FitbitアプリがGoogle Healthアプリへと刷新されてから1週間あまり。Android Authorityが1,500人超の読者に行った投票では、過半数が「見た目は良くなったが、使い勝手は悪化した」と回答する結果となりました。AIコーチの過剰な介入やタイル並べ替え不可など、新UIへの不満がコミュニティ全体に広がっています。
投票結果——51%が「見た目は良いが使いにくい」
Android Authorityが実施した読者投票には1,500人を超えるユーザーが参加し、その結果は新アプリへの強い不満を映し出すものとなりました。
| 回答 | 割合 |
|---|---|
| 見た目は良くなったが、使い勝手は悪い | 51% |
| 見た目も動作も素晴らしい | 23% |
| 無関心 | 13% |
| まだ新アプリが届いていない | 9% |
| 動作は好きだが、見た目は好きではない | 5% |
「見た目も動作も良い」と評価したのは全体の23%にとどまり、4分の1にも届きませんでした。半数を超える51%は「見た目は気に入ったが、使うのが苦痛」という回答で、これはレビューを書いた記者本人の所感とも一致しているとされています。
ユーザーが挙げる具体的な不満点
コメント欄やReddit上で繰り返し指摘されているのは、基本的な指標へのアクセス性の悪化と、AIコーチの押しつけがましさです。Fitbit Inspire 3を使うユーザーは、「Google Healthへの強制アップグレード以降、前日の歩数を確認するといった基本情報を探すのがほぼ不可能になった」と書いています。別のユーザーは「新アプリのすべてが嫌いだ。直感的でなく、トレンドも簡単には確認できない」とコメントし、Apple Watchへの乗り換えを検討していると述べました。
技術的な不満として挙げられている主な項目は次のとおりです。
- タイルの並べ替えができない
- 1画面で全ての統計を見られず、スクロールに時間がかかる
- 時間ごとの歩数グラフが失われた
- 後から追加したワークアウトにデータが取り込まれない
- GPSマップのランニングデータをエクスポートできない
- 1時間ごとの「動こう」リマインダーが廃止された
- 食事ログと栄養トラッキングが劣化(グラム単位の入力に未対応・Premium限定機能あり)
- 睡眠データの不具合や「計算中」のまま停止するアクティビティが多発
Reddit上でも「Google HealthがFitbitを台無しにした」と題するスレッドに600件超のコメントが寄せられており、移行先の候補としてGarminが多く挙がっていると報じられています。
AIコーチへの賛否——「冗長すぎる」一方で評価する声も
最も意見が分かれているのがAIコーチの存在です。あるユーザーは「AIボットが毎日くだらないお世辞を浴びせてくる」と強く批判し、別のパブリックプレビュー参加者は「多くのフィードバックを送ったが、誰も聞いていないようだ」と語っています。「日々の健康管理ではデータとグラフをただ見たいだけ。とりとめのないAIのテキストは概して役に立たず、繰り返しが多くてアプリを使いづらくしている」とも述べられています。
一方で支持する声も存在します。AIコーチが目標設定を助け、無意識のうちに達成を意識させてくれると評価するユーザーや、「これまで数値は表示されていたが、その意味を解説するフィードバックは無かった。生データに意味付けがされるのは新鮮で有益だ」と肯定的に捉える意見もあります。
理想的な落としどころとして、AIコーチを折りたためる形にし、解説テキストと一緒にその根拠となる数値推移グラフを表示するスタイルが提案されています。たとえば「準備度(readiness)が50」とだけ伝えるのではなく、過去5日間の推移とともに「平均70〜80から下がっている」ことを示し、改善策を提示するような設計です。
Googleはフィードバックを反映せずに見切り発車したか
パブリックプレビュープログラムを実施していたにもかかわらず、Googleは寄せられたフィードバックを十分に反映できないまま正式リリースへ進んだ可能性があると見られています。バグや欠落機能を抱えた現状のGoogle Healthアプリは、客観的に見て旧Fitbitアプリより劣っているとの指摘も出ています。
Redditの該当スレッドでは、他プラットフォームへの移行を実際に検討するユーザーが増えており、Garminが移行先の有力候補として浮上していると報じられています。Googleは早急に状況を改善する必要があるとの見方が示されています。
現時点でGoogle Healthを使っている方は、AIコーチや並べ替え機能などのアップデートを慎重に様子見しつつ、不満点をフィードバックとしてGoogleに送るのが妥当な対応と言えそうです。乗り換えを検討するのは、今後数週間のアップデート対応を見極めてからでも遅くないでしょう。
Googleが公開した39項目超の修正ロードマップ
2026年5月27日、Googleは公式コミュニティで修正ロードマップを公開し、Fitbitユーザーからの反発に応える姿勢を打ち出しました。リストアップされた項目は39件を超え、その週から夏にかけて段階的に展開されると説明されています。直近で予定されている主な改善は次のとおりです。
- 一般ワークアウトと誤分類されていたランニングの正しいラベリング
- ランニングサマリーへのスプリット表示の追加
- MyFitnessPalやCronometerと連携時に発生していた食事ログ重複の解消
- 週次の構造化フィットネススケジュールを年内に復活
- Apple Healthへのデータ書き戻し対応を2026年中に追加
Apple Healthへの書き戻しは長年要望されてきた機能で、他プラットフォームを併用するユーザーの離脱を抑える狙いがあると報じられています。
Fitbit Air投入とGoogle Health Premiumの料金戦略
アプリ刷新とほぼ同時期に、Googleはスクリーンレスの新バンド「Fitbit Air」を投入しました。2026年5月7日に発表、5月26日から出荷が始まり、Google Healthエコシステムの新たな入り口に位置付けられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格 | 99.99ドル(Steph Curry監修Special Editionは129.99ドル) |
| 主要機能 | 24時間心拍計測・AFib検出・HRV・睡眠スコア |
| 同梱特典 | Google Health Premium 3か月無料 |
| 連携 | Pixel Watch 4とのデュアルペアリングに対応 |
Google Health Premium(旧Fitbit Premium)は月額9.99ドル、年額99.99ドルで提供され、Gemini搭載のヘルスコーチや臨床記録サマリー、睡眠・回復・フィットネスの予測分析が含まれます。
Q&A
Q. Google HealthアプリはどのFitbitユーザーに適用されていますか? Fitbitアプリから移行する形で、Google HealthはFitbit・Google Fit・Health Connectを統合する位置づけで提供されています。投票では9%が「まだ新アプリが届いていない」と回答しており、展開状況にはばらつきがあるようです。
Q. 旧Fitbitアプリに戻すことはできますか? 現時点で公表されている範囲では、旧Fitbitアプリへロールバックする方法は示されていません。一部のユーザーはApple WatchやGarminへの乗り換えを検討していると報じられています。
Q. 新アプリで特に不評な機能は何ですか? タイルの並べ替え不可、時間ごとの歩数グラフの廃止、AIコーチの冗長さ、GPSデータのエクスポート不可、食事ログのグラム未対応などが繰り返し指摘されています。