LenovoがCES 2026で発表した「Yoga Slim 7i Ultra Aura Edition (Gen 11)」のレビューが、Windows Centralから公開されました。Intelの新世代CPU「Panther Lake」を搭載し、わずか975g(2.15ポンド)の14インチノートとして仕上げられた1台ですが、米国版では発表時の$1,499.99(約23万円)から$1,889.99(約29万円)へと価格が高騰し、CPU選択肢もCore Ultra 7 355のみという2つの課題が指摘されています。
975gの筐体と18時間超のバッテリーが最大の武器
レビュアーのBen Wilson氏が最も評価しているのが、ボディの軽さとバッテリー持ちです。マグネシウム・アルミ合金製の筐体は「thixomolding」と呼ばれる成形プロセスで仕上げられ、羽のように軽いにもかかわらず、しっかりとした剛性感が保たれているとWilson氏は評価しています。質感としてはASUSが「Ceraluminum」で採用したものに近く、やや光沢があるとも述べています。
主要スペックは次のとおりです。競合機との重量比較も併せて示します。
| 項目 | Yoga Slim 7i Ultra Aura Edition (Gen 11) |
|---|---|
| CPU | Intel Core Ultra 7 Processor 355(Panther Lake) |
| メモリ | 32GB LPDDR5X-7467MT/s |
| GPU | Intel Graphics(統合) |
| ストレージ | 1TB SSD M.2 2242 PCIe Gen4 TLC |
| ディスプレイ | 14インチ 16:10 2.8K(2880×1800)OLEDタッチ 120Hz PureSight Pro |
| バッテリー/充電 | 75Whr/65W USB-C |
| 重量 | 975g(2.15ポンド) |
| 競合: ASUS Zenbook A14 | 約2.18ポンド |
| 競合: Apple 13インチ M5 MacBook Air | 約2.7ポンド |
14インチクラスとしてはトップクラスの軽さです。
バッテリーについては、Wilson氏のテストで18時間以上を記録したと報告されています。x86-64機としては驚異的な持続時間で、Panther Lakeの電力効率がよく表れていると評価されています。
1.5mmキーストロークのキーボードと、5.5インチのガラス製ハプティックタッチパッドも好印象で、Wilson氏は「Slim 7i (Gen 9)と同様、このAura Editionも使っていて楽しい」と述べています。一方でハプティックタッチパッドそのものについては「期待したほど革命的とまでは感じなかった」とも言及されています。
価格高騰と米国版のCPU選択肢の狭さ
本機にはWindows Centralが繰り返し問題視している課題があります。それが価格の上昇と、米国市場向けのCPU選択肢の少なさです。
CES 2026でLenovoが提示した開始価格は$1,499.99(約23万円)でしたが、その後ストア掲載時には$1,629.99(約25万円)に上がり、レビュー執筆中にはさらに$1,889.99(約29万円)まで値上がりしたと報告されています。「Build Your PC」オプションでWindows 11 HomeからProへの変更が+$50(約8千円)、ストレージを1TBから2TBへ拡張すると+$190(約3万円)かかり、フル構成では$2,129.99(約33万円)に到達します。CES発表時から最大で$390(約6万円)の値上がりです。
英国ではYoga Slim 7i Ultra Aura Editionが£2,010(約40万円)から提供されており、価格はやや高めですが、その分CPUを選べる自由度があります。具体的にはIntel Core Ultra Series 3「Panther Lake」から3つの選択肢が用意されています。
- Core Ultra 5 325
- Core Ultra 7 355
- Core Ultra X9 388H(Intel Arc B390統合GPU搭載、+£250/約5万円)
ところが米国版で選べるのはCore Ultra 7 355のみです。Wilson氏は総評として「バッテリー寿命の一部と引き換えに、Lenovoが米国外で提供しているハイエンドのCore Ultra X7/X9プロセッサを選べたら嬉しかった」とコメントしています。
I/Oと筐体まわり
I/Oは、薄型軽量ボディと引き換えに割り切りが目立ちます。レビューでは次の点が指摘されています。
- USB-Aポートなし
- HDMI出力なし
- ヘッドホンジャックなし
ウェブカメラは筐体からわずかに突き出した横長のバー部分に配置されています。
一方で、プリインストールソフトと広告の多さは「相変わらず残念」とWilson氏は評しており、レビュー上の短所として明確に挙げられています。
どんな人に向くか/向かないか
Yoga Slim 7i Ultra Aura Edition (Gen 11)は、「14インチで最軽量級のWindows機が欲しい」「長時間バッテリーが必要な出張・移動の多いユーザー」には強く刺さる1台です。Wilson氏も「Core Ultra 7 355搭載であっても、頻繁に旅行するユーザーには大きな魅力がある」と結論づけています。
逆に、USB-A機器や有線ヘッドホン、HDMI接続をアダプターなしで使いたい人、ハイエンドCPU構成を求めるユーザーには、現状の米国版は構成の自由度の面で物足りない可能性があります。米国版では$1,889.99(約29万円)という現在価格に対し、CPU選択肢がCore Ultra 7 355に限られる点をどう評価するかが鍵となります。
Q&A
Q. 米国版と英国版で何が違うのですか? 最大の違いはCPU選択肢です。米国版はCore Ultra 7 355のみが選べますが、英国版ではCore Ultra 5 325、Core Ultra 7 355に加えて、Intel Arc B390統合GPUを搭載した上位のCore Ultra X9 388Hまで選択できます。価格は英国が£2,010(約40万円)からとなっています。
Q. 日本での発売予定はありますか? 現時点では明らかにされていません。レビューは米国版・英国版の構成と価格に基づくものであり、日本市場での提供時期・構成・価格に関する情報は公表されていません。Lenovoの国内ストアや今後の正式アナウンスを確認することをおすすめします。
Q. 中古や型落ち(Gen 9など)の選択肢はどうですか? Wilson氏は前世代の「Slim 7i (Gen 9)」を世界中に持ち歩いてお気に入りの1台にしてきたと述べており、本Gen 11も「Gen 9で気に入った要素の多くを引き継いでいる」と評価しています。最新のPanther LakeとAura Edition固有のAI機能にこだわらないのであれば、型落ちのGen 9系も依然として有力な選択肢となり得ます。