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VS CodeがAI無効でもCopilotを共同作成者として無断追記——4月16日から発生、現在は修正済み

GadgetDrop 編集部5
VS CodeがAI無効でもCopilotを共同作成者として無断追記——4月16日から発生、現在は修正済み

VS Codeが、ユーザーの許可なくGitコミットに「Co-authored by: Copilot」という文字列を自動挿入していたことが明らかになりました。AI機能を完全に無効化していた開発者のコミットにも追記されており、「職を失いかねない」という声も上がっています。現在は修正済みですが、Microsoftへの信頼低下につながる可能性があるとWindows Centralは報じています。

何が起きていたのか——AI無効でも「Copilot共同作成者」が追記

問題の発端は、あるプルリクエストがGit拡張機能を変更し、「Co-authored by: Copilot」というテキストをデフォルトで追加するよう設定を書き換えたことです。

この機能はもともと、Copilotが実際にAIコードを生成した際にその旨を記録するためのものでした。3月時点ではデフォルトがoffになっていましたが、4月16日にデフォルトがonへと切り替わりました。

切り替え後は、AIがわずかでも関与した場合——コード生成ではなくチャット参照程度であっても——Copilotが共同作成者として記録されるようになりました。さらに問題だったのは、chat.disableAIFeaturestrueに設定してAI機能を完全に無効化していたユーザーのコミットにも、Copilotのクレジットが追加されていた点です。

「職を失いかねない」——開発者コミュニティの強い反発

この変更はユーザーには即座に見えないかたちで行われており、Hacker Newsなどで発覚後、開発者コミュニティから強い批判が寄せられました。

ユーザー「PufPufPuf2」はリスクをこう説明しています。

「私の問題はこうだ。コミットにこうした『co authored by』の記述を一切入れたくないのに、これは突然の破壊的変更だ。さらに悪いことに、ユーザーには即座に見えない。これでは、会社が承認していないAIを使っているように見えてしまう。それは全く許容できない——職を失いかねない」

プルリクエストを承認したレビュアーのDmitriy Vasyura氏はHacker Newsで謝罪を表明しました。

「このPRを承認した者として、十分な事前検証なしにこの機能をデフォルトonにしてしまったことを認め、謝罪したいと思います」

Vasyura氏は悪意はなかったと強調しています。「悪意ある企業による行為ではなく、AIが生成したコードに関してVS Codeに期待する機能をサポートしたいという思いからでした。ここで指摘されているように、同様のツールの多くも同じことをしています」とも述べています。この発言は弁明の文脈で行われたものです。なお、Vasyura氏はGitHubページおよびメールアドレスの情報からMicrosoftと関係がある可能性があるとWindows Centralは報じています。

「バグが原因」の説明にも懐疑的な声——Microsoftへの信頼低下

Vasyura氏はその後のコメントで、プルリクエストが差し戻されたのは大規模な反発ではなく機能のバグが原因だと説明しました。ただし別のコメントでは、そのバグはテスト段階で発見されていたにもかかわらず、そのままリリースされたことも認めています。

この説明に対し、コミュニティの反応は冷ややかです。ユーザー「martinbean」はこう述べています。「自動的に有効化したこと自体が問題だった。それを『バグを修正するため』と主張するのは全くもって馬鹿げている。MicrosoftがCopilotを文字通りあらゆるものに押し込もうとしているのを見てきたのだから、Microsoftのコードエディタ内で自動的に『Co-authored by Copilot』をコミットに追加することが『事故』だと言われても、誰も信じないのは当然だ」

現在、この機能は再びデフォルトoffに戻されています。

また、Windows Centralは、今年に入ってMicrosoftがGitHubのプルリクエストに広告を注入したとして批判を受けた別件にも触れており、今回のVS Code問題はMicrosoftへの信頼をさらに損なう可能性があると報じています。


Q&A

Q. 現在もVS Codeを使っていると「Co-authored by: Copilot」が追記されますか? 現時点では、この機能はデフォルトoffに戻されています。ただし、4月16日以降に作成されたコミットに意図せず追記が含まれていた可能性があるため、git logコマンド等で過去のコミット履歴を確認することをおすすめします。

Q. AI機能を無効にしていても影響を受けていたのですか? はい。chat.disableAIFeaturestrueに設定してAI機能を完全に無効化していたユーザーのコミットにも、Copilotのクレジットが追加されていたことが確認されています。

Q. この問題はMicrosoftが意図的に行ったものですか? プルリクエストを承認したVasyura氏は「悪意はなかった」と説明しています。ただし、バグがテスト段階で発見されていたにもかかわらずリリースされたことも認めており、コミュニティからは説明に懐疑的な声が上がっています。

出典

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GadgetDrop 編集部

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