Apple Watchは、来月にも登場が見込まれるSeries 12とUltra 4が「歴代でも地味な世代」になる可能性が指摘される一方、2027年または2028年にバンド互換を捨てる大規模刷新が来て、裏面に8つのセンサーをリング状に配置する上位モデルも噂されるなど、その先に控えるモデルで過去最大級の刷新が来るとのリーク情報が積み上がっています。MacRumorsのポッドキャスト「The MacRumors Show」で語られた内容を軸に、現時点で報じられている噂を整理します。
Series 12とUltra 4は「控えめな進化」との見方
Bloombergのマーク・ガーマン氏は、Apple Watch Series 12とUltra 4について「小幅なアップグレード」の路線が続くと予想しています。目玉となるのはチップの世代交代で、意味のあるパフォーマンス向上が期待されると報じられています。
というのも、直前のSeries 11・Ultra 3・SE 3はいずれもS10チップを流用しており、そのS10自体も2023年のS9からほぼ変わっていないためです。加えてガーマン氏は、新しいカラーやバンドの選択肢、健康・フィットネス系機能の強化を挙げつつも、デザイン変更は行われず、2024年のSeries 10で導入された筐体が3年目に入ると見ています。
なお同氏は、今年のApple Watch SE 4の登場は見込んでいないと伝えています。Series 12・Ultra 4は、来月のiPhone 18 Pro / iPhone 18 Pro Max、および初の折りたたみiPhoneと同時発表される見通しと報じられています。既存のSeries 11・Ultra 3ユーザーにとっては、あえて買い替えを急ぐ動機は薄い世代になりそうです。
バッテリー強化と白セラミックの復活か
別の情報として、中国Weiboの著名リーカー(MacRumorsが「a known Weibo leaker」と紹介)は、AppleがSeries 12でバッテリー持続時間の延長に注力していると主張しています。現行のSeries 11はApple公称で通常最大24時間、低電力モードで最大38時間の駆動とされており、ここが実際に伸びるのかが注目点です。日常的にバッテリー残量を気にしているユーザーにとっては、地味ながら体感差の大きいポイントになり得ます。
もう一つの目玉候補が、白セラミック筐体の復活です。Bloombergのマーク・ガーマン氏は、2026年もしくは2027年にホワイトセラミックが復活する可能性があると報じています。この仕上げは以下のような変遷をたどっています。
- 2016年9月、Series 2でセラミックが初登場。金の「Edition」モデルを置き換え、最上位価格を**$1,249(約19万円)まで引き下げ、Appleは「ステンレスの4倍の硬さ**」とアピール
- Series 3でグレーモデルが追加、2018年のSeries 4でEditionライン自体が消滅
- 2019年のSeries 5でチタンとともに白セラミックが復活
- 2020年のSeries 6発売時に完全廃止
現在は中古市場で人気のコレクター向け仕上げとなっており、復活すれば話題になりそうです。往年のセラミックを待っていたユーザーには朗報となる可能性があります。
画面なしApple Watchも検討中?——2027年以降の大刷新シナリオ
より大きな話は、その先にあります。Weiboリーカー「Instant Digital」は、2027年または2028年に大規模な刷新が行われ、新しいバンド取り付け機構が採用されると主張しています。この機構は内部スペースを空けてより大容量のバッテリーを積むためのもので、代償として既存バンドとの互換性を失うとされています。同リーカーは「2027年の購入を検討している人は、今のうちに追加バンドを買うのは控えた方がよい」とまで踏み込んで助言していると報じられています。
これが正確なら、ガーマン氏が2023年に伝えた「Apple Watch X」構想の再来と見ることもできます。当時の構想は10周年モデル向けに、マグネット式バンド、より薄いケース、microLEDディスプレイを盛り込むというものでしたが、いずれも結局実現していません。タイミング的にも、初代〜Series 3、Series 4〜Series 6、Series 7〜Series 9というAppleのおよそ3年周期の設計サイクルと符合します。
一方でDigiTimesは、少なくとも1つの上位モデルが大幅な再設計を受け、裏面にリング状に配置された8つのセンサーを搭載する可能性があると伝えています。Appleは2027年モデル向けに次世代OLEDバックプレーン技術も評価中とされています。これらは別々の情報源による個別のリークであり、いずれも2027年前後を軸として語られている点は共通しているものの、内容自体は独立した観測情報です。バンドなど周辺アクセサリーへの投資判断にも影響し得る話題です。
ラインナップ全体の見直しと長期ロードマップ
ガーマン氏はさらに、Appleの工業デザインチームがスマートウォッチ全体の再検討を進めていると伝えています。画面のないフィットネスバンドやスマートリングの盛り返しを真剣に受け止め、ディスプレイを持たないApple Watch型デバイスや、新しい画面タイプ・ケースサイズも検討対象になっていると報じられています。
丸型ディスプレイも検討されたものの、そうしたモデルが実際に出荷される可能性は低いと同氏は釘を刺しています。加えて、UltraやHermèsの上位に位置するプレミアムモデル、SEの下に位置する低価格モデルも検討されているとされ、いずれの方向性もまだ確定していません。Appleは「競争激化に対応してラインナップを再発明すると決意している」と表現され、ウェアラブルのAI強化やヘルスアプリの大規模刷新も長期テーマとして挙げられています。長期目標としては、非侵襲での血糖値測定を2030年までに実現することが引き続き開発中と報じられています。既存ユーザーにとっては、今後どのカテゴリーに乗り換える余地があるのかを見極める材料になります。
今の買い時をどう考えるか
今回の話は複数の情報源によるリークで、白セラミック復活・バッテリー延長・2027年前後の大型刷新は、いずれもガーマン氏や「Instant Digital」など各リーカー・メディアの観測情報として報じられている段階にとどまります。特にバンド互換性の断絶は、既存ユーザーへの影響が大きい話題ですので、あくまで噂段階として受け止めるのが安全です。
来月とされる発表を素直に評価するなら、Series 11やUltra 3を使っているユーザーにとってSeries 12・Ultra 4はチップ強化と健康機能の追加が中心となる見込みで、買い替えを急ぐ必要性は高くない可能性があります。逆にSeries 6以前など古いモデルからの乗り換えなら、体感差は十分に大きいはずです。
大型刷新を待ちたい人は、2027年以降のモデルまで様子を見るという選択肢も現実的になってきました。バンドへの追加投資は、リーク通りに互換性が失われるリスクを踏まえて慎重に判断するのが妥当でしょう。続報を待ちながら判断していくのがおすすめです。
FDA審査に持ち込まれた「高血圧通知」機能の実像
Series 12で最有力の目玉として浮上しているのが、血圧関連の新機能です。9to5Macによれば、Appleは新しい高血圧通知機能を米FDAに提出し、承認プロセスを進めていると報じられています。
現行機能との違い
Apple公式サポートによると、現在のhypertension通知は心拍センサーのデータをもとに30日間の評価期間で「高血圧のパターン」を検出し、ユーザーに知らせる仕組みで、実際の血圧数値は表示されません。
一方、Series 12世代で狙われているのは、より踏み込んだ血圧センシングとされます。ただし数値そのものを提示する機能は米国出荷にFDAレビューの通過が必須で、承認状況次第で搭載範囲や表示内容が変わる可能性があります。ハードウェアの準備と規制対応のスケジュールが噛み合うかが焦点になりそうです。
追い上げるスマートリング市場——OuraがSamsungを引き離す
Appleが「ディスプレイのないウォッチ」まで検討する背景として、スマートリング市場の急拡大があります。Fortune Business InsightsとBloombergの集計では、市場規模は2025年の4億1,690万ドルから2034年に37.7億ドルへ拡大が見込まれ、2025年の出荷はスマートウォッチの6%増に対し49%増と桁違いのペースです。
| 動向 | 内容 |
|---|---|
| Oura Ring 5 | 2026年5月28日発売。血圧トレンド計測と夜間呼吸解析を追加 |
| Oura財務 | 2026年5月21日にSEC秘密IPO申請、評価額110億ドル |
| Samsung | Galaxy Ring 2は2027年初頭までずれ込みと報道 |
| Ultrahuman | 特許紛争で米国市場から撤退 |
Ouraが健康機能で先行し、Samsungが足踏みする構図となっており、Apple Watchが指輪型デバイスとの競合をどう捌くかが問われる局面です。
Q&A
Q. Apple Watch Series 12とUltra 4はいつ発表される見込みですか? 来月、iPhone 18 Pro / iPhone 18 Pro Max、および初の折りたたみiPhoneと同時に発表されると報じられています。ただし公式発表ではなく、あくまで報道ベースの見通しです。
Q. 白セラミックモデルは本当に復活するのですか? Bloombergのマーク・ガーマン氏が2026年もしくは2027年に復活する可能性があると報じている段階で、Appleは公式に確認していません。前回は2019年のSeries 5で復活し、2020年のSeries 6で廃止された経緯があります。
Q. Series 11から買い替える価値はありますか? 現時点で報じられている内容を踏まえると、Series 12はチップ性能の向上と健康・フィットネス機能、バッテリー持続の改善が中心になる見込みで、デザイン変更はないとされています。Series 11ユーザーにとっては買い替えを急ぐ必然性は薄く、2027年前後とされる大型刷新まで待つ判断も現実的です。
Q. 2027年モデルを待つ場合、今バンドを買い足しても大丈夫ですか? リーカー「Instant Digital」は、2027年または2028年の大型刷新で新しいバンド取り付け機構が採用され、既存バンドとの互換性が失われる可能性を指摘しています。同氏はバンドの買い足しを控えるよう助言していると報じられており、慎重に判断するのが無難です。