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visionOS求人ラッシュはVision Pro好調の証ではない——Gurman氏「大半はスマートグラス向け」

GadgetDrop 編集部6
visionOS求人ラッシュはVision Pro好調の証ではない——Gurman氏「大半はスマートグラス向け」

Appleが出しているvisionOS関連の求人について、Bloombergのマーク・ガーマン(Mark Gurman)氏が「Vision Proの好調を示すものではない」と説明しました。求人の大半は次世代のスマートグラス向けで、3,499ドルのMRヘッドセットVision Pro本体は依然として苦戦していると伝えられています。

求人ラッシュ=Vision Pro好調説をガーマン氏が否定

Appleの公式キャリアサイトにはvisionOS関連の求人が多数並んでおり、これを「3,499ドルのMRヘッドセットVision Proに大きな需要があり、Appleが積極採用に動いている証拠だ」と捉える見方が一部で広がっていました。

これに対しBloombergのガーマン氏は否定的な立場を取っており、その見立てに対する反発を受ける形で、改めて自身の見解をXに投稿しています。同氏は「Vision Proハードウェア関連の求人もあるが、その大半はスマートグラス向けだ」と説明し、ソフトウェア側の求人もvisionOSの保守・機能追加とスマートグラス対応のためだと位置付けています。

Vision ProとvisionOSの求人をVision Pro好調の根拠にしようとしている人へ。ハードウェアの求人は大半がグラス向け、ソフトウェアの求人はvisionOSが今後も続いていくため(保守+グラス向け)であり、私はずっとそう言い続けてきた。 — Mark Gurman(@markgurman)2026年5月10日

なぜAppleはVision Proからスマートグラスへ向かうのか

Wccftechによれば、ガーマン氏はvisionOSが今後Vision Pro専用で終わるプラットフォームではないと示唆しています。Appleは、かさばるヘッドマウント型で失敗した領域を引き継ぐ別デバイスを開発しており、その本命がスマートグラスだと報じられています。

  • 形状: ディスプレイを持たない(display-free)軽量設計で、装着しても目立ちにくいとされる
  • 装着感: Vision Proに比べ大幅に軽く、長時間利用時の疲労を抑えられる可能性がある
  • 狙い: 長時間利用しやすくなることで、採用が広がる可能性がある

Vision Proの人気が伸び悩んだからといってvisionOSが打ち切られるわけではなく、ソフトウェアの最適化・機能追加・保守を担う人材が引き続き必要であるため、求人が継続して出ているとガーマン氏は説明しています。

Vision Pro苦戦の背景とAppleの次の一手

ガーマン氏はVision Proを「商業的失敗(commercial failure)」と位置付けていますが、その背景には複数の要因があると指摘されています。Wccftechは、価格・重量・キラーアプリ不在・バッテリー持ちといった要素が販売不振につながったとまとめています。

項目内容
価格3,499ドルと高額(ludicrous price)
重量ヘッドセットとして重く(increased weight)長時間利用に不向き
エコシステム体験を支える有力アプリ(meaningful apps)が不足
バッテリー持続時間が物足りない(subpar battery life)

Wccftechは、これら「ばかげた価格、重量増、まともなエコシステムを作るための意味のあるアプリの欠如、平凡なバッテリー寿命」がVision Proの低調な販売の要因だったと整理しています。Vision Pro単体での挽回が難しい状況の中、Appleはより装着しやすいスマートグラスに軸足を移しつつあると見られ、visionOSはその受け皿として位置付けられています。

現時点でスマートグラスの発売時期や価格は明らかになっていません。Vision ProとvisionOSの「次」を占う材料として、続報を待ちたいところです。

Appleスマートグラスの具体像——4種類のフレームと「ディスプレイなし」設計

スマートグラスの姿は、Gurman氏の一連の報道で徐々に具体化しています。Appleは少なくとも4種類のフレームスタイルをテスト中で、素材にはアセテートを採用しています。カラーバリエーションはブラック、オーシャンブルー、ライトブラウンが検討されています。

初代モデルが「載せないもの」

初代モデルにはディスプレイが搭載されず、LiDARや3Dカメラといった機能も省かれます。これはバッテリー容量の制約によるもので、機能を絞ることで軽量化を狙うものとされています。代わりにカメラ・スピーカー・マイクを内蔵し、SiriやApple Intelligenceとの連携に対応する構成が見込まれています。Gurman氏は競合に対する差別化ポイントとして、iPhoneとの密接な統合とプレミアム品質の2点を挙げています。発売時期については2026年2月のBloomberg報道で「開発に大きな進展」があり、年末までに量産準備が整い、2027年初頭の一般発売が見込まれるとされています。

M5世代Vision Proの実像——スペック向上も販売は伸び悩み

Vision Pro本体側の最新動向にも触れておきます。2025年10月、AppleはM5チップとDual Knit Bandを搭載したアップグレード版Apple Vision Proを発表しました。価格は据え置きの3,499ドルで、主な強化点は以下の通りです。

項目内容
チップM5
描画ピクセル数10%増
リフレッシュレート最大120Hz
バッテリー動画再生で最大3時間
装着感新設計のDual Knit Bandを同梱

ただし市場での評価は芳しくありません。M5リフレッシュは販売が振るわず、Vision ProチームはApple社内の他チームへ再配置されたと報じられています。Vision Pro責任者であったMike Rockwell氏は2025年3月からSiriチームを率いています。AppleはVision Proを生産中止にしたわけではなく、M5モデルの販売は継続しています。

Q&A

Q. visionOSの求人が増えているのは、Vision Proが売れている証拠ですか? いいえ。Bloombergのマーク・ガーマン氏は、ハードウェアの求人の大半は次世代のスマートグラス向けであり、Vision Pro本体(3,499ドル)の好調を意味するものではないと説明しています。ソフトウェア側の求人もvisionOSの保守とスマートグラス対応のためだとしています。

Q. Vision Proが苦戦している理由は何ですか? Wccftechは、3,499ドルという高額な価格、重量、エコシステムを支える有力アプリの不足、バッテリー持ちの物足りなさといった要素が販売不振の要因だと指摘しています。

Q. AppleはvisionOSを今後も続けるのですか? 続ける見通しです。Vision Proだけでなく開発中のスマートグラスもvisionOSで動作する可能性が指摘されており、ソフトウェアの保守・機能追加のために人材を確保しているとされています。

出典

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GadgetDrop 編集部

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