraはLeica共同開発のデュアルカメラ |
VivoはX500シリーズの発表会で同時披露する戦略が伝えられており、独立機派とスマホ内蔵派が並行して進むことで、競合の手の内が早い段階で出そろう市場環境になっています。
Q&A
Q. Honor Robot Phoneはいつ発売されますか? Cannes China Nightで、2026年Q3(7〜9月)の発売タイムフレームが予告されました。具体的な日付や価格はまだ公表されていません。
Q. ARRIとの協業はどの部分に活かされていますか? Honor Robot PhoneはHonorとARRIの公式パートナーシップ(2026年3月締結)から生まれた最初のデバイスです。Hollywoodカメラの作り手として広く知られるメーカーの一つであるARRIの知見が、チタン合金製・格納式のジンバルカメラを中心とした映像撮影機能に反映されていると見られます。
Q. 通常のスマホ手ブレ補正と何が違うのですか? デジタル手ブレ補正は画像をクロップして処理するため画質低下が避けられないのに対し、Robot Phoneは物理ジンバルで本体を支えるためデジタル補正への依存度を下げられます。GSMArenaは、デジタル補正の使用が少ないほど最終的な画像品質が良くなると報じており、実機レビューの数値検証はQ3の発売以降を待つのが妥当でしょう。