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『Edge of Memories』作曲家が語る動的BGMとAI論——Cédric Menendez氏らがインタビューで明かす

GadgetDrop 編集部9
『Edge of Memories』作曲家が語る動的BGMとAI論——Cédric Menendez氏らがインタビューで明かす

『Chrono Trigger』『Final Fantasy』『The Legend of Zelda』を自身の原点として挙げる作曲家が、『Xenoblade Chronicles』のアレンジャー、そして『NieR』のボーカリストと一本のインディーアクションRPGに集結した——。フランスのMidgar Studioが開発する『Edge of Memories』のサウンドトラック制作陣が、Wccftechのインタビューで動的BGMの設計思想と生成AIへの立場を語っています。

参加クリエイターは、主作曲のCédric Menendez氏、『Xenoblade Chronicles』のMariam Abounnasr氏、『NieR』で知られるボーカリストEmi Evans氏です。

動的BGMの設計——「最初の剣撃」で曲が進化する仕組み

本作は前作『Edge of Eternity』(2018年Early Access開始)のターン制バトルを廃し、ハイスピードなアクションRPGへと路線変更しました。Menendez氏は戦闘BGMの切替方法もそれに合わせて刷新したと述べています。

前作ではバトル開始時にパーティメンバーのテーマからランダムにBGMが切り替わる伝統的な方式でした。新作では、主人公Elineが最初の一撃を放った瞬間にBGMが「進化」する仕組みを採用しています。同じテーマを維持したまま特定の楽器がフェードアウトし、新たなレイヤーが重なってエピックなスケールへと展開する設計です。

Menendez氏は、ミドルウェアFMODを用いてゲーム内の挙動に応じた音楽のスクリプト制御を行っていると説明しています。標準的な戦闘から、Elineの「スーパー」形態にあたる『Black Beast』モードに至るまで、アクションの強度に合わせて音楽がスケールするよう設計されているとのことです。

プレイヤーから見れば、剣を振った瞬間にBGMがそのまま劇的に立ち上がり、カットや無音区間を挟まずに戦闘の高揚感へ接続される体験となります。Midgar Studioでは、こうした動的システムを実現するために、オーディオチームをプリプロダクション段階から開発に組み込んでいるとのことです。

世界観と音色——「Corrosion」が生む二層構造

舞台となる大陸Avarisは「Corrosion(侵食)」によって傷つけられた世界ですが、すべての地域が汚染されているわけではありません。Menendez氏は、汚染地帯と保全された地帯の音楽的コントラストを際立たせるために、楽器そのものを入れ替えるのではなく、より重く暗い空気感を加える方向で設計したと語ります。

具体的には、加工処理を施したボーカルをオーケストラに重ね、不気味で有機的な、断絶しながらも執拗に広がっていくような響きを作り出したとのことです。一方、保全されたエリアでは旅情と幻想性を強調し、エピックな盛り上がりと詩的な瞬間を行き来する楽曲を志向したと述べています。動的サウンドトラックゆえに、汚染ゾーンへの遷移はクロスフェードで滑らかに行われる一方、雰囲気そのものは大きく変化する設計です。

Menendez氏自身のメタルやジャズのバックグラウンドについても、特定のテーマで聴き取れるはずだとし、意識的か否かにかかわらず自身のDNAとして作品に持ち込まれていると振り返っています。

ゲスト陣の参加——Xenobladeのアレンジャー、NieRのボーカリスト

本作にはゲストクリエイターも参加しています。

Mariam Abounnasr氏は『Xenoblade Chronicles』で知られるアレンジャー・作曲家として本作に参加しました。インタビューでは、Avarisの世界観に寄り添う形でアレンジ・作曲に取り組んだ姿勢が語られているとされ、その具体的な発言内容については詳細は出典元を参照してください。

『NieR』シリーズでの歌唱で広く知られるEmi Evans氏もボーカリストとして本作に参加しました。Evans氏の楽曲制作・歌唱に関する具体的なコメントの詳細は、出典元のインタビュー本文を参照してください。

なお、Wccftechのインタビュアーが『Edge of Memories』のプレイ感が『Mana』シリーズに似ていると指摘し、サウンドトラックへの影響を尋ねたのに対し、Menendez氏は「全くそうではない(not at all)」と明確に否定しています。動的戦闘音楽システムが『Visions of Mana』と一部似ている点は認めつつ、自身がプレイしたのは90年代SNESの『Secret of Mana』のみで、音楽的印象は『Final Fantasy』『Chrono Trigger』『The Legend of Zelda』ほど強くなかったとのことです。実際の影響源としては『NieR』『Final Fantasy VI/VII』『The Legend of Zelda』を挙げています。

発売日未定——それでも今ウォッチリストに入れる理由

『Edge of Memories』の正式な発売日は本インタビュー時点では発表されていません。とはいえ、剣撃と同時に曲が進化する動的BGM設計、『Xenoblade』『NieR』を背景に持つゲスト陣の参加、そして前作からアクションRPGへと舵を切ったゲームデザインなど、RPGファンが事前に追っておく価値のある要素は揃っています。

発売日の正式発表とともに、トラックリストや動的BGMの実装詳細がさらに公開される可能性があります。続報を待ちたい一作です。

パブリッシャー混乱の渦中——延期からスタジオ売却、Steam体験版へ

サウンドトラック制作陣の発言が注目を集める一方、本作を取り巻く事業環境は不透明感を増しています。発売時期は当初の2025年秋から2026年に延期され、PS5、Xbox Series X|S、PC(Steam)向けにリリースされる予定です。

Nacon Connect 2026と売却リスティング

2026年5月のNacon Connect 2026では4分のゲームプレイ概要トレーラーが公開されています。しかしそのショーケース翌日、フランスのパブリッシャーNaconが経営難のなかで開発元Midgar Studioを売却対象として掲載した、と報じられています。主役級の扱いを受けた直後の売却リスティング登場という異例の展開で、続報を注視する必要があります。

一方で、購入前の検証機会も用意されています。Steam体験版は2026年6月15日に配信開始予定で、第1章にあたる約2時間のEstfalian Coastエリアとボス戦が収録される構成です。事業面の不透明感と試遊機会の提供が並走する、独特のローンチ前段階に入っています。

クリエイター布陣と技術基盤——光田康典氏ら追加スタッフ

サウンドトラック制作陣以外のクリエイティブ面と技術仕様でも、複数の追加情報が明らかになっています。

担当領域クリエイター・技術
最終テーマ作曲光田康典氏(『Chrono Trigger』『Xenogears』)
シナリオ協力Sawako Natori氏(『NieR』ライター)
キャラクターデザインRaita Kazama氏(『Xenoblade Chronicles X』)
戦闘デザイン横屋光氏
開発エンジンUnreal Engine 5
対応技術NVIDIA DLSS 4.5(発売時サポート)

光田康典氏は『Chrono Trigger』『Xenogears』で知られる作曲家であり、本作ではゲームの締めを飾る最終テーマを担当しています。シナリオには『NieR』のSawako Natori氏が協力し、キャラクターデザインには『Xenoblade Chronicles X』のRaita Kazama氏が起用されるなど、JRPGファンに馴染み深い顔ぶれが揃った布陣です。戦闘面では横屋光氏が戦闘デザインのクレジットに名を連ね、プレイヤーは3種類のスキルロードアウトを切り替えてパーティ構成をカスタマイズできる仕様となっています。技術基盤はUnreal Engine 5で、発売時にはNVIDIA DLSS 4.5にも対応する予定です。

Q&A

Q. 『Edge of Memories』のバトルシステムは前作とどう違うのですか? 前作『Edge of Eternity』のターン制バトルから、本作ではハイスピードなアクションRPGへと路線変更しました。BGMもバトル開始時のランダム切替方式から、最初の一撃と同時に同一テーマが「進化」するシームレスな動的システムへと刷新されています。

Q. 動的BGMはどのように実現されていますか? Menendez氏によると、ミドルウェアFMODをスクリプト制御に用い、ゲーム内の挙動に合わせて音楽の強度をスケールさせる設計とのことです。標準的な戦闘から、Elineの「スーパー」形態にあたる『Black Beast』モードまで、シーンの強度に追従して音楽が変化するとされています。

Q. 開発元のMidgar Studioはどのような体制で音楽を作っていますか? フランスのスタジオで、オーディオチームをプリプロダクション段階から開発に参加させているとされています。他部門と早期から協働することで、動的サウンドシステムのような複雑な仕組みを設計可能にしているとのことです。

Q. 『Mana』シリーズからの音楽的影響はあるのですか? Menendez氏は「全くそうではない」と明確に否定しています。プレイ経験は90年代SNESの『Secret of Mana』のみで、音楽的影響源としては『NieR』『Final Fantasy VI/VII』『The Legend of Zelda』を挙げています。

出典

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GadgetDrop 編集部

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