GadgetDrop
スマートフォン注目

Meta、Instagram・Facebook・WhatsAppに有料プラン導入——月額2.99ドルから「Meta One」ブランドで世界展開

GadgetDrop 編集部9
Meta、Instagram・Facebook・WhatsAppに有料プラン導入——月額2.99ドルから「Meta One」ブランドで世界展開

あのInstagramにも、ついに月額課金プランが登場します。しかも最安はWhatsApp Plusの月額2.99ドル(約470円)と、コーヒー1杯分から始められる価格設定。「ストーリーを足跡を残さず見たい」「フォロワーに通知せず投稿したい」——そんな“あったらいいな”が有料で解放されます。

Metaは本日、Instagram Plus・Facebook Plus・WhatsApp Plusの有料サブスクリプションを世界規模で展開すると発表しました。あわせて、クリエイター・ビジネス向けおよびAI利用者向けの新プランを、新ブランド「Meta One」のもとで順次テストする方針も示されています。アプリ単体の月額2.99ドル(約470円)プランから、クリエイター・ビジネス向けの月額49.99ドル(約7,800円)プランまで複数の価格帯が用意されます。MacRumorsが報じており、一部の機能情報はTechCrunchの報道として伝えられています。

最安は月額470円のWhatsApp Plus——アプリ単体プランの中身

まず、本日worldwideで展開されるのは3つのアプリの有料版です。

プラン月額
Instagram Plus$3.99(約620円)
Facebook Plus$3.99(約620円)
WhatsApp Plus$2.99(約470円)

Instagram Plusで提供される主な機能は次のとおりです。

  • ストーリーの再視聴数(リプレイ数)の確認
  • Close Friends以外のオーディエンスリストを無制限で作成
  • 週1回のストーリー「スポットライト」で露出を伸ばす
  • Super Heartアニメーション反応
  • カスタムアプリアイコン
  • プロフィールbioのカスタムフォント
  • 24時間を超えるストーリー延長
  • ストーリー視聴者リストの検索
  • フォロワーのフィードに表示させずプロフィールへ直接投稿
  • 自分が視聴者として表示されないままストーリーを「プレビュー」(いわゆる足跡を残さない閲覧)

ストーリーをヘビーに使う人にとっては、「誰が何回見たか」を把握しつつ、自分はこっそり相手のストーリーを覗ける——という利用イメージになります。

Facebook Plusは概ねInstagram Plusと同じ機能を含みます。WhatsApp Plusはアプリテーマ、カスタム着信音、ピン留めチャットの増加、リストカスタマイズ、プレミアムステッカーが提供されます。WhatsAppを家族や仕事の連絡で多用している人にとっては、見た目と整理整頓まわりがアップデートされる位置付けです。

AI利用者向けの2プラン——「Meta One Plus / Premium」

Meta AIの利用者向けには、月額7.99ドル(約1,250円)の「Meta One Plus」と19.99ドル(約3,100円)の「Meta One Premium」の2プランが用意されます。

両プランでは演算クエリの上限、推論機能、画像・動画生成の利用枠がアンロックされます。上位のPremiumは、より大きな容量と複雑なタスクに対する深い推論能力を備えるとされています。

これらAI向けの「AI Meta One」プランは、本日のworldwide展開には含まれず、来月からシンガポール、グアテマラ、ボリビアでテストが始まると伝えられています。

クリエイター&ビジネス向けの2プラン——「Meta One Essential / Advanced」

クリエイターおよびビジネス利用者(creators and businesses)向けには、より高額な2プランが用意されます。

  • Meta One Essential(月額14.99ドル、約2,350円): 認証バッジ、なりすまし保護、より詳細な分析機能、自身のオンラインプロフィールやSNSへのリンクをまとめる「linksheet」機能
  • Meta One Advanced(月額49.99ドル、約7,800円): Essentialの機能に加え、Facebookフィード上の機能(features in the Facebook feed)、最適化されたスケジューリングツール、第三者が自分のコンテンツを再利用した際の通知、Instagram・Facebook検索でのランキング向上、Reelsでの太字フォローボタン、コンテンツにエンゲージしたユーザーへの自動フォロー招待

これらビジネス向けプランも本日のworldwide展開には含まれず、今週後半からサウジアラビア、モロッコ、タイ、バングラデシュでテストが始まると伝えられています。

Meta One構想と今後の展開

Meta Oneは、複数のMetaプラットフォームのサブスクリプションを束ねる統合ブランドとして打ち出されました。Metaのhead of productを務めるNaomi Gleit氏は、Meta Oneを各MetaアプリにわたるMetaサブスクリプションを「ひとつにまとめる」場所と説明したうえで、今回の新プランは「これは始まりに過ぎず、今後さらに多くの価値を提供していく」と述べたと伝えられています。クリエイター・ビジネス向け、AIユーザー向けに加え、さらなる新プランも検討中と説明しました。

無料機能だけでも各アプリは十分に使える状況のなか、月額数百円〜数千円のサブスクリプションに踏み込む価値があるかは、利用スタイルごとに見極めるのが妥当です。目安としては——

  • ストーリーをヘビーに使う人: Instagram Plus(足跡なし閲覧・スポットライト・視聴者検索)
  • WhatsAppの見た目や通知をこだわりたい人: WhatsApp Plus(最安の月額470円)
  • Meta AIを利用する人: Meta One PlusまたはPremium(容量や推論能力に差)
  • 個人クリエイター・小規模ビジネス: Meta One Essential(認証バッジと分析)
  • 本格的にフォロワー獲得を狙う発信者・ブランド: Meta One Advanced

日本での提供条件や対応機能の詳細は現時点で個別に公表されておらず、続報を待つのが現実的です。

ChatGPT Plus・Google AI Proとの価格競争——Meta Oneの立ち位置

Meta One Plusの月額7.99ドルは、ChatGPT PlusおよびGoogle AI Proの約半額に位置し、両社が現状提供していない価格帯のエントリーポイントを作り出しています。低価格帯の空白を突くことで、AIサブスクリプションに踏み切れていない層を取り込む狙いがうかがえます。

ユーザー規模の差も注目点です。ChatGPT Plusの有料会員約1,500万人に対し、Meta AIは月間アクティブユーザー10億人を抱えています。巨大な無料ユーザー基盤の一部を有料へ転換できれば、低単価でも大きな収益貢献が見込める計算です。

初期テスト市場の選定

最初のテスト市場としてシンガポール、グアテマラ、ボリビアが選ばれた点は、高所得国と新興国を横断しており、本格展開前に異なる購買力水準での需要を測ろうとする狙いがうかがえます。Meta One Advancedの月額49.99ドル枠にはInstagramおよびFacebookページ向けの人的カスタマーサポートが含まれ、上位プランの差別化要素となっています。

広告依存からの脱却を迫られるMetaの収益構造

サブスクリプション展開の背景には、Metaの収益構造が抱える課題があります。

指標数値
2026年Q1総売上562億ドル
非広告売上(サブスク・ハードウェア等)12.9億ドル
非広告売上比率約2.3%
2026年設備投資ガイダンス1,250億〜1,450億ドル

2026年第1四半期の売上562億ドルはほぼ全額が広告由来で、サブスクやRay-Ban Metaスマートグラス、Questヘッドセットなどを含む非広告売上は12.9億ドル、総売上のおよそ2.3%にとどまります。

設備投資ガイダンスは前四半期の1,150億〜1,350億ドルから1,250億〜1,450億ドルへ引き上げられ、ZuckerbergはAIインフラに今後数年で少なくとも6,000億ドルを投じると表明、ルイジアナのデータセンターは2,000億ドル規模に達すると報じられています。こうした投資負担に対し、市場の反応は前向きでした。発表当日のMeta株は3.7%上昇して635.26ドルで引け、出来高2,260万株は50日平均約1,560万株を大きく上回りました。さらにサブスクリプション責任者のHelen Maは、すべてのサブスクリプション層を世界展開し、将来的にはAIエージェントへのアクセスもこれらの提供と並行して販売する計画だと述べています。

Q&A

Q. 日本でも今日から使えますか? 本日からworldwideで展開されるのはInstagram Plus・Facebook Plus・WhatsApp Plusの3つです。Meta One Plus/Premium(AI向け)はシンガポール・グアテマラ・ボリビア、Meta One Essential/Advanced(クリエイター・ビジネス向け)はサウジアラビア・モロッコ・タイ・バングラデシュで先行テストされる扱いです。日本での提供時期や対応プランは現時点で個別に公表されていません。

Q. 一番安いプランはどれですか? 単体アプリのなかではWhatsApp Plusが月額2.99ドル(約470円)で最安です。Instagram PlusとFacebook Plusはともに月額3.99ドル(約620円)です。

Q. 既存の無料機能はどうなりますか? 既存の無料機能の扱いについては、現時点で具体的な変更は公表されていません。今回の有料プランは“追加機能”を解放する位置付けで紹介されており、現状の使い方にすぐ直接的な影響が出る見込みは示されていません。今後の方針については続報を待つかたちになります。

出典

ポストLINEで送るはてブ
GD

GadgetDrop 編集部

スマホ・PC・AI・XRなど幅広いテクノロジーを、スペックの行間まで読む視点で解説します。速報から深掘り分析まで、テック選びと業界理解に役立つ情報をお届けしています。