ChatGPT独占が終わるかもしれません。 AppleがWWDCで発表を見送ったものの社内ビルドで既に稼働している3機能のうち、最も注目されるのはサードパーティAIチャットボットをSiriから直接呼び出せるようにする「Extensions」だと報じられています。BloombergのMark Gurman氏が自身のニュースレター「Power On」最新号で明らかにしたもので、3機能はいずれも従業員端末上のOS内部バージョンで現在動作しており、後日公開される見通しだとされています。
カメラUIを自分好みに並び替え——ただしiPhone 18 Pro待ちか
5月にGurman氏が最初に報じたiPhone向けのカスタマイズ可能なカメラアプリも、WWDCでは登場しませんでした。この機能はユーザーがカメラコントロールをウィジェットとしてインターフェース上部に並び替えできるもので、フラッシュ、露出、タイマー、被写界深度、フォトスタイル、解像度などの選択肢から自由に配置できる仕様です。
Gurman氏は、Appleがこの機能をiPhone 18 Pro向けに温存していると見ています。iPhone 18 Proはここ数年で最大級のカメラハードウェアのアップグレードをもたらすと見込まれており、新機能を新ハードと同時に打ち出す狙いがあるとの見方もできます。
ChatGPT以外のAIがSiriに来る?——「Extensions」フレームワーク
3つの中で最も注目されるのが「Extensions」と呼ばれるフレームワークです。これはChatGPT以外のサードパーティAIチャットボットをSiri、Apple Intelligence、Writing Tools、Image Playgroundといった機能に統合可能にする仕組みだとされています。ユーザー視点で言えば、ChatGPT以外のAIチャットボットを「Siri、〇〇に聞いて」のように呼び出したり、文章作成や画像生成の裏側で選択して使えるようになる可能性があります。
Gurman氏によると、Extensionsを支える基盤は既にiOS 27の最初のデベロッパーベータに実装・可視化されており、専用の設定パネルとApp Storeセクションも構築済みで、有効化を待つ状態にあるとのことです。AppleはOpenAI、Anthropic、Googleと既にこの枠組みについて協議しており、各社が申請する必要があるエンタイトルメント(権限)の詳細にも踏み込んでいると報じられています。Gurman氏自身は、この機能の登場について「疑いはない(no doubt)」と明言しています。
ExtensionsがWWDCから外された理由として、Gurman氏は4つの仮説を挙げています。
- 強力なAI相互運用性をデモすると、EU規制当局に対するApple側の主張が弱まる可能性があること
- 堅牢なサードパーティチャットボット対応の発表が、Apple自身のSiri刷新を霞ませる恐れがあったこと
- ChatGPTから独占的地位を公の場で剥奪することは、OpenAIからの訴訟リスクを招きかねなかったこと
- 外部AIの選択肢を増やすと、Siri AIでGoogleのAIモデルを採用した経緯の説明がさらに複雑化したであろうこと
最初のiOS 27およびmacOS Golden Gateベータを動かしているユーザーは、SiriとChatGPTを切り替えるチャットボット選択UIを既に確認できます。Apple社内では数ヶ月間この機能が実運用されているとの報告もあります。
新Modular文字盤は秋の新Apple Watch同時投入か
Apple Watch向けの新たな「Modular」文字盤も、Gurman氏がWWDCで登場すると見ていた項目のひとつでしたが、披露されませんでした。Gurman氏は以前から、watchOS 27ではApple Watch Ultra専用の「Modular Ultra」デザインを簡略化したベースの新文字盤が導入されると伝えていました。
現時点では、この新文字盤は今秋発表される新Apple Watchモデルと同時にデビューする見込みとされています。リーク段階の情報である点を踏まえると、続報を待つのが妥当でしょう。
iPhone 18 Proで何が変わる?——可変絞りと2nm A20チップ
カメラUIカスタマイズ機能の温存先と見られるiPhone 18 Proでは、ハードウェア面でも大きな刷新が予想されています。サプライチェーン情報によれば、メインカメラにはiPhoneとして初の可変絞り機構が採用される見込みで、iPhone 14 Pro以降固定だったf/1.78絞りから変更されるとされています。
| 項目 | 現行(iPhone 17 Pro) | iPhone 18 Pro(噂) |
|---|---|---|
| メインカメラ絞り | f/1.78固定 | 可変絞り |
| チップ | — | 2nm A20(約15%高速化) |
| セルフィーカメラ | — | 24MP |
| ディスプレイ | — | より明るい仕様 |
部材調達面では、Sunny Opticalが可変絞り用アクチュエーターの生産を開始し、LG Innotekが韓国・亀尾工場でフルモジュール組立を6〜7月に準備しているとされています。露出をハードウェアで物理的に制御できるようになれば、カメラUIから露出やフォトスタイルを素早く切り替える新インターフェースの価値もより高まるとみられます。チップ世代の刷新と高画素セルフィーカメラの組み合わせは、撮影体験全体を底上げするものとして注目されています。
watchOS 27の全体像——Modular文字盤以外の新要素
新Modular文字盤と並行して、watchOS 27には複数の新要素が用意されています。スケジュール面ではデベロッパーベータが2026年6月8日に配信開始され、パブリックベータは7月、一般公開は9月の見込みとされています。
- Smart Stackウィジェットを開くための新しいシングルタップジェスチャー
- フィットネスデータに基づくWorkout Buddyの動機付けガイダンスの改善
- Healthアプリでの更年期(perimenopause/menopause)トラッキング対応
- WalletアプリがQRコードを使ったカスタムパスに対応
- FDA審査中の高血圧通知機能
操作性のアップデートでは、シングルタップジェスチャーがSmart Stackへのアクセスを短縮する役割を担うと報じられています。ヘルスケア領域では更年期トラッキングが新たに加わり、女性ユーザーの健康管理の幅が広がる構成となっています。さらに、FDA審査中の高血圧通知機能は実装されれば慢性疾患の早期発見に寄与する可能性があるとされ、Walletの拡張と合わせて生活密着型のアップデートが揃っています。
Q&A
Q. これら3機能は本当にiOS 27 / watchOS 27で提供されるのですか? Gurman氏は社内ビルドで稼働中だと報告しており、Extensionsについては「疑いはない」と述べていますが、Appleからの公式発表ではないため、提供時期や最終的な仕様は変わる可能性があります。
Q. Extensionsで使えるAIは具体的にどこになりそうですか? Gurman氏の報道では、AppleがOpenAI、Anthropic、Googleと既に枠組みについて協議していると伝えられています。これ以外の対応AIの具体名や正式なラインナップは現時点では明らかにされていません。
Q. 現行のApple Watchでも新Modular文字盤は使えるようになりますか? 新文字盤がどの世代のApple Watchまで対応するかは現時点では公表されていません。Gurman氏は今秋の新Apple Watchと同時にデビューする見込みとしていますが、既存モデルへの提供範囲については明らかにされていません。
Q. カスタマイズ可能なカメラアプリはiPhone 18 Pro限定になりますか? Gurman氏はAppleがiPhone 18 Pro向けに温存していると見ていますが、対応機種の最終的な範囲は公表されていません。