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Meta、AIと「完全プライベート」に会話できるIncognito Chatを発表——WhatsAppとMeta AIアプリに数ヶ月以内に展開

GadgetDrop 編集部6
Meta、AIと「完全プライベート」に会話できるIncognito Chatを発表——WhatsAppとMeta AIアプリに数ヶ月以内に展開

「AIに相談した内容、本当に誰にも見られていないのか?」——AI検索サービスのPerplexityをめぐる集団訴訟の動きもあり、AIの「Incognitoモード」への信頼性に注目が集まるなか、MetaがAIアシスタントとの会話を「完全にプライベート」に行えるという新機能「Incognito Chat with Meta AI」を発表しました。WhatsAppとMeta AIアプリの両方から利用でき、Metaの社員ですらチャット内容にアクセスできないと説明されています。展開は今後数ヶ月以内に順次行われる予定です。

Meta AIに「のぞき見されない」会話モードが登場

Metaが公式ブログで発表した「Incognito Chat with Meta AI」は、ユーザーがMeta AIに対して「誰にも見られずに質問したり、アイデアを探ったりできるスペース」を提供する機能と位置付けられています。アクセス手段はWhatsAppとMeta AIアプリの2系統です。

Metaの説明によれば、Incognito Chatでの会話内容は以下の特性を持つとされています。

  • Meta社員を含む人間が一切閲覧できない
  • WhatsAppもMeta側もチャット内容にアクセスできない

「AI学習に使わない」とは明言していない点に注意

Android Authorityが指摘している重要なポイントとして、今回のMetaの発表は「人間がチャットを読むことはない」と明言する一方で、そのチャット内容がAIモデルの学習に使われないとは明示していない点が挙げられます。

つまり「他人にのぞき見されない」ことは保証されても、「AIの訓練データに一切使われない」ことまでは現時点では保証されていません。AIプライバシーに敏感なユーザーにとっては、この差は無視できないポイントです。

Android Authorityは、情報を完全にプライベートに保ちたいのであれば、そもそもAIプラットフォームに入力しないのが最善策だ、と注意を促しています。

競合の「Incognitoモード」との違いをアピールする狙い

Metaの発表では、他社AIアプリにおける「Incognito風モード」が必ずしもプラットフォーム側のアクセスを防いでいない現実にも言及されています。

例として挙がっているのが、AI検索サービスのPerplexityです。Android Authorityによれば、Perplexityの「Incognitoモード」をめぐっては集団訴訟が提起されていると報じられています。訴訟の具体的な主張内容についてはあくまで申し立て段階の話ですが、ユーザーの間で「AIのプライベートモード」への信頼が揺らぎつつある状況を踏まえ、Meta側は自社のIncognito Chatの「人間が読まない」点を繰り返し強調する構成を取っているといえます。

使えるのはいつ?そして信用していいのか

Incognito Chat with Meta AIは、Meta AIアプリおよびWhatsAppで「今後数ヶ月以内」に段階的に展開される予定とされています。具体的なリリース日や対象地域は現時点で公表されていません。

プライバシーを重視してMeta AIを試したいユーザーにとっては待望の選択肢になり得ますが、現時点ではAI学習への利用可否が不透明なため、本当に機密性の高い情報は引き続き入力を避けるのが妥当な判断でしょう。詳細な仕組みについてはMetaが公開しているホワイトペーパーで説明されていると案内されています。

Private Processing基盤と新モデル「Muse Spark」が支える仕組み

Incognito Chatは単独機能ではなく、Metaが以前から整備してきたインフラ上に構築されています。Incognito Chatは、MetaがWhatsApp向けAIツールのために導入したPrivate Processing技術の上で動作しており、メッセージはMetaがアクセスできないセキュアな環境内で処理されます。具体的にはTrusted Execution Environment(信頼実行環境)の中でAI推論が行われ、メッセージはMeta側から参照不能とされています。

モデルとセッション挙動

  • 過去機能では小型モデルを使っていたのに対し、新しいIncognito Chatでは先月リリースされた最新の「Muse Spark」モデルが採用されています。
  • アプリを閉じたり端末をロックしたりするとセッションは終了し、Meta AIはその会話のコンテキストを失います。
  • Web検索についても、チャット内容に基づく検索語を、ユーザーと紐付けずに検索エンジンへ送る仕組みとなっています。

加えて今後数ヶ月以内にPrivate Processingで保護される「Sidechat」も導入予定で、メインの会話を妨げずに、文脈を踏まえたプライベートな補助を受けられるとされています。

使う前に知っておきたい制限とセーフティ設計

「完全プライベート」を掲げる一方で、Incognito Chatには通常のMeta AIと異なる利用上の制約が設けられています。発表会見でWhatsApp責任者のWill Cathcart氏が説明した内容によると、機能面はかなり絞り込まれた構成です。

項目Incognito Chatでの扱い
入出力テキスト入力とテキスト応答のみで、画像のアップロードや生成は不可
年齢確認13歳未満をプラットフォームで認めないため、年齢確認が必須
有害トピック対応セーフティ機能により、可能な範囲で有用な情報へ誘導したうえで回答を拒否し、最終的にはユーザーとのやり取り自体を停止する

位置付けとしても象徴的で、WhatsAppはこの機能を、エンドツーエンド暗号化導入10周年に重ね合わせ、その保護をAI対話領域へ拡張するものとして説明しています。つまりIncognito Chatは「何でも自由に話せる場」ではなく、E2E暗号化の延長線上にある制限付きのプライベート対話空間として設計されている点に注意が必要です。

Q&A

Q. Incognito Chatではチャット内容は誰も見られないのですか? Metaの説明では、Meta社員を含む人間が閲覧することはなく、MetaやWhatsApp側もチャット内容にアクセスできないとされています。

Q. チャット内容はAIの学習に使われませんか? 今回の発表では「人間が読むことはない」と明言されている一方、AIモデルの学習に使わないとは明示されていません。学習利用の有無については現時点で公表されていない点に注意が必要です。

Q. いつから使えますか? Meta AIアプリとWhatsAppで「今後数ヶ月以内」に順次展開される予定とされており、具体的な提供開始日は公表されていません。

出典

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GadgetDrop 編集部

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