Huaweiが、展開時の3分の1サイズまで畳める縦折り三層構造(バーティカル・トリフォールド)の特許を公開しました。2026年6月16日にGSMArenaが報じたもので、これまで市場に存在しなかったフォームファクターです。横折り三層のMate XT Ultimateに続く新形状で、フリップ型フォルダブルの「畳むと画面が小さい」という弱点を、大画面のまま手のひらサイズに収納するアプローチで覆す可能性があります。
展開時の3分の1に畳める縦折り三層
公開された特許は、xleaks7とPostFastが共有したものです。デバイスはS字状に開き、展開時には大画面を露出させ、畳むと表示面積が展開時の3分の1サイズまで縮小される設計になっています。大画面タブレット級の表示面積を、フリップ型に近いコンパクトな形態へ収納できるという発想です。
横折り三層のMate XT Ultimateと同様に、本機にも2つのヒンジが採用されています。横ではなく縦に折ることで、フリップ型フォルダブルのカテゴリーに三層構造を持ち込む狙いがうかがえます。
折り目でも電波を落とさないシールド構造
特許の説明文には、折りたたんだ際の信号損失を低減する特殊なシールドについての記述も含まれています。複数のヒンジを持つ折りたたみ機構では、内部のアンテナレイアウトや金属パーツの配置が電波性能に影響しやすく、こうした設計上の工夫が盛り込まれています。
Puraシリーズ採用の可能性
GSMArenaは、この特許が将来的にHuaweiのPuraラインナップに採用される可能性があると伝えています。Puraシリーズは同社のフラッグシップカメラフォン系統で、フリップ型フォルダブルとの親和性が高いポジションにあります。
Huaweiは2024年にMate XT Ultimateで三層構造スマートフォンを投入しており、トリフォールド領域で先行する立場にあります。今回の縦折りトリフォールドが実現すれば、フリップ型としてもまだ前例のないフォームファクターになります。
なお、本件はあくまで特許とモックアップ段階のコンセプトであり、最終製品の仕様や製品化の有無、発売時期は現時点で確定していません。量産・発売の判断にはさらに続報を待つ必要があります。
次世代トリフォールド「Mate XT 2」の最新リーク
横折りトリフォールドの系譜では、後継機Mate XT 2に関するリークが浮上しています。Mate XT 2は2026年10月にMate 90シリーズと同時発表される見込みで、Huaweiにとって2世代目の三層構造スマートフォンの位置付けになります。
- チップ: 5nmプロセスの新型カスタムSoC「Kirin 9050 Pro」を搭載するとリークされています
- バッテリー: 約6,000mAhと大容量化される見通しです
- ヒンジ: 初代から品質を改善するとの噂が出ています
市場面では、Samsung Galaxy Z TriFoldが2026年1月の米国販売を経てプロジェクトが停止しており、トリフォールド領域ではHuaweiが事実上の独走状態に置かれています。横折りでの2世代目を順調に進めつつ、縦折り三層という別フォームファクターの特許まで押さえている点は、Huaweiがこのカテゴリーで先行優位を広げる布石とも読み取れます。Mate XT 2と縦折りトリフォールドが両輪で進めば、三層構造の選択肢自体が一気に厚みを増す展開になります。
2026年Puraシリーズと「ワイドフォルダブル」Pura X Max
Puraラインの2026年の動きも具体化しています。Huaweiは2026年4月20日に広州で発表会を開催し、Pura 90シリーズと新フォルダブル「Pura X Max」を披露しました。Pura 90はPura 90 / Pura 90 Pro / Pura 90 Pro Maxの3モデル構成で展開されています。
| 項目 | Pura X Max |
|---|---|
| 形状 | 世界初のワイドフォルダブル |
| SoC | Kirin 9030 Pro |
| 内側ディスプレイ | 7.7インチOLED |
| バッテリー | 5,300mAh |
| OS | HarmonyOS 6.1 |
| 対応スタイラス | Huawei M-Pen 3 Mini |
ワイド方向に開く折りたたみで新地を切り開いたPuraシリーズに、さらに縦折り三層が加わる余地があり、Puraがフォルダブル形状の実験場として機能している様子がうかがえます。3モデル構成のPura 90と並んでPura X Maxを同時投入した姿勢からも、フォーマット多様化に積極的な戦略が読み取れます。
Q&A
Q. 横折りと縦折りのトリフォールドでは、使い勝手はどう違うのですか? 横折りのMate XT Ultimateは展開時にタブレット級の横長大画面が得られる一方、畳んでもスマホとしてはやや大きめになります。縦折り三層は畳んだ際にフリップ型に近い手のひらサイズへ収まりつつ、展開時には縦長の大画面を確保できるとされ、携帯性と表示面積を両立する方向性です。
Q. なぜ折りたたみ機に「特殊シールド」が必要なのですか? ヒンジ周辺には金属パーツや配線が密集しやすく、折りたたみ時にアンテナと干渉して電波感度が落ちる課題があります。三層構造ではヒンジが2つあるため影響が大きくなりやすく、信号損失を抑えるシールド構造が設計上重要になります。