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15ドルのRaspberry Pi Zero 2Wで作れる6つの実用プロジェクト——XDAライターが自宅で稼働中

GadgetDrop 編集部7
15ドルのRaspberry Pi Zero 2Wで作れる6つの実用プロジェクト——XDAライターが自宅で稼働中

$15(約2,300円)の基板1枚で、ホームラボの6役を兼任させる——XDA DevelopersのJeff Butts氏が、自身が実際に動かしているRaspberry Pi Zero 2Wの活用例を公開しました。USBガジェット、ネットワークスキャナ、3Dプリンタ制御、スマートホームのMQTTブローカー、レトロゲーム機、E Ink表示と、用途は驚くほど多彩です。

$15基板で兼任できる6つの役割

Butts氏はPi Zero 2Wを「自由に実験できるほど安く、それでいて多くのことをこなせるほどパワフル」な基板と表現しています。実際に構築された用途は次の6つです。

  1. USBガジェット——P4wnP1_aloaを使ったキーボード/マウスエミュレーション
  2. Bjornネットワークセキュリティツール——ポートスキャンとHTMLレポート生成
  3. OctoPi印刷サーバー——3Dプリンタの遠隔監視・制御
  4. Mosquitto MQTTブローカー——スマートホームのローカル通信ハブ
  5. RetroPieレトロゲーム機
  6. E Ink天気ディスプレイ

$15基板がペンテスト訓練機になる——USBガジェット

USBガジェットのプロジェクトでは、P4wnP1_aloaフレームワークを使ってPi Zero 2WをキーボードやマウスとしてPCに認識させ、スクリプト実行・マウス自動移動・ストレージ偽装などを行わせています。お気に入りの用途は、Notepadを勝手に開いて不気味なメッセージを打ち込む「幻のタイピスト」だといいます。

USB-OTGアダプタとモバイルバッテリーだけで完全に無音で動作するため、相手のデバイスに仕込んでも気づかれにくく、ラボ環境でのペネトレーションテスト訓練にも使えるとしています。読者目線で言えば、低コストでセキュリティ学習用の検証機を持ち歩けるという利点が大きいでしょう。

持ち歩けるネットワーク監査機——Bjorn

もう1台はBjornというスクリプトを用いたヘッドレスのネットワークスキャナとして運用されています。開いているポートや既知の脆弱なサービスを検出し、ホスト名・MACアドレスとともにHTMLレポートを自動生成。ブラウザから状況を確認できる構成です。Butts氏は自宅や同意を得た友人宅で動かしており、$15の基板で動いているので紛失や撤去でも損害を気にしなくていいと評価しています。

3Dプリンタを遠隔操作するOctoPiサーバー

3Dプリンタ制御にはOctoPiを採用し、USB経由でプリンタに接続。Wi-Fi越しにG-code送信や印刷の一時停止・キャンセルが可能で、フィラメント追跡や温度管理のプラグインも併用しています。Webカメラを省略してCPU・メモリ使用を抑えており、24時間稼働でもSDカード破損や過熱は発生していないとされています。高機能なWebカメラストリーミングを必要としないなら、Pi Zero 2Wは十分な選択肢です。

インターネット断でも動くスマートホーム——Mosquitto MQTTブローカー

スマートホーム用途では軽量MQTTブローカーのMosquittoを稼働させ、ESPHomeデバイスの温度・人感・接触センサーのデータを集約。Home Assistantのオートメーションがそのトピックを購読する構成で、インターネットが切れてもローカルで全体が動き続けます。CPU使用率もごくわずかで、クラウド非依存のスマートホームを安価に組みたい読者には実用的な手本となります。

レトロゲーム機・E Ink表示

残る2つのプロジェクトはRetroPieによるレトロゲーム機と、E Ink天気ディスプレイです。これらの詳細仕様や運用条件については、現時点では公開された範囲では明らかにされていない部分があり、詳細は出典元を参照してください。

$15基板が向く役割・向かない役割

Pi Zero 2Wに初めて手を出すなら、初心者向けにはOctoPiやMQTTブローカーのような「常時稼働させても電力的に気にならない」用途が手堅い入り口です。中級者向けには、USBガジェットやBjornのように学習要素の強い用途が、低コストでセキュリティ・自動化スキルを試す格好の題材になります。$15という価格は失敗しても惜しくない水準で、何か作ってみようという気にさせる手頃さです。

Pi Zero 2Wでプライバシー重視の防犯カメラを作るSeclusoが登場

2026年5月、Raspberry Pi Zero 2Wを土台にした、クラウドに生映像を送らないオープンソースの家庭用防犯カメラ「Secluso」が予約受付を開始しています。開発元はUC IrvineのArdalan Amiri Sani教授らが共同創業したSecluso, Inc.です。

暗号化と価格体系の特徴

  • 端末とスマートフォン間をMessaging Layer Security(RFC 9420)でエンドツーエンド暗号化
  • 将来の攻撃に備えた耐量子暗号を併用
  • コアをRustで実装
  • オンデバイスAIによる検出処理

DIYキットは限定100台で$50、組み立て済みの完成品は$100で提供されています。$15基板の用途として、自作スマートホームだけでなく「市販クラウドカメラの置き換え」という選択肢が現実味を帯びてきています。一般的なクラウド型カメラがサーバー側で映像を扱うのに対し、Seclusoは設計段階から鍵管理を端末側に置き、メモリ安全性の高いRustでコアを構築している点が差別化要素となっています。

CardputerZero——Pi Zero 2WのSoCを載せた携帯Linux機

M5Stackは2026年5月26日、Raspberry Pi Compute Module 0(CM0)を搭載した携帯Linux端末「CardputerZero」を発表しました。Pi Zero 2Wと同じCM0を採用することで、Zero 2Wのソフトウェア資産を活かしつつ、ディスプレイとキーボードを一体化した携帯機として再構成しています。

項目内容
ディスプレイ1.9インチ
入力46キーキーボード
主要端子HDMI、USB-C×2、Ethernet
価格(Super Early Bird)Lite版$59 / フル版$89
提供Kickstarter

Raspberry Pi公式フォーラムによればZero 2W本体のNET(製造継続予定)は2030年とされており、当面は同じCM0系統の派生機が選択肢として並走していく形になります。$15基板を素のまま使うか、ディスプレイ・キーボード一体型の完成度の高いハードで使うかという、用途に応じた住み分けが進みそうです。

Q&A

Q. Raspberry Pi Zero 2Wの価格はいくらですか? Butts氏は記事全体を通じて$15(約2,300円)の基板として扱っています。

Q. Pi Zero 2Wは重い作業もこなせますか? Butts氏は記事内で、Pi Zero 2Wを「自由に実験できるほど安く、それでいて多くのことをこなせるほどパワフル」と表現しており、特化した軽量用途に向く基板だと位置付けています。

Q. SDカード破損や過熱は問題になりませんか? 24時間稼働させているOctoPi構成について、Butts氏はSDカード破損や過熱の問題は発生していないとしています。Webカメラを省略するなどCPU・メモリ負荷を抑える工夫が前提となっています。

出典

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