Googleが新型ウェアラブル「Fitbit Air」の発表と同時に、Fitbitアプリを「Google Health」へ衣替えすることを明らかにしました。注目すべきは、Apple Health連携によりApple WatchユーザーでもこれまでのFitbit体験に相当する機能を使えるようになる点、そしてPelotonやMyFitnessPalなど数百種類(hundreds)のアプリ・デバイスと連携可能になる点です。9to5Googleは、機能面の連続性を保ちつつ、よりオープンな健康管理ハブへ進化する内容だと報じています。
Fitbitアプリは「Google Health」へ——AIコーチも統合
近い将来(starting in the very near future)、Fitbitアプリは正式に「Google Health」へと切り替わります。アプリの基本機能に大きな変更はないものの、昨年プレビューで先行公開されたGoogleの新インターフェースが採用されます。
加えて、継続的に強化されている睡眠・健康トラッキングに、ワークアウトをサポートするAIコーチが新たに加わります。Fitbitユーザーがこれまで使ってきた体験は維持されながら、よりGoogleらしい統合的なヘルスケア体験へと進化していきます。
Google Fit統合とApple Health連携でiPhone勢にも門戸
今回の刷新で注目したいのが、長らく放置気味だった「Google Fit」がGoogle Healthアプリに統合される点です。Androidユーザーから見ても、健康データの所在が一本化されるのはわかりやすい変更です。
さらに、iOS版のGoogle HealthはApple Healthとの連携をサポートします。これにより、Apple Healthに蓄積されたデータをGoogle Healthアプリに取り込めるようになります。たとえばApple Watchで計測した心拍・睡眠データをGoogle側のAIコーチが分析する、といった使い方も想定でき、実質的にApple Watchで「これまでのFitbit体験」に相当する機能を利用できる構造になります。Apple純正の体験で満足しているユーザーも多い一方、選択肢が増えること自体は歓迎されます。
サードパーティ機器とAPIで「一元化ハブ」へ
Googleは今回、ファーストパーティ機器中心だったこれまでのアプローチから、より外部連携を重視する姿勢を打ち出しています。Googleは、Google Healthアプリが「数百種類(hundreds)」のお気に入りアプリ・デバイスとHealth Connect、Apple Health、またはGoogle Health APIを通じて連携すると説明しています。
Google Healthアプリは、Health Connect、Apple Health、またはGoogle Health APIを通じて、お気に入りのアプリやデバイス数百種類と連携します。PelotonのワークアウトやMyFitnessPalの食事記録など、データを一か所で確認できます。
これまでもFitbitには体重計などのサードパーティ機器を接続できましたが、9to5Googleはその体験が決して洗練されたものとは言えず、AndroidのHealth Connectにも改善の余地が多く残されていたと指摘しています。新しいAPI群を備えたGoogle Healthは、Google Fitが消えることも踏まえると、「ワンストップの健康アプリ」を目指す布石として理にかなった構成だと9to5Googleは評価しています。
バッジと睡眠アニマルが消える——失われる機能リスト
一方で、すべてが完璧というわけではありません。9to5Googleは、いくつかの旧来機能がGoogle Healthアプリでは利用できなくなると報じています。具体的には、バッジ機能や睡眠アニマル(sleep animals)などが新アプリでは提供されない見込みです。Fitbitらしいゲーミフィケーション要素を楽しんでいたユーザーにとっては、惜しい変更となります。
その一方で、既存のFitbitハードウェアへのコミットは継続される見通しです。Fitbit Air投入後も、Fitbit Sense 2やVersa 4の販売は続けられるとされており、現行ユーザーが急いで買い替える必要はありません。
今すぐやるべきこと/待つべきこと
ブランド名としての「Fitbit」がアプリ層から消えることは、長年のFitbitユーザーにとって心理的に大きな変化です。ただし機能面ではAIコーチ追加、Google Fit統合、Apple Health連携、数百種類(hundreds)のアプリ・デバイスをカバーするサードパーティAPI拡張と、強化されるポイントが目立ちます。
- 今すぐやるべきこと: 現在のFitbitアカウント・データのバックアップ状況を確認しておく
- 待つべきこと: Fitbit Sense 2/Versa 4は販売継続見込みのため、買い替えを急ぐ必要はない
- 様子見すべきこと: バッジ・睡眠アニマルなど失われる機能の代替が用意されるかをロールアウト後に確認する
- iPhoneユーザーが検討すべきこと: Apple Health連携を活用し、Apple WatchのデータをGoogle Health側で活用する運用が自分に合うか試す
Fitbit Airのスペックと発売スケジュール詳細
同時発表されたFitbit Airの本体スペックも、Google Health刷新を理解するうえで押さえておきたいポイントです。Fitbit Airは画面を持たないフィットネストラッカーで、99.99ドルという手頃な価格設定となっています。Stephen Curry特別版は129.99ドルで用意され、米国では5月26日発売です。本体ペブルはバンドなしで5.2g、バンド装着時で12gという軽量設計で、筐体はポリカーボネートとPBTプラスチック製となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格 | $99.99(Stephen Curry特別版$129.99) |
| 米国発売日 | 5月26日 |
| バッテリー | 最大7日(5分充電で1日分、90分で満充電) |
| センサー | 光学心拍・SpO2・皮膚温度・HRV |
| 防水 | 50m |
| 通信 | Bluetooth 5.0 |
画面を持たないながら自動アクティビティ検出に対応し、AFib(心房細動)の不整脈通知にも対応します。さらにPixel WatchとFitbit Airを同時にGoogle Healthアカウントへ接続でき、デバイス間の切り替えにも対応している点が、Google Healthハブ構想を体現する仕様となっています。
Google Health Premiumの料金と競合の動き
アプリ刷新と並行して、サブスクリプション体系も整理されました。2026年5月19日からGoogle Health Premiumとして月額9.99ドル/年額99ドルでグローバル提供が始まります。既存のFitbit Premiumユーザーは自動アップデートで新プランへシームレスに移行する仕組みで、200カ国以上で展開される予定です。
Google AI Pro/Ultra加入者は追加料金不要
Google AI ProおよびUltra契約者は、Google Health Premiumを追加料金なしで利用できます。AIサブスクをすでに契約しているユーザーにとっては実質的な値下げといえます。
ただしAIコーチの対応範囲には現時点で制限があります。当初はFitbitおよびPixel Watchユーザーが対象とされ、Apple Watchなど他デバイス向けのAIコーチ対応は年内追加予定です。一方、競合の動きも素早く、Googleの発表翌日にはWhoopが医師によるオンデマンドのビデオ相談機能をアプリに追加すると発表しており、AI主導のGoogleと人による医療相談を打ち出すWhoopで戦略が分かれつつあります。
Q&A
Q. Fitbitアプリはいつ「Google Health」に変わりますか? 9to5Googleは「近い将来(starting in the very near future)」に切り替わるとしていますが、具体的な日付は記事内では示されていません。
Q. iPhoneユーザーでもGoogle Healthは使えますか? はい、iOS版のGoogle HealthはApple Healthとの連携に対応すると報じられています。Apple Watchで取得したデータをGoogle Healthアプリ側に取り込んで活用できる構成になる見込みです。
Q. 手持ちのFitbit Sense 2やVersa 4は使い続けられますか? Fitbit Air投入後も、Sense 2やVersa 4の販売は継続される見通しです。既存ハードウェアへのサポートが当面続く点は安心材料です。