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太陽光が米国で石炭を初めて超過、パーカー探査機が28回目の最接近——2026年6月第2週サイエンスニュース

GadgetDrop 編集部5
太陽光が米国で石炭を初めて超過、パーカー探査機が28回目の最接近——2026年6月第2週サイエンスニュース

2026年6月第2週、宇宙探査とエネルギーの両分野で注目度の高い動きがありました。NASAのパーカー・ソーラー・プローブが28回目の太陽最接近を無事完了し、米国ではエネルギーシンクタンクEmberが「2026年5月は太陽光が月間発電量で史上初めて石炭を上回った月」と報告しています。ISSからの南極光タイムラプスやアルテミスIIIクルー発表も合わせて伝える。

パーカー・ソーラー・プローブ、28回目の太陽最接近で速度・距離の記録に5度目の並走

NASAのパーカー・ソーラー・プローブが今週、太陽表面から約380万マイル(約610万km)まで接近し、時速43万マイル(約69万km/h)に達した。この数字は2024年12月に初めて記録した速度・距離の記録に並ぶもので、今回が5回目の達成となる。探査機は6月3日に最接近フェーズへ移行し、木曜日にビーコン信号を送信してチームへの異常なしを報告した。

2018年に打ち上げられた同探査機は、同年秋に初めて太陽に接近した際、太陽表面から約1,500万マイル(約2,400万km)の距離に留まり、最高速度は時速21万3,200マイルにとどまっていた。それから8年間、少しずつ太陽表面に近づきながら観測を積み重ねてきた。

太陽に最も近づく際、熱シールドの推定温度は約1,700°F(約927°C)に達する過酷な環境だが、熱シールド内側の機体は断熱ブランケットで保護されており、温度は安定を維持している。ジョンズ・ホプキンス応用物理研究所でミッションシステムエンジニアを務めるジョン・ワーズバーガー氏は次のように説明している。「この温度の安定性は、探査機の健全性を示す重要な指標だ。熱シールドが劣化していないことを示している。もしひびが入ったり弱くなっていれば、より多くの熱が漏れ込んで温度が上昇していくはずだ」

探査機は太陽の11年周期のうち、活動が静かな「極小期(ソーラーミニマム)」に到着し、その後2024年に到来が確認された「極大期(ソーラーマキシマム)」まで観測を続けてきた。太陽フレアやコロナ質量放出(CME)が増加する極大期の最前線で、前例のないデータを収集している。今後は活動が徐々に低下する局面への移行が始まる見込みだ。

米国で太陽光が石炭を月間発電量で初めて上回る——Ember報告

エネルギーシンクタンク「Ember」の報告によると、2026年5月は米国において太陽光発電が月間発電量で石炭を初めて上回った、史上初の月となった。Emberは「太陽光が米国の電力の記録的な12.8%を供給した一方、石炭は12.2%に低下し、過去4番目に低い月間シェアとなった」と述べている。

発電量の実数で見ると、太陽光は過去最高の45.5TWh、石炭は43.4TWh(前年同月比11%減)。石炭の月間発電量は2026年4月に過去最低の39.3TWh(当月最低記録)を更新したばかりでもある。

5年間のトレンドはさらに顕著だ。Emberは「米国の電力ミックスにおける石炭の割合は過去5年でほぼ半減し、2021年5月の19.7%から2026年5月の12.2%へ低下した。対照的に、太陽光の割合は5.4%から12.8%へと2倍以上に増加した」と報じている。

トランプ政権が石炭産業の復活を推進する政策を取るなかでの結果として注目に値する。Emberのアナリストらは、政策が逆方向に動いても、クリーンエネルギーは増加傾向を維持していると指摘する。また2026年3月には「再生可能エネルギー全体で、米国で初めて天然ガスを上回る電力を発電した」とも報じられている。ただし5月時点で太陽光は天然ガスと原子力には及ばず、電源別では第3位にとどまっている点は見逃せない。

ISSからの南極光タイムラプスと、アルテミスIIIクルー発表

国際宇宙ステーション(ISS)ではNASAのSpaceX Crew-12ミッションの宇宙船コマンダー、ジェシカ・メイア氏が6月7日、ドッキング中のドラゴン宇宙船から南極光(オーロラ・オーストラリス)を撮影したタイムラプス動画をSNSで公開した。「以前見たオーロラとは違い、これは直下で踊るように、うねるように広がっていた。とても印象的なショーだった。この感動的な現象に圧倒されている」と同氏はXに投稿している。

地上でもオーロラ観測の好機が続いており、NOAAの国家宇宙天気予報センターは先週、G2およびG3の地磁気嵐ウォッチを発令した。北半球ではカナダや米国北部、南半球ではオーストラリアやニュージーランドでも南極光が通常より広い地域で目撃される可能性があると予告していた。

NASAは今週さらに、2027年に予定されているアルテミスIIIミッションの4名のクルーも発表した。NASAの宇宙飛行士アンドレ・ダグラス氏、フランク・ルビオ氏、ランディ・ブレスニック氏の3名に加え、フライトパイロットとしてESA(欧州宇宙機関)のルカ・パルミターノ氏が選ばれた。


Q&A

Q. パーカー・ソーラー・プローブが記録した時速43万マイルとは、どのくらいのスピードか? 時速43万マイルは約69万km/hに相当し、光速の約0.064%にあたる速度だ。2018年の初回最接近時の最高速度である時速21万3,200マイルと比較すると、約2倍まで加速していることになる。

Q. 米国で太陽光が石炭の発電量を超えたのは今回が初めてか? Emberの報告によると2026年5月が「月間ベースで太陽光が石炭の発電量を上回った史上初の月」だ。ただし年間累計ベースや、天然ガス・原子力との比較ではまだ差があり、太陽光は全電源中3位の位置にある。


出典

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