デスクトップCPU出荷が前年同期比25%減——PC市場が明確な冷え込み局面に入りました。 Wccftechが報じたJon Peddie Researchの2026年第1四半期データでは、ディスクリートGPU(dGPU)出荷も前期比0.6%減と振るわず、メモリと部品価格の高騰がボディブローのように効き始めています。値上げと品薄はQ1に入ってから顕在化したばかりで、自作PCやアップグレードを検討中なら「今すぐ買うと割高な可能性が高い」局面に差し掛かっています。
dGPU出荷は1,180万台、CPUは1,570万台まで縮小
Jon Peddie Researchの集計では、2026年Q1のAIB(アドインボード)GPU出荷台数は1,180万台に達した一方、デスクトップCPUは1,570万台にとどまりました。AIB GPUは前期比で-0.6%、2024〜2029年の年平均成長率(CAGR)は-3.3%と試算されています。同期間中の設置ベースは1億8,300万台に到達し、デスクトップPC市場に対する浸透率は129%に達する見込みです。
デスクトップCPUはさらに厳しく、前年同期比-25%、前期比でも-24%と二桁の落ち込みを記録しました。一方でAIBのアタッチレート(デスクトップPCに対する装着率)は76%まで上昇し、前期比+33.2%となっています。
NVIDIAが90%シェアを死守、Intelはわずかに上昇
AIB GPU市場のシェア構成は、NVIDIAが90%で首位を維持、AMDが8%、Intelが1%という構図です。NVIDIAとAMDはいずれもQ1で出荷を落としましたが、Intelだけはわずかに上向きました。Q1にはIntelのArc Proシリーズで新たに2モデルが追加されています。
| メーカー | AIB GPUシェア | Q1動向 |
|---|---|---|
| NVIDIA | 90% | 出荷減 |
| AMD | 8% | 出荷減 |
| Intel | 1% | 小幅増 |
Q1中の主な新製品は、AMDが今月投入したRadeon RX 9070 GREと、IntelのArc Proシリーズ2機種にとどまります。NVIDIAは新規ラインナップを大きく動かさず、旧世代GPUをメインストリーム向けに再投入しつつ、最新製品の需要対応に追われている状況です。
メモリ高騰の影響はこれから本格化
Wccftechは、消費者の関心が冷え込んでいるとはいえ、現状は2018〜2019年のクリプトサイクルや2022〜2023年のCOVID期ほど悪くはないと整理しています。ただし、PC市場で値上げと品薄が顕在化したのはQ1 2026に入ってからで、その影響が本格的に出てくるのはむしろこれから。多くのユーザーにとって価格が手の届かない水準になりつつあり、今後の四半期はさらに悪化する可能性が指摘されています。
つまり今買おうとしているユーザーは、Q1時点の値上げを織り込んだ価格に直面し、なおかつ次の四半期でさらなる価格上昇に巻き込まれるリスクも抱えるかたちです。
次世代GPUは2027〜2028年か——メモリ供給がカギ
次世代GPUの投入時期について、RTX SUPERシリーズの復活も含めて2027〜2028年ごろになるという観測があります。ただし、確定的なタイムラインは示されていません。新GPUを投入できるかどうかの最終判断は、メモリ供給の状況次第になるという見方が示されています。
購買判断——様子見が妥当な局面
自作PCの新調を検討している場合、メモリ価格と部品価格が落ち着くまで様子を見るのが妥当な判断と言えそうです。GPU・CPUとも在庫と価格の両面で不透明な状況が続くため、急ぎでなければ次の四半期の動向を見極めてから動くのが賢明でしょう。
Q&A
Q. dGPU出荷が0.6%減なのに、CPUが25%減と落ち込みが大きいのはなぜですか? 公開情報ではCPU減の単一要因は示されていませんが、メモリと部品価格の上昇によりPC全体の出荷が冷え込んでいることが背景にあると伝えられています。なお、AIBのアタッチレートはQ1に76%まで上昇したと報告されています。
Q. なぜメモリ供給状況が次世代GPUの投入時期を左右するのですか? Wccftechは、メモリ供給の確保が新GPUを「GO」できるかの最終判断材料になると指摘しており、供給が逼迫すれば2027〜2028年とされる次世代投入時期がさらに後ろ倒しになる可能性も残ります。詳細は出典元を参照してください。