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Chromeの「weights.bin」を削除してGemini Nanoを無効化する方法——約4GBのストレージを取り戻す手順

GadgetDrop 編集部7
Chromeの「weights.bin」を削除してGemini Nanoを無効化する方法——約4GBのストレージを取り戻す手順

Google Chromeが自動的にダウンロードする「weights.bin」というファイルが話題を集めています。オンデバイスのGemini Nano機能を支えるこのファイルは約4GBの容量を占有するため、AI機能を使わないユーザーから不満の声が上がっています。Android Authorityが、このファイルを削除しダウンロードを止める手順を解説しました。

weights.binとは何か——プライバシーと容量のトレードオフ

weights.binは、Chromeのオンデバイスでの Gemini Nano 機能に必要なモデルファイルです。クラウドではなくローカルで処理することからプライバシー面ではメリットがありますが、強制的かつ説明なくダウンロードされる挙動に対し、ユーザーから疑問の声が出ています。

Android Authorityが実施した読者投票(104票)では、以下のような結果になっています。

選択肢割合
削除したい(AIを使わない/4GBを取り戻したい)78%
残す(プライバシー利点とAI機能のため)8%
様子を見る(必要になれば後で削除)14%

8割近くがファイルの削除を望んでおり、容量への関心の高さがうかがえます。

公式の手順——設定トグルで無効化(ただし全員に表示されない)

Googleは2026年2月から、Chromeの設定画面でオンデバイスAIモデルを直接オフにし、削除できるトグルの展開を開始したとされています。手順はシンプルです。

  • Chromeを開く
  • 設定 → システム を開く
  • オンデバイスAI(On-device AI)」をオフにする

これでweights.binが自動的に削除され、以後ダウンロードや更新も行われなくなります。ただし削除したモデルに依存する機能は使えなくなる点に注意が必要です。

問題は、Googleの説明にもかかわらず、このトグルが多くのユーザーの環境に表示されていないことです。Reddit上のユーザー(Laicure氏)の報告を基に同記事は紹介していますが、トグルが見当たらない場合は次の代替手順が必要になります。

トグルが無い場合の代替手順——Chrome Flagsとフォルダ削除

トグルが表示されない環境では、まずChromeに該当機能の取得を停止させたうえで、ファイルを手動で削除する必要があります。

ステップ1:Chrome Flagsで関連機能を無効化

  1. Chromeのアドレスバーに chrome://flags と入力してEnter
  2. 検索バーで optimization-guide-on-device-model を検索し、「Disabled」に変更
  3. 同様に prompt-api-for-gemini-nano も「Disabled」に変更
  4. 画面下部の「Relaunch」ボタンでChromeを再起動

これでファイルを削除しても強制的に再ダウンロードされる挙動を防げます。

ステップ2:フォルダを削除

Chromeを完全に終了してから、以下を実行します。

Windowsの場合

  • Win + R キーを押す
  • %LOCALAPPDATA%\Google\Chrome\User Data\ を貼り付けてEnter
  • 「Default」フォルダ(またはユーザープロファイルのフォルダ)内にある「OptGuideOnDeviceModel」フォルダを削除

macOSの場合

  • Cmd + Shift + G を押す
  • ~/Library/Application Support/Google/Chrome/ を貼り付けてEnter
  • OptGuideOnDeviceModel」フォルダをゴミ箱に移動し、ゴミ箱を空にする

なお将来のChromeアップデートによってフラグがリセットされ、AIモデルが再ダウンロードされる可能性がある点には注意が必要です。レジストリを編集することで再発を防ぐ方法もあるとされていますが、一般ユーザー向けではないため、再発した場合は同じ手順を繰り返すか、設定トグルが自分の環境に提供されるのを待つのが現実的です。

削除する前に考えたいこと

この機能はオンデバイスでAI処理を行うため、本来はプライバシー面でクラウド処理より有利な側面があります。一方でAI機能を使う予定がなく、4GBのストレージを優先したいユーザーにとっては削除する価値が大きい選択です。AIを使うか使わないか、自分の利用スタイルに応じて判断するのが妥当な対応といえます。少なくとも、設定トグルが表示されているなら、まずは公式の手順で試すのがおすすめです。

weights.binが実際に動かしている機能と「AI Mode」との違い

4GBのモデルが具体的に何に使われているかを把握すると、削除すべきかの判断がしやすくなります。このweights.binは「Help me write」、オンデバイスの詐欺検知、スマートペースト、ページ要約、AIアシストのタブグループ化など、Chromeに統合された複数のローカルAI機能を支えています。

一方で、ユーザーが目にしやすい大きな看板機能は別の仕組みで動いています。

「AI Mode」はローカル処理ではない

Chrome 147はアドレスバーに目立つ「AI Mode」ピルを表示しており、ローカルのGemini Nanoモデルが処理しているように見えますが、実際には違い、AI ModeはすべてのクエリをいずれにせよGoogleのサーバーへ送っています。ブラウザの目立つ「AI Mode」インターフェースはクラウドバックエンド型のままで、ローカルモデルではなくGoogleのサーバーへユーザーのクエリを送り続けています。つまり、AI Modeを多用するユーザーであってもオンデバイスの4GBは別目的で使われており、削除しても看板機能の挙動には直結しないことになります。なおGoogle Chromeの開発者ページの情報によれば、互換性の問題からこのモデルはモバイル端末にはインストールされません。

ストレージ閾値・対応言語・組織向け制御という仕様面の最新情報

公式ドキュメントを読むと、Chromeのモデル管理には自動的なセーフティネットや、組織単位での制御手段が用意されていることが分かります。

項目仕様
初回ダウンロード必要空き容量22GB以上
自動削除のしきい値空きが10GB未満
状態確認用ページchrome://on-device-internals
対応言語(Chrome 149〜)英・西・日・独・仏

空きストレージが10GB未満に落ちるとモデルはデバイスから削除され、要件を再び満たせば自動的に再ダウンロードされます。Gemini Nanoの正確なサイズはブラウザのアップデートで変動するため、現在のサイズはchrome://on-device-internalsで確認できます。Chrome 149からGemini Nanoは入出力で英語、スペイン語、日本語、ドイツ語、フランス語をサポートしています。組織で一括制御したい場合は、エンタープライズポリシーが最も効果的で、GenAILocalFoundationalModelSettingsを1に設定するとダウンロードを防ぎ、既存モデルも削除されます。個人ユーザーがフラグ操作で対応するのに対し、企業環境では管理ポリシー側で恒久的に止められるという選択肢があります。

Q&A

Q. weights.binを削除すると何が使えなくなりますか? Chromeのオンデバイスでの Gemini Nano に依存する機能が動作しなくなります。具体的にどの機能が影響を受けるかはソースに記載されていません。

Q. 削除後にまたダウンロードされてしまいますか? 将来のChromeアップデートでフラグがリセットされ、再ダウンロードされる可能性があります。その場合は同じ手順を繰り返すことで対応できます。

Q. 設定トグルが表示されないのはなぜですか? Googleは2026年2月から展開を開始したとしていますが、現時点で全ユーザーに行き渡っていないと報じられています。表示されない場合はChrome Flagsを使った代替手順で対応する必要があります。

出典

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