Claude CodeとCodexの「どちらが優れているか」を比較する記事や動画は数多くあります。しかしXDA Developersは2026年5月17日、両者を競わせるのではなく同一プロンプトで並走させ、互いのdiffを相互レビューさせるワークフローを紹介しました。記者のMahnoor Faisal氏は、この2段ループによって単独利用では拾いきれない見落としを補えると報告しています。
「主力」と「セカンドオピニオン」の2プラン構成
Faisal氏が現在運用しているのは、Claude側がMaxの5xティア($100/月、約1万5千円)、ChatGPT側がPlusプラン($20/月、約3,000円)という組み合わせです。同氏は当初Claude CodeをPro相当のプランで試したものの、利用上限が厳しすぎたためMaxへ移行。Codexは逆に「まず$20のPlusから始めて、上限に当たったら上げる」方針で運用しており、現時点ではPlusの範囲で足りていると伝えられています。
つまり「主力としてのClaude Max」と「セカンドオピニオン用のCodex Plus」という役割分担で、合計$120/月(約1万8千円)の構成が紹介されています。
$120/月で実現する二刀流ワークフロー
Faisal氏が中核に据えているのが、同じプロンプトをClaude CodeとCodexの両方に投げる運用です。両者は単に「キーバインドが違うCLI」ではなく、異なるモデルファミリーであり、訓練の仕方も「良いコード」への直感も違うと指摘されています。
その結果として現れる挙動の違いは、次のように整理されています。
- Codex: スピード感があり、自分の判断を信じて進める。シニア開発者に近いふるまい
- Claude Code: ユーザーに助言を求めることが多く、方向性をすり合わせながら進めるスタイル
同じ問題に対して両者がほぼ同じ解にたどり着くこともあれば、片方が完全に見落としていたポイントをもう片方が拾うこともあるといいます。負けた側のdiffも捨てずに参照材料として使う、という運用が紹介されています。
役割分担:「Claude Codeはセンス、Codexは粘り強さ」
両ツールを使い込むほど得意領域の違いが見えてくると、Faisal氏は述べています。同氏の切り分けは次の通りです。
| ツール | 得意領域 | 評価コメント |
|---|---|---|
| Claude Code | UI・デザイン寄りの作業(ランディングページ、コンポーネント、フロー再設計など) | スペース・階層・抑制感の置き方が洗練されており、ビジュアル系の初手として外しにくい |
| Codex | バグの原因究明など「腰を据えて解く」作業 | 派手さはないが、原因が見えるまで切り分けを止めない粘り強さがある |
Claude Code has taste, Codex has patience.
ビジュアル系のタスクはほぼ常にClaude Codeに任せている一方、何が壊れているのかを根気よく追う作業はCodexが向いている、というのが同氏の結論です。この使い分けにおいても、2ツールは並列で動かしているとされています。
「自分の答案は自分で採点できない」── 相互レビュー運用
最後に紹介されているのが、互いのアウトプットをレビューし合わせる運用です。Faisal氏は、自分が書いた答案を自分で採点する学生に例え、モデルに自分の出力を評価させると「自分の前提や飛躍に気づけずA評価を付けてしまう」と指摘しています。
そこで同氏は次のように運用しています。
- Claude Codeが実装を終えたら、そのdiffをCodexに渡して徹底的に粗を探させる
- Codexが何かを出したら、今度はClaude Codeに同じ役割を担わせる
冷えた視点で読む第二の目こそが価値であり、これがモデル単体では得られない成果を生む、というのが主張の核です。XDAの記事は最後に「もう優劣を比べる議論には興味がない」と締めくくっています。
今日から試せるシンプルなループ
XDA記事を整理すると、運用の骨子は「同一プロンプトを両CLIに並走 → 良い方を採用 → 採用しなかった側に採用案のdiffをレビューさせる」という1サイクルに集約されます。特別なブリッジツールは登場せず、Claude CodeとCodexのCLIをそれぞれ叩くだけの構成です。継続課金の前にまずは$20のCodex Plusを既存のClaude Code環境に足してみる、という入り口も紹介されている運用の延長線上にあります。
Q&A
Q. Claude CodeとCodexを併用する具体的な手順は? 同じタスクを両方のCLIに投げて出力を比較し、採用する方を決めます。その後、採用した側の差分(diff)をもう片方に渡してレビュー・粗探しをさせる、という流れがXDAで紹介されています。
Q. 月額コストはどれくらい必要ですか? Q. どちらか片方のプランだけで足りる人はどんな人? XDAの記事内で明確な線引きは示されていませんが、Faisal氏自身もCodexは$20のPlusから入って上限に当たるまで様子を見ています。単独運用の上限や挙動の偏りに不満を感じていない段階であれば、まずは現行の片方プランで運用を続け、レビュー役として$20分を足すかを判断する、という入り方が紹介された運用と整合的です。