ホラー界の象徴ジェイソン・ボーヒーズが、ついに『Dead by Daylight』に参戦します。開発元のBehaviour Interactiveは、ゲームの10周年記念日にあたる2026年6月16日(火)の大型アップデートで、『13日の金曜日』のジェイソンを新キラーとして実装すると発表しました。SteamのPTB(公開ベータテスト)環境では、これに先駆けて2026年5月26日から先行プレイが可能です。10年間ファンが「いつ来るのか」と問い続けてきた悲願が、ここでようやく形になります。
10年越しの悲願——ジェイソン・ボーヒーズが「The Fog」に降臨
『Dead by Daylight』のローンチ以来、コミュニティが最も強く求め続けてきたキラー候補が、Slasherジャンルの代名詞でもあるジェイソン・ボーヒーズです。Behaviour Interactiveはこの10周年というタイミングに合わせ、『13日の金曜日』IPの保有元であるHorror Inc.、そしてJason Universeとの提携を成立させました。
公開されたティザートレーラーでは、フランチャイズを象徴する「あの」テーマ曲のフレーズも使われており、原作映画ファンが期待する要素はしっかり押さえられています。実装日が10周年の当日(6月16日)にきれいに重なっているのも、記念チャプターとして象徴的なポイントです。
2つの固有能力——「Omnipresent Evil」と「Improvised Carnage」
ジェイソンに与えられる固有能力は2種類で、それぞれが原作で繰り返し描かれてきた「神出鬼没」と「手当たり次第の凶器使用」を再現する設計になっています。
- Omnipresent Evil(ステルス・追跡系能力):マップ上から完全に姿を消し、移動速度も上昇します。サバイバー側はジェイソンの位置を一切把握できず、ジェイソン側は地面に残る足跡を手がかりにサバイバーを追跡できます。文字通り「どこからともなく現れる」あのシーンを再現できる能力です。
- Improvised Carnage(投擲系能力):マップ上に散らばっているロッカーの破片、フック、壊れた機械パーツなどを投げつけ、命中するとサバイバーを怯ませます。タイミングを合わせれば壁際に押さえつけることもでき、トドメの瞬間を「味わう」ことができるとされています。
ステルスでマップから消える挙動と、環境物そのものを投擲武器化する挙動を一人のキラーに同居させている点が特徴です。マップ上から完全に姿を消し足跡だけを頼りに追跡する能力は、サバイバーから位置情報を奪うという意味で、待ち伏せ・奇襲ベースの立ち回りを成立させます。一方の投擲はマップ上に散らばる破片やフックを拾って使う仕様で、固定の遠距離武器を持つキラーとは異なり、立ち回るたびに使える「弾」が変わる可能性があります。原作のジェイソンらしさを能力デザインに落とし込んだ二段構えと言えます。
2026年5月26日からSteam PTBで先行プレイ可能——約3週間早く触れる
Behaviour Interactiveのシニアクリエイティブディレクター、Dave Richard氏は今回の発表にあたって、次のようにコメントしています。
「10周年チャプターはただ大きいだけでなく、本当に特別なものにする必要があると考えていた。このパートナーシップを実現する道筋が見えてきたとき、ついに完璧なジェイソンの瞬間が来たと確信した。」
また、『13日の金曜日』IPを管理するHorror Inc.のエグゼクティブ・バイス・プレジデントRobbie Barsamian氏も「『Dead by Daylight』のローンチ以来、ファンはずっとジェイソンがThe Fogに来ることを望んでいた」と述べ、10周年記念に間に合ったことへの手応えを語っています。
ジェイソン本体に加え、原作映画のキルシーンを再現できるスキン群も用意されると伝えられています。
正式実装は2026年6月16日ですが、SteamのPTB(公開ベータテスト)ビルドにオプトインしているプレイヤーは、2026年5月26日から——正式実装よりも約3週間早く——ジェイソンを操作できます。実戦バランスを誰よりも早く確かめたい層にとっては、PTBへ切り替えておく価値がある更新です。
10周年の裏で進む再編——Behaviour Interactiveの足元
10周年記念という派手な節目の一方で、開発元のBehaviour Interactive自身は静かではない時期を過ごしています。2026年3月には『7 Days to Die』を開発するチームを買収し、その数週間後には人数非公表のレイオフを実施したことが報じられています。記念チャプターを世に出すスタジオが、同時に内部再編を進めているという文脈は、今後のサポート体制を見るうえで頭の片隅に置いておきたい背景です。
10年来の悲願がついに叶うアップデートであることは間違いありません。バランスや操作感が原作ファンの期待に応えるかどうかは、まずPTBで先行プレイヤーが触れた評価を待つのが妥当でしょう。続報に注目です。
10周年アニバーサリー期間と4種類の衣装ラインナップ
ジェイソン実装日となる6月16日は単発のリリースではなく、6月16日から7月7日までの2週間にわたるアニバーサリーウィンドウとして展開され、限定コスメ、期間限定チャレンジ、コレクタブル報酬が用意されています。さらにゲーム内リリースの2日前にあたる6月14日には、開発元の地元モントリオールのOld Portでアニバーサリーパーティが開催され、コンテンツクリエイターや競技プレイヤーが集まる現地イベントが計画されています。
衣装面では本体実装に合わせて以下の4種が用意されています。
- Default: Greg Nicotero監修のデザインで、13個の穴があるホッケーマスクとナタ、ボロボロの衣服を装着
- Backwoods Terror: フランネルとサスペンダーを着用し、重量級の斧を振るう姿
- Death Forsaken: 骨が露出したグロテスクな姿でシャベルを携える形態
- Depths of Despair: 水底から這い上がった、フジツボ・サンゴ・海藻に覆われた姿
なお戦闘面では投擲物は個別に拾う必要があり、補充はOmnipresent Evil発動中にのみ可能という制約が明らかになっており、Omnipresent Evilから再出現する際もパレット・ヴォルトポイント・破壊可能壁を対象にした「爆発的な」登場が条件となります。
Behaviour Interactiveの企業ポートフォリオと業界レイオフの潮流
10周年の祝祭の裏で、開発スタジオ自体は業界全体の構造変化の渦中に置かれています。レイオフの理由について同社は、伝統的に外部開発パートナーシップに注力してきた部門があり、ここ数か月でモバイル・カジュアル向け外注開発の需要が低下したため、残存案件の終了に伴い一部スタッフとの契約終了を判断したと説明しています。
スタジオの規模と関連会社の構図は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本社・拠点 | モントリオール本社、バンクーバー、トロント、ロッテルダム、英国 |
| 従業員数(2026年3月時点) | 約1,200人 |
| 子会社 | Red Hook Studios(Darkest Dungeon、2024年9月買収)、The Fun Pimps(7 Days to Die、2026年3月買収) |
| Dead by Daylightプレイヤー数 | 2016年のローンチ以降、世界で7,000万人超 |
業界全体の文脈で見ると、2026年だけでゲーム業界全体で推定3,300人の職が失われており、3月にEpic Gamesが発表した1,000人規模の削減もこの数字に含まれています。一方でBehaviour自身はDead by Daylight、7 Days to Die、未発表の新規IP、共同開発プロジェクトに関する多くのポジションで採用活動を継続中であり、削減と拡張が同時進行している状況です。
Q&A
Q. ジェイソンはいつから遊べますか? 正式実装は2026年6月16日(火)です。SteamのPTB(公開ベータテスト)ビルドにオプトインしているプレイヤーは、2026年5月26日から先行プレイ可能です。
Q. ジェイソンの能力はどんなものですか? 固有能力は2種類です。マップ上から姿を消して足跡で追跡する「Omnipresent Evil」と、ロッカーの破片やフックなど環境物を投擲してサバイバーを怯ませる「Improvised Carnage」です。後者はタイミング次第で壁にピン留めすることも可能とされています。
Q. PS版・Xbox版でもPTBで先行プレイできますか? 公開情報の範囲では、ジェイソンに先行して触れられるのはSteamのPTB(公開ベータテスト)ビルドにオプトインしたプレイヤーのみです。他プラットフォームでのPTB提供については現時点では明らかにされていません。
出典
- Wccftech — Jason Voorhees Finally Stalks Into Dead by Daylight After Years of Fan Begging, Arriving on the Game’s 10th Anniversary
- CGMagazine — Jason Voorhees Arrives In Dead By Daylight X Friday The 13th, Emerging From The Camp Crystal Lake
- Art Threat — DBD Jason Voorhees confirmed for June 16 release, Dead by Daylight's 10th anniversary