2026年内、BlueskyにReddit風の「コミュニティ」機能がやってきます。分散型SNSのBlueskyが、特定トピックごとに人が集まれる新機能を年内に投入すると発表しました。タイムラインを追うだけの「広く浅い」体験から一歩踏み込み、関心ごとに深い議論ができる場が用意されること、そしてオーナーがAT protocol対応のアプリやツールを使って自分好みの空間を構築できることが、Blueskyユーザーや移行検討者にとっての大きな変化になります。
Blueskyのhead of productが正式アナウンス
Blueskyのhead of productを務めるAlex Benzer氏が、2026年6月10日付の投稿で「communities are coming to Bluesky this year(コミュニティは年内にBlueskyに来ます)」と明言しました。Benzer氏は現在のBlueskyを1つの大きな空間と表現したうえで、コミュニティはその内側にできる小さな空間であり、同じ関心を持つ人と深く交流する場になると説明しています。
ユーザーは自分でコミュニティを立ち上げることも、既存のものに参加することもできます。投稿、新着通知の受け取り、返信のフォローといった基本的な機能が用意される見込みです。
専用URLが付く——AT protocolで自作機能も追加可能
各コミュニティには専用ハンドルが付与され、それがそのままURLになります。具体的には community-name.bsky.social や community-name.bsky.space といった形式で、アクセスするとそのコミュニティ専用のランディングページが表示されます。
注目すべきはここからです。コミュニティのオーナーは、Blueskyが採用しているオープンソースのソーシャル基盤「AT protocol」向けのアプリやツールを使って、ホームページに独自機能を追加できます。単にトピック別チャンネルを切り出すだけでなく、コミュニティごとに体験そのものをカスタマイズできる余地が用意される点が、他SNSのグループ機能との大きな違いです。
新着投稿の流れ方については、ユーザーのDiscoverフィードに自動的に流す方式と、コミュニティ専用フィードを別途用意する方式の両方が検討されており、Benzer氏の投稿によればBluesky側はまだどちらにするか決めていません。新規投稿や更新のアラートをオプトインで受け取ることも可能になる予定です。
Threadsも同種機能を投入——Blueskyの定着戦略として読む
Redditの使用感に親しんできたユーザーには、かなり馴染みやすい設計になりそうです。一方で競合の動きを見ると、Metaのマイクロブログサービス Threadsも2025年後半に同様のコミュニティ機能を投入しており、関心別に集まれる場を提供する流れはSNS全体に広がっています。
X(旧Twitter)からの移行先として注目を集めたBlueskyにとって、タイムラインの「広く浅い」体験だけでなく、関心ごとに腰を据えて語り合える場をいかに用意できるかは、ユーザー定着の鍵になります。今回の発表は、フォローグラフ中心のSNSから、トピック中心のコミュニティ型SNSの要素を取り込みにいく動きと読めます。
Benzer氏は今後、開発者やコミュニティ運営者と対話しながら詳細を詰めていくとしており、現時点ではフィードの形やローンチ時期の詳細など未確定の部分が残ります。続報を待ちつつ、自分が運営したい・参加したいコミュニティ像を温めておくのが妥当な姿勢です。
コミュニティは3種類のプライバシー設定とWebオープン設計を採用
新機能には公開範囲を切り替える仕組みも用意されます。Benzer氏の説明によれば、コミュニティはpublic(公開)、invite-only(招待制)、private(非公開)の3つのプライバシー設定("flavors")で提供される予定です。同じトピックでも、誰でも閲覧できる広場型から、招待されたメンバーだけで議論する閉じた場まで使い分けられる設計になります。
Blueskyアプリの外にも広がる仕組み
注目される点として、コミュニティはBluesky本体のアプリ内に閉じず、Web上にオープンに存在し、他のAT Protocol対応アプリとも接続できる構造で設計されています。Benzer氏はこれを「Atmosphere」と呼ばれるAT Protocolエコシステムの一部となる「新しい構造」と表現しており、外部の開発者が独自のクライアントや拡張機能を提供する余地が制度として確保されています。中央集権的なグループ機能とは異なる、プロトコル基盤の利点を活かした設計が示されています。
2026年ロードマップとユーザー規模——コミュニティ投入の背景
コミュニティ機能は単独の発表ではなく、2026年の大きな製品ロードマップの一環に位置づけられています。1月にBlueskyが公表したロードマップでは、アルゴリズム式のDiscoverフィード改善、選挙やスポーツなどライブイベントに対応するリアルタイム機能、トピックタグの導入が重点項目として挙げられました。5月にはStandard.siteとの連携により、AT Protocol対応アプリで公開された長文記事やニュースレターをリンクカードとして扱える仕組みも追加されています。
| 指標 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
| 登録ユーザー数 | 約4,230万 | 2026年5月 |
| 登録ユーザー数 | 約4,350万 | 2026年4月 |
| 月間アクティブユーザー(推定) | 約2,750万 | 2026年2月 |
| 日次アクティブユーザー(推定) | 約368万 | 2026年2月 |
登録ユーザーが4,000万規模に達した一方、日次アクティブは数百万規模にとどまっており、関心ベースで滞在時間を伸ばすコミュニティ機能の重要性がうかがえます。
Q&A
Q. Blueskyのコミュニティ機能はいつから使えますか? 2026年内のローンチが発表されています。具体的な提供開始月や段階的展開の有無は現時点で公表されていません。
Q. Redditのサブレディットと何が違いますか? 主な差別化ポイントは次の3点です。
- 各コミュニティに独自URL(
community-name.bsky.socialなど)が付与され、専用ランディングページを持てる - オーナーがAT protocol向けのアプリやツールを使い、ホームページに独自機能を追加できる
- 分散型のオープンソース基盤上で運用されるため、外部開発者が機能を拡張する余地がある
Q. コミュニティの投稿は自分のフィードに流れてきますか? Discoverフィードに自動的に流す案と、コミュニティ専用フィードを別途用意する案の両方が検討されており、どちらを採用するかはまだ決まっていないと伝えられています。新着のアラートはオプトインで受け取れる予定です。