家族や友人と共有するためにMemories動画をわざわざ別アプリへ書き出して仕上げ直していた人にとって、朗報になりそうな手がかりが見つかりました。Googleフォトの自動ハイライト動画「Memories」に、テキストオーバーレイの追加や写真ごとの表示時間調整といった、これまで外部の動画編集アプリ頼みだった作業をアプリ内で完結させる新ワークフローが組み込まれつつある可能性があります。Android Authorityが、Googleフォトの未公開コードをAPK解析した結果として伝えました。仕様変更や非リリースの可能性は残るものの、実現すれば「写真を撮ってためる場所」から「思い出を仕上げる場所」へ、Googleフォトの位置づけが一段と進む内容です。
テキスト追加・表示時間調整がついに可能に?
現状のGoogleフォトでもMemoriesから生成された動画を多少カスタマイズできますが、操作は「写真を選択/除外する」「自動選曲のオーディオを含めるかどうか決める」程度にとどまっています。テロップを入れたい、特定の1枚を長く見せたい、といった細かい要望には応えられません。
公開情報の範囲では、Googleはこの編集体験を、すでに存在する「Highlight video」機能と同じ動画エディタへ統合する方向で検証しているとされます。正式に展開された場合、Memories動画上で次のような項目を扱えるようになる可能性があります。
- 楽曲・オーディオの細かな調整
- テキストオーバーレイの追加
- 個々の写真の表示時間の調整
これまでサードパーティの動画編集アプリへ書き出してから加工していた工程を、Googleフォト単体で完結できる見込みです。家族向けのまとめ動画を共有する直前に、ひと言テロップを足す——そんな使い方が現実的になります。
該当機能はGoogleフォトの バージョン 7.78.0.920664585 に含まれており、通常はユーザーから見えない状態になっています。AssembleDebug氏がアプリの設定を操作することで挙動を確認したと伝えられています。
Highlight video自体にも2つの新機能が追加か
統合先となるHighlight video側にも、2つの新機能が試験中であると伝えられています。
- 写真ごとに適用できるカスタムフィルター:1本の動画内で写真ごとに異なるフィルターを設定でき、ビジュアル面のバリエーションを増やせる仕様とされます。
- 9:16キャンバスへの埋め込みオプション:写真を縦長フォーマットいっぱいに表示するかを、「Fit(収める)」「Fill(埋める)」の専用ボタンで切り替えられるようになる可能性があります。
縦型のショート動画フォーマットを前提に、写真の余白処理を自分で選べる作りで、Reels/Shorts等への二次共有を意識した調整と読める内容です。
「作品ハブ」も試験中——なぜ今、まとめる場所が必要か
さらにGoogleは、Googleフォト内で生成した各種クリエイティブを1か所にまとめて保管する新しいハブもテストしていると伝えられています。対象として挙げられているのは以下です。
| 種別 | 内容 |
|---|---|
| Collages | 複数枚を1枚にまとめたコラージュ |
| Remixed images | 加工・編集済みの画像 |
| Animations | アニメーション動画 |
| Cinematic photos | シネマティックフォト |
これまでコラージュやシネマティックフォトといった派生作品は、通常の写真と同じタイムラインに混ざって埋もれがちでした。専用のハブができれば、「作った作品」だけをすぐに呼び出して共有・再編集できるようになり、編集ツールの強化と合わせて「作る→管理する→共有する」の動線が一本化されます。Memoriesや動画機能とは別に、Googleフォトを「写真を撮ってためる場所」から「写真をもとに作品をつくる場所」へ寄せていく方向性が読み取れる動きです。
鵜呑みにすべきでない理由
今回の情報は、いずれもアプリ内に隠された開発中コードを解析したものに基づきます。仕様や見た目が一般公開までに変更されることもあれば、機能そのものがリリースに至らない可能性もあると注意喚起されています。APK解析で見つかった機能は、最終製品の仕様や提供範囲が変わる可能性がある点は念頭に置く必要があります。
現時点で「次のGoogleフォト大型アップデートで来る」と判断できる材料はありません。Memories動画をよく家族や友人と共有しているユーザーにとっては、編集自由度が大幅に上がる可能性のある好材料といえますが、正式アナウンスが出るまでは続報を待つのが妥当です。
Highlight video側で先行展開された「5つの新ツール」の中身
統合先として名前が挙がるHighlight videoエディタは、2025年12月9日にGoogleが5つの新編集ツールを正式に展開開始しています。新エディタはユニバーサルタイムラインによるマルチクリップ編集と、編集を容易にするアダプティブキャンバスを備えており、複数クリップをまたいだ仕上げ作業を1つのタイムライン上で扱える構造になっています。
Android/iOSで先行している強化点
- テキストオーバーレイはAndroidで約15種類のフォントと20色以上から選択できます
- 再設計エディタはAndroidで個別動画クリップ編集のデフォルトエディタになっています
- iOS版にも2025年12月にリデザイン版エディタが展開されています
Memoriesへの統合は、まったく新規の機能を作るのではなく、すでに磨かれたHighlight videoエディタの資産を流用する形で進められている流れが見えてきます。テキスト周りの表現力やマルチクリップ編集の使い勝手は、そのままMemories動画側にも持ち込まれる可能性が高い構成です。
月間15億人規模のGoogleフォトに広がる「AI創作ハブ」化
編集機能の強化は、Googleフォトの位置づけそのものを変えつつあります。2026年時点でGoogleフォトは月間アクティブユーザー15億人を突破し、1日あたり約43億枚の写真がGoogleのサーバーへアップロードされています。この巨大な利用基盤の上に、生成AI系の創作機能が次々に積み上がっている状況です。
| 2026年の主要機能 | 役割 |
|---|---|
| Nano Banana | AI画像生成 |
| Magic Editor | 写真の編集・補正 |
| Photo to Video | 6秒クリップ生成 |
| Highlight Video | 自動モンタージュ |
| Ask Photos | 柔軟な検索 |
高度な機能の一部はGemini 3 Proを通じて月額約21.99ドルのPremium AIプランで提供されています。なおPhoto to videoは18歳以上限定で、個人Googleアカウントのみが対象です。Memories編集の高度化も、この「AI創作ハブ」路線の延長線上に位置づけられます。
Q&A
Q. この新機能はいつから使えるようになりますか? 公式な提供時期は明らかにされていません。APK解析で見つかった開発中コードに基づく情報のため、一般公開時期は不明であり、機能そのものがリリースされない可能性も指摘されています。詳細は出典元を参照してください。
Q. 現在のGoogleフォトでもMemories動画は編集できますか? はい。ただし現状の編集は「写真を選択/除外する」「自動選曲のオーディオを含めるかどうかを選ぶ」程度にとどまっており、テキストオーバーレイや個別写真の表示時間といった細かな調整はできません。今回試験中とされる機能は、こうした基本的な編集体験をHighlight videoエディタ並みに引き上げるものとされています。
Q. 自分のGoogleフォトで先行して試す方法はありますか? 通常のユーザー操作では試せません。一般ユーザーが安全に先行体験できる公式のベータプログラム等は、現時点では案内されていません。正式提供を待つのが現実的な選択肢です。詳細は出典元を参照してください。
出典
- Android Authority — Google Photos could soon give you more tools to make your Memories shine
- Android Central — Google Photos introduces customizable video editing tools for year-end highlight reels
- Google Blog — 5 new video editing tools in Google Photos