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「ファッションが先、技術は二の次」——Google幹部がGlass失敗を総括

GadgetDrop 編集部7
「ファッションが先、技術は二の次」——Google幹部がGlass失敗を総括

Android Authorityは、GoogleのAndroidエコシステム責任者であるSameer Samat氏が、I/O 2026後の取材で、過去のGoogle Glass失敗の最大の教訓は「ファッションがテクノロジーに勝る」ことだったと認めたと報じています。新しいAndroid XRグラスでは、Warby ParkerやGentle Monsterといったアイウェアブランドと協業し、見た目を重視する戦略へと舵を切っているとされています。

「ファッションが先、テクノロジーは二の次」——Android Authorityが伝えた敗因

Android Authorityによれば、Samat氏はGoogle I/O 2026の翌日、韓国のYonhap Newsを含むメディア向け取材で、初お披露目から年月を経たGoogle Glassの教訓について語ったと伝えられています。同氏は「多くを学んだ。最も重要な学びは、ファッションが先、テクノロジーは二の次ということだ」と述べたとされています。

これはMeta Ray-BanやOakleyのスマートグラスが支持を集めている現状と重なる動きだとAndroid Authorityは報じています。Android Authorityは、業界アナリストの推定としてMetaが発売以降スマートグラスを700万台以上販売した可能性があると伝えています。Metaの技術力が必ずしもGoogleが提供すると見込まれるものより優れているわけではないにもかかわらず、というのが同メディアの見立てです。

Warby Parker・Gentle Monsterと協業した新Android XRグラス

Samat氏の発言は、新しい音声専用Android XRグラスにおいて、Warby ParkerやGentle Monsterといった人気のアイウェアブランドと協業した背景を裏付けるものだとAndroid Authorityは伝えています。「センシビリティと美しさ」が多くのコンシューマーテック製品を売るうえで不可欠であり、これらが欠けると購入候補者からの反発を招くと強調されたと報じられています。

また、ファッションとテクノロジーを融合させるうえでSamsungが重要な役割を果たしたとも触れられています。内部スペックに関する情報は限定的で、現時点で明らかにされているのは、両モデルともQualcommのSnapdragon ARプラットフォーム上で動作するという点のみです。今回披露された両モデルは、2026年秋頃に発売される可能性があると報じられています。

1,500ドルで挫折したGoogle Glassの歴史

Google Glassは当初2013年に発売されたものの、複数の理由からGoogleが期待した人気を獲得できなかったとされています。当時はAndroidスマートフォン自体が現在ほど普及しておらず、より重要な点として、技術的に特別な優位性を提供できておらず、ユーザーの目の前に追加スクリーンを置くだけの存在にとどまっていたとAndroid Authorityは指摘しています。

加えて、1,500ドル(約23万円)という高めの価格設定が消費者にとって苦い決断を迫ったとされています。より手の届く価格であれば検討した消費者もいた可能性があると伝えられています。Googleはこうした不評にもかかわらず、2017年にエンタープライズ向けモデルを投入しましたが、こちらも同様の運命をたどったと報じられています。

Gemini連携で再起を図るGoogle——ディスプレイ付きは来年か

今回はGeminiが主要な機能を担うかたちで、Googleは雪辱を期していると伝えられています。I/O 2026では、新型スマートグラスがPixel Watchをはじめとする他デバイスと連携して動作する点も語られました。Wear OSウォッチ全般への対応にも含みを持たせていると報じられています。

ディスプレイを備えるグラスについては、Googleはさらに大きな計画を進めており、Android専用バージョンの搭載によって、単にアプリを視界に映すだけでなく、スマートフォンの役割の一部を肩代わりさせる構想だとされています。ただし、ディスプレイ付きモデルは来年(2027年)まで登場しない見通しだと伝えられています。

リーク段階を超えて公式取材で語られた今回の発言は、初代Google Glass以降のスマートグラス戦略の方針転換を象徴するものだとAndroid Authorityは位置づけています。発売まで待つ価値があるかは、ファッション性と実用性のバランスをGoogleがどこまで仕上げてくるか次第と言えそうです。続報を待ちましょう。

iOSにも対応——タッチパッドとGeminiでハンズフリー操作

新しいAndroid XRグラスは、単なる「見た目重視」だけではなく、操作性でも工夫が施されていると報じられています。これらの新しいグラスはAndroidとiOSの両デバイスに対応する点も、将来的な普及を後押しする要素として指摘されています。

  • 操作系: グラスのアーム部分にはタッチパッドが内蔵されており、AIの起動や写真・動画の撮影をトリガーできるとされています
  • 音声起動: 「Hey Google」と話しかけるか、フレームの側面をタップすることでGeminiに即座にアクセスできると伝えられています
  • アプリ連携: スマートフォンのアプリを声で操作することで、Uberで配車を依頼したり、Mondlyで新しい言語を学んだりできるとされています
  • 翻訳機能: 装着者の視界に入るテキストを翻訳できるほか、音声翻訳は話し手の声に合わせて再現される設計と報じられています

また、Warby ParkerとGentle Monsterの両ブランドの公式サイトには、発売前のアップデートを受け取るための「Intelligent Eyewear」専用ページがすでに開設されていると伝えられています。

競合Meta Ray-Banの猛追——年間2,000万台生産も視野

Googleが再起を図る一方で、競合Metaの先行はさらに加速していると複数のメディアから報じられています。

項目内容
累計販売台数2023年10月の発売以降、Ray-Ban Metaは200万台以上を販売したとされています
直近の伸び2025年Q2には販売が3倍に伸びたと伝えられています
生産計画MetaとEssilorLuxotticaは年間生産能力を2026年末までに2,000万台、需要次第で3,000万台規模へ拡大を検討中と報じられています
上位モデル800ドルのMeta Ray-Ban Displayは需要過多と在庫不足を理由に国際展開を一時停止しているとされています
第2世代仕様最大8時間のバッテリー駆動と3K動画撮影に対応していると伝えられています

具体的な国名や文言、EssilorLuxotticaの売上成長比率といった追加情報は本稿の参照範囲を超えるため触れていませんが、累計販売・生産計画・上位モデルの状況・第2世代仕様の各データを並べるだけでも、Googleが秋に投入する新グラスが置かれる市場環境の厳しさが浮かび上がる構図となっています。

Q&A

Q. 新しいAndroid XRグラスはいつ発売されますか? 2026年秋頃の発売が見込まれていると報じられています。ただし、ディスプレイを備えるモデルは来年(2027年)まで登場しない見通しと伝えられています。

Q. Google Glassはなぜ失敗したのですか? Sameer Samat氏は、最大の要因はファッション性の欠如だったと述べたと伝えられています。加えて、当時はAndroid自体が現在ほど普及しておらず、技術的な優位性も乏しく、1,500ドル(約23万円)という価格も普及を阻んだとされています。

Q. 新しいAndroid XRグラスの中身はどうなっていますか? 内部仕様の詳細は限定的に公開されており、現時点ではQualcommのSnapdragon ARプラットフォーム上で動作することが明らかにされています。

出典

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