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「Zeus: Master of Olympus」の精神的後継作「Theos: Cities of Myth」が2026年内にPC向け発売か

GadgetDrop 編集部9
「Zeus: Master of Olympus」の精神的後継作「Theos: Cities of Myth」が2026年内にPC向け発売か

「Zeus: Master of Olympus」の精神的後継作「Theos: Cities of Myth」が、2026年内にPC向けで発売される見込みだとEngadgetは報じています。フランスのパブリッシャーDotemuと、2023年の「Pharaoh: A New Era」で知られる開発元Triskell Interactiveが手がけ、最大の新機軸は「ウォーカー(NPC配達人)の動線をプレイヤー自身が描ける」点にあると、Engadgetは伝えています。レビュアーのIgor Bonifacic氏は、原作を愛しつつも前作リメイクの「アート上の違和感」を理由に購入を見送ったと振り返っており、本作でもその懸念は完全には払拭されていないと評価しています。旧Impressions作品ファンにとって「待ちか買いか」の判断は、今後のビルドで動線UIとNPCアートがどこまで詰められるかに大きく左右されそうです。

1998〜2000年の名作群を継ぐ「精神的後継作」

「Theos: Cities of Myth」が手本にしているのは、Impressions Gamesが1998年から2000年にかけて立て続けにリリースした3本の都市建設ゲーム——「Caesar III」「Pharaoh」「Zeus: Master of Olympus」です。SimCityが都市建設ジャンルの基本フォーマットを確立したのは事実ですが、Impressionsの3作はその枠組みを独自に磨き上げ、20年以上経った現在もファンプロジェクト「Augustus」によって不具合修正が続けられるなど、根強い人気を保っています。

開発を担当するTriskell Interactiveは、2023年に「Pharaoh」のHDリメイクである「Pharaoh: A New Era」(2000年の拡張版「Cleopatra: Queen of the Nile」を含む)を手がけたスタジオです。Dotemuが開いたプレスブリーフィングで、Triskellは今回「Pharaoh」の続編にあたる「Zeus: Master of Olympus」の直接リメイクではなく、その精神的後継を目指したと説明しています。なお、Engadgetは「Zeus」の名称ライセンス取得が難しかったのか、あるいは小規模プロジェクトには費用面で折り合わなかったのか、Dotemu側に確認する機会はなかったとしています。

井戸・アゴラ・ギムナシオンが街を動かす——Zeus譲りのウォーカー設計

本作は前作「Zeus: Master of Olympus」と同様、等角視点(アイソメトリック)の都市建設シミュレーションで、ギリシャ神話とその神々のパンテオンが街づくりとシナリオ目標の双方に組み込まれています。

実機プレイレポートでは、現状はアテネのキャンペーンのみがプレイ可能で、ツールチップやアセットの多くはプレースホルダー段階だったと伝えられています。プレイの流れは旧Impressions作品の愛好者には馴染み深いものです。

  • まず住居の土台を置き、移住者を呼び込む
  • 食料と水を供給し、住民がより良い家を建てるよう促す
  • 質の高い住居が新たな住民を呼び、街がさらに拡大していく
  • 井戸・アゴラ・ギムナシオンといった各施設は「ウォーカー」と呼ばれるNPCを送り出し、彼らがサービスや物資を配送する

街の発展は、ウォーカーが過不足なく市民へサービスを届けられる供給網(サプライチェーン)を設計できるかにかかっています。

「ウォーカー動線を自分で描ける」新機軸とその課題

「Theos」が旧Impressions作品から大きく踏み込んだのが、ウォーカーの経路を自分で描ける仕組みです。

旧作では、ウォーカーの経路をプレイヤーが直接制御することはできず、しばしばクセのある経路AIに合わせて道路を設計する必要がありました。Bonifacic氏はこれを「街が本物の場所のように感じられない」原因のひとつだったと振り返ります。Triskellは、ウォーカーの動線をプレイヤーが直接ドローイングできるようにすることで、この不満の解消を狙っていると説明しています。

ただし、早期ビルドでは新システムが必ずしも快適には機能していなかったとBonifacic氏は報告しています。

項目早期ビルドでの挙動
初期配置ゲーム側が自動でルートを設定
街の拡張時既存ルートが自動では更新されない
対応方法各建物に戻って手動で再設定が必要
UI面各ウォーカーがどこまで届くか把握しづらい

自動配信ロジックでは街の一部が手薄になり、手動設定も操作感がぎこちなかったと同氏は指摘します。あくまで非常に早い段階のビルドであり、磨き込みが足りないのは想定内だとも付け加えています。

アートデザインへの懸念——前作で抱いた違和感は健在か

もうひとつ評価が分かれているのが、ビジュアル面です。「Zeus: Master of Olympus」はシンプルながら色彩豊かな等角グラフィックで、舞台の温かみや活気をうまく表現していました。

一方で、Triskellによる「Pharaoh」リメイクには、建物や風景は原作に忠実だがNPCだけがまるで別ゲームから持ってきたように浮いている、という批判が寄せられていたとされています。Bonifacic氏は、原作を愛しているにもかかわらず、このアート上の不整合が前作リメイクを購入しなかった理由のひとつだったと述べています。同氏が見る限り、Triskellはこの批判には応えていないようで、「Theos」でもNPCがゲーム全体のアートデザインから浮いて感じられると評しています。

なお、2025年には「The Wandering Village」がImpressions流の枠組みをスタジオジブリ風の世界観に落とし込み、同年の話題作となっています。「Theos: Cities of Myth」も同じ系譜に並ぶ一本として、リリースを待つ価値があるかどうかは、今後のビルドで動線UI周りとアートデザインがどこまで詰められるか次第と見るのが妥当でしょう。

7柱の守護神から選ぶ「神主導」の都市発展デザイン

「Theos: Cities of Myth」では、ギリシャ神話の神々のなかから1柱を都市の守護神として選び、その願いに沿って街を発展させていく仕組みが採用されています。守護神の意向に応じた建築や行動を達成すると「boon(恩恵)」が授けられ、神話に登場する英雄や著名人を市民として迎え入れたり、専用のクエストに送り出したりできる設計です。

選択できる7柱の神々と方向性

  • Zeus: 荘厳な大都市の建設
  • Athena: 文化拠点
  • Hermes: 交易ハブ
  • Ares: 軍事力
  • Poseidon: 艦隊と植民地
  • Hera: 田畑や市民への豊穣の恵み
  • Dionysus: 絶え間ない祝祭

どの神を選ぶかで攻略目標そのものが変わるため、同じマップでも周回ごとに異なる発展ルートが楽しめる構造になっています。

「The MIX Summer Game Showcase 2026」で発表、Dotemuの新作群と並ぶ位置づけ

本作の正式発表は、2026年6月1日に行われた「The MIX Summer Game Showcase」のなかで実施され、同イベントでリビールトレーラーも合わせて公開されています。Dotemuはこの「Theos」以外にも、2026年以降に向けてジャンル分散の大きい新作群を控えています。

タイトルジャンル対応プラットフォーム / 時期
Battlestar Galactica: Scattered Hopesタクティカル系ローグライトPC・2026年春
Starship Troopers: Ultimate Bug War!レトロ調FPSPC・コンソール
Warhammer Age of Sigmar: DeathmasterアクションプラットフォーマーPC・Switch 2・PS5・Xbox Series X|S・2027年

SFやミリタリーIPがラインアップの中心を占めるなか、クラシック都市建設の系譜を継ぐ「Theos」はパブリッシャーの2026年スレート内でも独自のポジションを担うかたちになっています。

Q&A

Q. 「Theos: Cities of Myth」はいつ、どのプラットフォームで発売されますか? 2026年内にPC向けで発売される見込みだと報じられています。具体的なリリース日や対応ストアの詳細は現時点では明らかにされていません。

Q. 「Zeus: Master of Olympus」のリメイクなのですか? いいえ、直接のリメイクではなく精神的後継作(spiritual successor)と位置付けられています。なお「Zeus」自体は「Pharaoh」の続編にあたり、本作はその系譜を引き継ぐ位置付けです。等角視点・ギリシャ神話を題材にしたサプライチェーン型の都市建設という骨格を引き継ぎつつ、ウォーカーの動線をプレイヤーが描ける新機軸が導入されているとされています。

Q. 早期アクセスや、旧Impressions作品のファンが今すぐ判断できる情報はありますか? 早期アクセスの有無や価格については現時点では明らかにされていません。Bonifacic氏が触れた早期ビルドでは、ウォーカー動線UIの操作感とNPCアートの違和感が課題として挙げられており、購入判断はこれらが今後のビルドでどこまで改善されるかを見極めてから下すのが無難でしょう。

Q. 開発元のTriskell Interactiveはどのようなスタジオですか? 2023年に「Pharaoh」のHDリメイク「Pharaoh: A New Era」(2000年の拡張「Cleopatra: Queen of the Nile」を含む)を手がけたスタジオで、Impressions Games系列の都市建設ゲームに精通している点が特徴です。今回のパブリッシャーはフランスのDotemuが務めます。

出典

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