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Google Health新アプリは「見た目はいいが使いにくい」が45%——Android Authorityが1週間試した5つの改善要望

GadgetDrop 編集部8
Google Health新アプリは「見た目はいいが使いにくい」が45%——Android Authorityが1週間試した5つの改善要望

刷新された「Google Health」アプリのデザインは、アニメーション付きのグラフやカードが躍動し、見た目の評価は高いものの、実際に1週間使ってみると操作性に大きな問題があると指摘されています。Android AuthorityのRita El Khoury氏は、AIコーチによる長文が画面を占有し、肝心の数値やグラフへのアクセスが後退したと評価しています。読者投票では173票中45%が「見た目はいいが使うのは好きじゃない」と回答しており、デザインと使い勝手のギャップが浮き彫りになっています。

投票結果が示す「綺麗だが使いにくい」評価

Android Authorityが実施した読者投票では、Google Healthアプリの新デザインに対する評価が真っ二つに割れる結果となりました。173票の内訳は以下のとおりです。

評価比率
美しく便利。気に入っている23%
見た目はいいが、使うのは好きじゃない(タイルが少なく、AIが至る所に)45%
動作は気に入っているがデザインは嫌い4%
どちらでもない17%
新Health未利用(Fitbitのまま)12%

最多得票となった「見た目はいいが使うのは好きじゃない」は45%にとどまりますが、肯定派の23%を大きく上回っており、新デザインの第一印象とは裏腹に、日常的に使う上での不満が広がっていることがうかがえます。

テキストばかり表示され、数値とグラフが見えなくなった

Rita El Khoury氏は、アプリを開くたびに上部のスタッツタイルとGoogle Health Coachによる長文ブロックが目に入る構成だと指摘しています。直近の睡眠やエクササイズが上部に現れたことも一度や二度はあったものの、開いたうちの95%は「コーチのテキストが表示されるだけ」だったと振り返っています。

読者投票で「テキストよりグラフのほうがひと目で分かる」という不満は明確に表れています。

例えば本日のreadiness(コンディション準備度)が60で、昨日が70だった場合、それぞれが長文の途中に数値として埋め込まれているだけでは、変化の意味が頭に残らないとされています。心拍上昇のような体調変化も、まずグラフで上昇を視認し、その下に「なぜそうなったか」「今日への影響」が短く添えられている設計のほうが望ましい、というのがレビュアーの主張です。

問題はトップの「Today」タブだけではないと報じられています。「Fitness」タブは最初の画面がワークアウトライブラリの大きなタイルで占められており、最近の運動履歴やアクティブ指標を見るにはスクロールが必要だとされています。「Sleep」タブも睡眠に関する長文ブロックが先に表示され、睡眠スコアや時間、各睡眠ステージといった主要指標は下までスクロールしないと確認できないと指摘されています。

タイルが動かせず、主要バイタル指標も追加できない

新Google Healthアプリのもう一つの不満点として挙げられているのが、タイルのカスタマイズ性の低さです。ホーム画面の上部に表示できるのは、大きなタイル1つと小さなタイル3つの組み合わせか、小さなタイル6つのみで、ヘルス中心のアプリとしては可視性が足りないと評価されています。

さらに以下のような制約も報告されています。

  • ホーム画面やHealthタブのタイルを並び替えできない(タイルは移動不可で、削除して再追加する必要があります)
  • 安静時心拍数、血中酸素、心拍変動(HRV)、呼吸数、皮膚温度変動、体脂肪率といった主要なバイタル指標はホーム画面のタイルとして追加できない

これらのデータはHealthタブ内に四角いウィジェットとして存在するものの、ホーム画面から直接アクセスできないため、Rita El Khoury氏は「自分のスマホの不具合かと思って、アプリの再インストールやキャッシュクリア、別端末での確認、同僚への確認まで行った」と述べており、ヘルスプラットフォームとしての完成度に疑問を投げかけています。

レビュアーが提示する5つの改善要望

Rita El Khoury氏は、デザイン自体は気に入っているとしたうえで、Googleが比較的容易に対応できるはずの改善点として、以下の5項目を挙げています。

  1. AIコーチのブロックは、まず指標とグラフを表示し、テキスト部分は折りたたみ式にする(必要な人だけ展開できるようにする)
  2. すべてのタイルを移動可能にし、心拍変動・呼吸数・安静時心拍数などあらゆる指標をホーム画面タイルに追加できるようにする
  3. ホーム画面のタイル領域をリサイズ可能にし、Healthタブ並みの本格的なグラフをホーム画面にも表示できるようにする
  4. Fitnessタブのワークアウトライブラリ領域を上部に圧縮し、最初の画面で実際のワークアウト履歴を見られるようにする
  5. Sleepタブは長文の解釈ではなく、まず睡眠データを表示し、AIによる解釈は展開式にする

加えて、複数のデータソースが重なった場合に優先するソースを選べる機能も望まれていると報じられています。レビュアーは「これらの修正が実現すれば、断片化したFitbit / Fit / Health Connectのアプローチに代わる、長年求められてきたワンストップのヘルスアプリの基盤になり得る」と評価しています。

新しいGoogle Healthをすでに使っている方は、まずホーム画面のタイル構成を自分の重視する指標に近づける作業をしておくと、現状の制約下でも使い勝手を引き上げやすいかもしれません。改善要望が反映されるかどうかは、今後のアップデートでGoogleがフィードバックをどこまで取り込むか次第といえます。

料金プランと提供条件——Google AI Pro/Ultra加入者は追加費用なし

Google Healthアプリは無料で利用できる一方、AIコーチ機能を含む上位機能はサブスクリプションの対象です。

項目内容
サブスクリプション名Google Health Premium(旧Fitbit Premium)
月額9.99ドル
年額99.99ドル
バンドルGoogle AI ProまたはAI Ultraに30か国以上で含まれる
Coach利用条件FitbitまたはPixel Watchを保有する18歳以上のユーザーに限定

提供地域には日本、米国、英国、ドイツ、フランス、カナダ、オーストラリア、インド、韓国、台湾などが含まれています。さらに、同時に投入されたFitbit Airは99.99ドルから提供される軽量スクリーンレストラッカーで、装着時の重量はバンド込みで12グラムに抑えられ、24時間の継続的なヘルスモニタリングを前提に設計されています。AI機能を中心とする戦略への移行を、ハードウェアと料金体系の両面から裏付ける構成といえます。

競合プラットフォームとの比較——Oura・WHOOP・Samsungが先行する領域

AI主導の健康コーチング分野では、既に複数のウェアラブルメーカーが類似サービスを展開しています。

  • Ouraは「Oura Advisor」をOura Ring Gen3およびOura Ring 4のメンバー向けに提供し、長期的な健康トレンドや睡眠傾向、レディネス、レジリエンスのデータを分析しています
  • WHOOPはアプリ内AIコーチ「WHOOP Coach」を備え、トレーニング・睡眠・全般的な健康に関するフィードバックを返します
  • SamsungはGalaxy Watch8で「Running Coach」を提供し、AIがランニング能力を評価してトレーニングプランを作成します

Google側の差別化要素として注目されるのが、ホーム画面体験の強化です。アプリ展開と同時にAndroid向けにリサイズ可能なホーム画面ウィジェットが導入され、歩数・カーディオロード・アクティブゾーンミニッツなど最大6つのカスタムスタッツをホーム画面に直接配置できます。またコーチ自体の信頼性確保にはSHARP評価フレームワーク(安全性・有用性・正確性・関連性・パーソナライズ)が用いられ、新たな健康研究と確立された健康・ウェルネス原則に基づいてGeminiモデルが調整されています。

Q&A

Q. 新しいGoogle Healthアプリは見た目以外で何が変わりましたか? AIによる解釈・コーチング(Google Health Coach)の比重が大きくなり、Today・Fitness・Sleepの各タブで、まずテキスト主体のAIブロックが表示される構成に変わりました。一方で、上部に並ぶスタッツタイルは数や種類が限定的で、ホーム画面に置ける指標も限られています。

Q. 読者の評価はどうなっていますか? Android Authorityの読者投票では173票中、肯定派が23%、「見た目はいいが使うのは好きじゃない(タイル不足とAI過多)」が45%、「動作は好きだがデザインは嫌い」が4%、どちらでもないが17%、新Health未利用が12%という結果で、見た目の評価と日常的な使い勝手の評価が乖離しています。

Q. 現状でホーム画面に追加できないバイタル指標は何ですか? 安静時心拍数、血中酸素、心拍変動(HRV)、呼吸数、皮膚温度変動、体脂肪率は、Healthタブ内ではウィジェットとして存在しますが、Todayタブのホームタイルには追加できないと指摘されています。

出典

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GadgetDrop 編集部

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