GadgetDrop
スマートフォン注目

YouTube Shortsから「低評価」が消える日——Likeがハート型に変わるUIテスト

GadgetDrop 編集部6
YouTube Shortsから「低評価」が消える日——Likeがハート型に変わるUIテスト

YouTube Shortsから低評価ボタンが事実上姿を消すかもしれません。Like(高評価)ボタンがInstagram風のハート型に置き換わり、Dislike(低評価)ボタンが画面右側のボタン列から見当たらなくなっているという報告が出ています。Android AuthorityがRyan McNeal氏の記事として2026年6月9日に伝えました。視聴者の評価行動が「賛否を示す」から「好きを押す」へとシフトする可能性があり、クリエイターにとってもエンゲージメント指標の見え方が変わる重要な変化になり得ます。

ハートアイコン化と「低評価」の動線変更

通常、Shortsを縦動画として視聴している間、画面右側にはLike・Dislike・Comments・Share・Remixのボタンが並んでいます。今回のテストでは、このLikeボタンがInstagramでおなじみのハートアイコンに差し替えられていると報じられています。

さらに注目されているのが、Dislikeボタンが画面右側のボタン列から消えている点です。完全に削除されたわけではなく、一部ユーザーの報告によれば、Dislikeは三点メニュー(…)の中に移動しているとされています。あくまで一部アカウントを対象とした実験段階の挙動とみられ、全ユーザーへの展開ではない点に注意が必要です。

カウンター非表示の次は「ボタンごと隠す」段階か

YouTubeは過去にも、動画のDislikeカウンターを一般ユーザーから見えなくする変更を行ったことがあります。今回のShortsでの動きは、その流れをさらに一歩進めたものと読める変更です。数字を隠すだけでなく、Dislikeボタン自体を主要動線から外し、ハート型のポジティブなリアクションを前面に置く設計へと寄せている格好です。

Instagramの「いいね」やTikTokのハートに近いUIへ近づくことで、Shortsはフィードバック設計の面でも縦型ショート動画の競合プラットフォームに歩み寄っている、とも解釈できます。

ユーザーの反応——「不誠実だ」との声も

変更を確認したユーザーからは、否定的な声も上がっていると報じられています。Android Authorityによれば、あるユーザーはYouTube側の姿勢を「不誠実だ」と批判するコメントを寄せたとされています。

別のユーザーは低評価ボタンの事実上の退場を惜しむ書き込みを投稿し、さらに「ほとんど誰も使っていないRemixボタンの方を消すべきだ」とする声もあったと伝えられています。Shorts上のボタン構成そのものへの不満も垣間見える状況です。

視聴者・クリエイターにとっての意味

視聴者から見れば、Shortsのフィードバック体験は「賛否を表明する場」から「好きをハートで伝える場」へと近づく可能性があります。一方クリエイターにとっては、低評価が押されにくくなることで体感的なネガティブ反応は減るかもしれませんが、視聴者からの率直なフィードバックを把握しにくくなる懸念も残ります。

手元のShortsで「ハート型ボタン」や「Dislikeが三点メニュー内」のいずれかが見えた場合、テスト対象に含まれていると考えられます。現時点では正式採用が決まったわけではなく、今後YouTubeから公式アナウンスが出るかどうかが焦点となります。

並行して進むShortsのUI刷新とAI機能拡張

今回のハート型ボタンは、9to5Googleの報告によればAndroid・iOS・Webの全プラットフォームで確認されており、一部ユーザーは約1か月前から目撃していたとされています。表示上は「アイコンとアニメーションを差し替えただけ」のシンプルな変更ですが、UI刷新は単独の動きではありません。

並行して進められている文脈連動アニメーション機能では、Likeボタンが動画の内容に応じて以下のように変化するとされています。

  • 犬の動画では「dog paw(肉球)」
  • 猫の動画では「cat」アイコン
  • 車関連では「wheel」
  • アイデア系では「light bulb」

さらに2026年にはAIで自分の写真を動かす「Make me move」、自分のAI likeness(似姿)でShortsを生成する機能、AIステッカー生成なども順次追加されています。視聴時間を抑える「Short feed timer」では1日の上限を0分に設定することも可能で、Shortsを取り巻くUI全体が大きく書き換わりつつある状況です。

低評価ボタンを巡るYouTubeの長い議論

低評価機能を弱める動きは今回が初めてではありません。YouTubeは2021年11月、全動画のDislikeカウントを一般ユーザーから非表示にする変更を実施しています。当時CEOだったスーザン・ウォジスキ氏は、小規模クリエイターを狙う組織的な「dislike attack(低評価爆撃)」を削除の主な理由として説明していました。

一方で、ボタン自体の存続を望む声は根強く残っています。

低評価ボタンは「一目で分かる品質指標」であり、自分がCEOなら復活させる

これは著名テック系YouTuberのMarques Brownlee氏が、2026年3月17日に公開されたインタビューで語った発言として伝えられているものです。Shortsでハート化とDislike非表示が同時に進むことは、2021年以降くすぶってきた「数字を隠す」から「ボタンごと外す」への移行を象徴する動きと位置づけられています。

Q&A

Q. クリエイターのアナリティクスに影響はありますか? 今回の報道では、クリエイター向け管理画面の指標がどう変わるかについては明らかにされていません。視聴者側UIの変更に関するテスト段階の情報にとどまります。

Q. 日本のユーザーでも見えますか? 対象地域や対象アカウントの条件は公表されていません。一部ユーザーによる目撃情報がベースであり、地域を限定したテストかどうかも現時点では不明です。

Q. 正式展開の時期は決まっていますか? 正式展開の時期は明らかにされていません。あくまで一部ユーザーを対象としたテストの段階とみられ、YouTubeからの公式アナウンスはまだ確認されていません。

出典

ポストLINEで送るはてブ
GD

GadgetDrop 編集部

スマホ・PC・AI・XRなど幅広いテクノロジーを、スペックの行間まで読む視点で解説します。速報から深掘り分析まで、テック選びと業界理解に役立つ情報をお届けしています。