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ソニーがPlayStation独占作のPC展開を縮小か——シングルプレイヤー作品はコンソール回帰の可能性

GadgetDrop 編集部7
ソニーがPlayStation独占作のPC展開を縮小か——シングルプレイヤー作品はコンソール回帰の可能性

『Ghost of Yōtei』のPC版計画が取りやめられ、今後の主要シングルプレイヤー作品もPCには来ない可能性が高まりました。ソニーがPlayStationの主要シングルプレイヤータイトルをPCに展開しない方針へ転換したと、ブルームバーグのJason Schreier氏が報じています。PlayStationスタジオ事業を率いるHermen Hulst氏の社内タウンホール発言が情報源とされており、近年続いてきた「PlayStation名作のPC移植」の流れが大きく変わる可能性があります。

ブルームバーグが報じた社内タウンホールでの戦略転換

Schreier氏の報道によれば、Hulst氏は月曜日に開催された社内タウンホールで、戦略変更を従業員に伝えたとされています。Schreier氏は今年3月にもこの方針転換に触れており、昨年発売された『Ghost of Yōtei』および「その他の社内開発タイトル」のPC版計画をソニーが取りやめたと伝えていました。

本件は社内向け発言を引用するかたちの報道であり、ソニーからの公式発表は現時点で確認されていません。Schreier氏はブルームバーグでPlayStation関連の内部情報を継続的に報じてきた記者で、3月の続報という流れにもなっており、最終的な方針は今後さらに変化する可能性があります。

対象はシングルプレイヤー中心——オンライン作品はマルチ展開を継続

今回の方針転換は、すべてのPlayStationタイトルをコンソール独占に戻すという話ではありません。Schreier氏は3月時点で、オンラインゲームについては引き続き複数プラットフォーム向けにリリースされると報じていました。

Hulst氏は2年前、PlayStationのライブサービス系タイトルをPCとPS5に「day and date」で投入する方針を表明していました。一方、シングルプレイヤー作品のPC展開については「more strategic approach(より戦略的なアプローチ)」を取るとも語っており、ここ最近のPC移植は以前ほど一貫していなかったと伝えられています。

近年PCに移植された主要タイトル一覧

近年ソニーは多くの主要タイトルをPC向けにリリースしてきました。代表的な作品は以下の通りです。

  • 『Spider-Man 2』
  • 『Ghost of Tsushima』
  • 『The Last of Us』2作品
  • 『Horizon Zero Dawn Remastered』
  • 『Helldivers 2』(マルチプレイヤー対戦・協力シューター)
  • 『Marathon』(マルチプレイヤー作品)

オンライン系の『Helldivers 2』『Marathon』のようなタイトルは、引き続きマルチプラットフォーム展開が続く見通しです。一方で、これまで数年遅れでPCに登場してきた『Ghost of Tsushima』『Spider-Man 2』のような大型シングルプレイヤー作品の続編・新作については、PC版が見送られる可能性が高まったかたちです。

Xboxも独占を再評価——コンソール独占回帰の潮流か

The Vergeは、コンソール独占への回帰がソニーだけにとどまらない可能性にも触れています。Microsoftの新Xbox責任者であるAsha Sharma氏は、Xbox向けの独占タイトル戦略を「reevaluating(再評価中)」だとスタッフに伝えたと報じられています。

両社が同時期にコンソール独占を見直す動きが報じられている点は注目すべき潮流と言えるでしょう。ただし、Microsoft側の発言も内部向けのものであり、具体的にどのタイトルが独占化されるのかは現時点で明らかにされていません。

PCゲーマーへの影響——次の大型新作からPC版が消える可能性

報道はあくまで社内発言を非公式の経路で引用したものであり、公式発表が出ているわけではありません。ただし、3月時点の報道と今回の報道が一貫している点を踏まえると、シングルプレイヤー作品のPC展開縮小という方向性自体は一定の確度があると見られます。

PCでソニー作品の続編や新作を楽しみにしていたユーザーにとっては、すでにPC版がリリース済みのタイトル以降の主要シングルプレイヤー新作は、PC版が出ない・大幅に遅れる・限定的になる可能性が高まったと受け止めるのが妥当でしょう。今後はソニーの公式イベント(State of Play等)や決算発表のタイミングで、ソフトウェア戦略についてのコメントが出るかが注視ポイントになります。

影響を受けるタイトルと例外扱いの線引き

報道では、PC展開が見送られると見られる具体的なタイトル名も挙がっています。影響対象として『Saros』『Marvel's Wolverine』『Ghost of Yotei』が挙げられている一方、『Marathon』『Marvel Tokon』のようなマルチプレイヤー中心の作品はクロスプラットフォーム展開が継続すると報じられています。

ライブサービス系で継続される展開例

  • オンラインおよびマルチプレイヤー中心のタイトルは引き続き複数プラットフォームで発売されるとされ、『Marathon』『Marvel Tokon』が例として挙げられています
  • Guerrilla Gamesが手がける『Horizon Hunters Gathering』も引き続きPC版がリリース予定とされています

なお、Hulst氏が従業員に対して発言したとされるタウンホールは、5月18日月曜日の朝に開催されたものだと報じられています。シングルプレイヤーかライブサービスかという線引きが、今後のソニーファーストパーティスタジオ作品のプラットフォーム戦略を分ける明確な基準になりつつあります。

戦略転換の背景——売上下落とブランド毀損懸念

今回の方針転換は、わずか数年前のソニーの姿勢とは大きく異なります。2022年当時、ソニーはPCおよびモバイルへの積極的な拡大を公言し、最終的にリリースの約半数が従来型コンソール以外に登場する可能性があるとまで語っていたと伝えられています。

過去の報道では、最初のPCポート群は好調だったものの、後続タイトルの売上は次第に下落していったと指摘されています。

加えて社内事情も背景にあります。PlayStation内部にはPCリリースがコンソールブランドを毀損し、PS5および将来のコンソール販売を損ねるリスクがあると懸念する一派が存在すると報じられています。さらに外部要因として、Microsoftの次世代「Project Helix」がSteamなどPCストアフロントとより深く統合される可能性が懸念材料として挙げられており、こうした外部環境の変化もシングルプレイヤー作品のPC展開縮小という判断につながっているとみられています。

Q&A

Q. すでにPC版が出ているタイトル(『Spider-Man 2』など)は今後どうなりますか? 既存PC版の取り扱いについては今回の報道では言及されていません。伝えられた方針転換は、今後リリースされる主要シングルプレイヤータイトルのPC展開を縮小するというものです。

Q. オンラインゲームもPC版はなくなりますか? いいえ。Schreier氏は3月時点で、オンラインタイトルは引き続き複数プラットフォーム向けにリリースされると報じています。対象は主にシングルプレイヤー作品です。

Q. 今後発表される具体的にどのタイトルが影響を受けそうですか? 個別タイトル名は今回の報道では特定されていません。ただし、PC版計画が取りやめられた例として『Ghost of Yōtei』と「その他の社内開発タイトル」が3月時点で挙げられており、同様のシングルプレイヤー作品が今後の影響対象になるとみられます。

出典

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