DRAM価格高騰でSSDが値上がりするなか、Silicon Powerの4TB NVMe Gen 4 SSD「UD90」がAmazonで$449.97(約7万円)まで下がっています。4TB級では希少な水準のディールです。Wccftechは、ゲーム・アプリ・ソフトウェアアップデートの肥大化を背景に、4TBクラスは「将来への備え」というより「現実的な必需品」になりつつあると伝えています。
$450で4TB——DRAM不足下の希少な大容量ディール
世界的なDRAM価格高騰の影響で、まともなSSDディールに出会うこと自体が難しい状況です。そのなかで、Silicon Power UD90の4TBモデルがAmazonで$449.97まで下がりました。Wccftechは、ストレージ業界全体が高騰RAM価格に苦しむ状況で、この価格は好条件だと位置づけています。同メディアによれば、現状の価格動向が当面落ち着く気配はないと見られています。
TBW 1,200TB・5年保証——4TBクラスで安心して使い倒せる耐久指標
UD90はPCIe NVMe Gen 4規格に対応した標準フォームファクターのSSDで、ノートPCにもデスクトップのマザーボードにも装着可能です。主要スペックは以下の通りです。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 容量 | 4TB |
| インターフェース | PCIe NVMe Gen 4 |
| 読込速度 | 最大5,000MB/s |
| 書込速度 | 最大4,800MB/s |
| MTBF | 150万 |
| TBW(総書込量) | 1,200 |
| 保証 | 5年限定保証 |
| 価格 | $449.97(約7万円) |
加えて、Host Memory Buffer(HMB)にも対応しています。Wccftechは、HMBはシステム側のメモリを一部利用することでパフォーマンスを高め、レイテンシを下げ、日常用途のレスポンス改善に寄与すると説明しています。
ただし、PCIe NVMe Gen 4のSSDは発熱しやすい傾向があるため、運用には十分な冷却が前提条件です。
PS5・PS5 Proへの増設用としても候補に
Wccftechによれば、UD90はPS5およびPS5 Proへのインストールが可能なドライブです。4TBという容量は、近年のゲームタイトルの肥大化を踏まえると「インストールしては消す」運用から解放されるラインといえます。
ただしコンソール側に装着する場合も、十分な冷却(ヒートシンクなど)の確保が必要だと注意喚起されており、無造作な装着は推奨されていません。
購入判断のポイント——誰に向き、誰には向かないか
UD90が向くのは、4TB級の大容量を一度に確保したいユーザーです。ゲームライブラリの増加に悩むPS5・PS5 Proオーナー、あるいは作業データ・アプリの増殖でCドライブを圧迫されているPCユーザーにとって、TBW 1,200・MTBF 150万・5年保証という耐久指標は、長期常用に耐える水準です。
PC増設として狙う場合は、マザーボード側のヒートシンク有無を確認したうえで導入したい構成です。PS5・PS5 Pro増設を狙う場合は、対応ヒートシンク付きを前提に、冷却を最初から組み込む形が安全です。一方で、Gen 5 NVMeの最速世代を求めるユーザーや、ヒートシンク・エアフローを別途用意できない環境のユーザーには、発熱面のハンドリングコストが残るため、即決には注意が必要です。
2026年Q2のNAND契約価格は最大75%上昇——HBM需要が消費者向けSSDを圧迫
Tom's Hardwareによれば、TrendForceは2026年Q2のNAND Flash契約価格が前四半期比で70〜75%、従来型DRAMは58〜63%上昇すると予測しています。1TBクラスのコンシューマSSDは2025年末からおよそ$45から$90近くへほぼ倍増した状況です。
価格高騰の構造的要因
- ハイパースケーラー(Microsoft・Google・Meta・Amazon)によるHBM需要が、Samsung・SK Hynix・Micronのクリーンルームと設備投資をエンタープライズ向けに優先振分けしています
- PhisonのCEOは、NAND価格はすでに倍以上に上昇しており、2026年の生産能力はすべて完売、SSD価格の高騰は2027年まで続くと述べています
- 新規fabの本格稼働は2027年後半から2028年と見られ、供給制約は2026年を通じて続く見通しです
つまり消費者向けSSDの価格圧迫は、AI投資に紐づく構造的な需給逼迫が背景にあり、短期的な価格反転は期待しづらい局面に入っています。
採用コントローラー「Phison PS5021-E21T」の技術的位置づけ
Tom's HardwareのUD90製品レビューによれば、本機はPhisonのPS5021-E21Tコントローラーを採用しており、TSMCの12nm世代プロセスで製造されています。同コントローラーの主な特徴は以下の通りです。
- DRAMレスの4チャネル設計
- PCIe 4.0 x4・NVMe 1.4対応、最大シーケンシャル読み込み5,000MB/sクラス
- ハードウェアAES-256暗号化を内蔵
- 3D TLC/QLC NANDの双方に対応
- 4TB M.2-2280での平均消費電力は約4.6W、低電力モード時は2mW未満
E21TはHMB(Host Memory Buffer)でホストPC側のRAMをFTL(Flash Translation Layer)マッピングテーブルのキャッシュに利用する設計で、DRAM非搭載ながら比較的高いランダムアクセス性能を実現しています。エントリー〜中位帯のGen 4 NVMe SSDで広く採用されているシリコンです。
Q&A
Q. Gen 5ではなくGen 4のUD90で実用上十分ですか? Wccftechは、UD90のGen 4プロトコルで読込最大5,000MB/s・書込最大4,800MB/sに達すると伝えています。日常用途・ゲームインストール・PS5/PS5 Pro増設用途であれば、この水準で実用上十分なレンジに入ります。
Q. HMB対応の実利は何ですか? Wccftechは、Host Memory Bufferはシステム側のメモリを活用することでパフォーマンスを高めつつレイテンシを抑え、日常操作のレスポンス改善に効くと説明しています。DRAM非搭載クラスのSSDで体感差が出やすい仕様です。
Q. 発熱対策として具体的に何が必要ですか? Wccftechは、PCIe NVMe Gen 4 SSDは発熱しやすい傾向があるため、十分な冷却が前提だとしています。PCではマザーボード付属のM.2ヒートシンク活用、PS5・PS5 Proでは対応ヒートシンク付きでの装着が現実的な対策です。