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SonyのAI Camera Assistantが酷評続き——Xperia 1 XIIIの「4つの提案」すべて元写真より悪いと指摘

GadgetDrop 編集部6
SonyのAI Camera Assistantが酷評続き——Xperia 1 XIIIの「4つの提案」すべて元写真より悪いと指摘

SonyがXperia 1 XIIIに搭載した「AI Camera Assistant」について、5月14日に投稿した作例がSNSで酷評されたことを受け、機能の仕組みを改めて説明しました。しかし再投稿された4つの提案サンプルについても、The Vergeは「いずれも元の写真より悪く見える」と厳しい評価を下しています。

編集ではなく提案——Sonyが釈明した仕組み

The Vergeによると、Sonyは「AI Camera Assistantは写真を編集するものではなく、ライティング・深度・被写体に基づいて提案を行う機能だ」と説明しています。カメラを被写体に向けると、露出・色味・背景ボケについて4つの選択肢が提示される仕組みです。

Sonyの製品動画では、AI Camera Assistantが「最もフォトジェニックなアングル」も提案するとされています。ただしThe Vergeは、動画内で実際に示されているのはズームの提案のみで、これは「カメラアングルの提案」とは異なると指摘しています。

4つの提案すべてが「元より悪い」——The Vergeの辛口分析

5月14日に投稿された最初の作例では、サンドウィッチの画像が白飛びし、草原のポートレートが過度に露出オーバーになっており、これが物議を醸しました。SonyはXに改めて作例を投稿しましたが、The VergeのTerrence O'Brien氏は新しい作例について「以前のサンドウィッチほど色あせてもおらず、草原のポートレートほど露出過多でもない」としつつ、依然として深刻な問題があると評しています。

提示された4つの提案について、同氏は次のように分析しています。

  1. 提案1: 彩度が高すぎる — 色が過剰に強調され、不自然な発色になっている
  2. 提案2: 平板で過度に処理されている — のっぺりとした質感で、過剰な処理感が目立つ
  3. 提案3: Photoshop合成風 — 料理がフレームに合成されたように見え、被写体が周囲から浮いている
  4. 提案4: コントラストが過剰 — 明暗差が強調されすぎ、不自然な仕上がりになっている

O'Brien氏は、いずれの提案も元の写真より悪く見えると評しています。

Xperia 1 XIIIユーザーへの現実的な助言

The Vergeは記事の結びで、Xperia 1 XIIIを使っているなら「現時点ではAI Camera Assistantの提案を無視するのが最善策だろう」と述べています。

Xperia 1 XIIIユーザーにとっての実害は明確で、提示された提案をそのまま採用すると、元の写真より仕上がりが悪化してしまうという点です。彩度・処理感・合成感・コントラストといった基本的な画作りの部分で4つの提案すべてに問題があるとO'Brien氏が評価している以上、当面はAI提案に頼らず、標準のカメラ機能やマニュアル撮影で自分の判断を優先するのが現実的な選択肢といえそうです。

本体スペックと価格——カメラハードウェア自体は大幅刷新

AI提案の質が酷評される一方で、本体側のカメラハードウェアは大きく刷新されています。Sonyは85-170mmの光学ズームを廃止し、代わりに70mm相当の単焦点と1/1.58インチの48MP新望遠センサーを採用しています。

主要スペックと価格

項目内容
SoCSnapdragon 8 Elite Gen 5
RAM/ストレージ12GB / 256GB
価格(256GB)£1,399 / €1,499
発売日6月19日
通信Wi-Fi 7 / Bluetooth 6.0

OSアップデートは4年、セキュリティアップデートは6年提供されます。なお、北米では発売されないことが確定しています。AIアシスタントは完全に無効化することも可能で、ユーザーは露出・彩度・コントラスト・ホワイトバランスを手動で調整でき、従来通りのマニュアル撮影体験を選択できます。AI提案の品質に懸念を抱くユーザーにとって、ハードウェア性能とマニュアル操作で勝負できる設計が残されている点は重要なポイントといえます。

2026年のAIカメラ競争——Pixel・iPhoneとの立ち位置の差

Sonyの提案型AIが酷評を浴びた背景には、他社の成熟したAIカメラ機能との比較があります。Pixel 10 Proはカメラアプリ内でシーンを解析し、より印象的な写真にするための構図変更を提案する機能を搭載しており、生成的編集だけにとどまらないAI活用を進めています。

  • iPhone 17 Pro: DXOMARKの夜景撮影で1位を獲得しています
  • Pixel 10 Pro: ポイント&シュート型の自動AIカメラ体験で最良とされています
  • Sony Xperia 1 XIII: AI提案の品質で批判を浴びています

2026年の大きな変化は、これらのAI処理が専用NPU上でオンデバイス実行される点で、Tensor G5・A19 Pro・Snapdragon 8 Elite Gen 5がクラウド経由のレイテンシなしに処理を可能にしています。今回の騒動には業界からも批判が及んでおり、Nothing CEOのカール・ペイ氏はSonyの不自然なAI処理を「engagement farming」と呼んで非難しています。同じオンデバイスAI時代に突入するなかで、提案の質そのものが各社の差別化要素になっています。

Q&A

Q. AI Camera Assistantは写真を自動で編集する機能ですか? いいえ。Sonyの説明によれば、AI Camera Assistantは写真を編集するのではなく、ライティング・深度・被写体に基づいて露出・色味・背景ボケを変更する4つの選択肢を提案する機能です。

Q. なぜSonyのAI提案は悪く見えるのでしょうか? The VergeのO'Brien氏の分析では、4つの提案がそれぞれ彩度過剰・過度な処理・Photoshop合成風・コントラスト過剰という方向性の異なる問題を抱えています。なお、The Vergeの記事中の画像キャプションには「ひどさのバリエーションの豊富さが印象的だ(The variety of terrible is impressive.)」と添えられており、提案アルゴリズムの方向性そのものに課題があると示唆されている形です。編集ではなく「提案」であっても、その提案の質が問われています。

出典

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GadgetDrop 編集部

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