3人協力プレイシューター「Aliens: Fireteam Elite」の続編が、Xbox PCおよびXbox Play Anywhereのいずれにも対応しないことが明らかになりました。開発元のDaybreak Game CompanyはPC版について「現時点ではSteamとEGS(Epic Games Store)のみをサポートする」と回答。開発者収益分配88%・Windows 11標準搭載という好条件を備えるXbox PCストアにも関わらず続編級タイトルが軒並みスキップする構図が浮き彫りとなり、MicrosoftのPCストア戦略への逆風として注目されています。
続編はSteamとEGSのみ、Xbox PCを完全スキップ
前作「Aliens: Fireteam Elite」は、発売後にXbox Game Pass経由でXbox PCおよびXbox Play Anywhereに対応し、クロスプレイ・クロスバイにも対応する形で展開されていました。Left 4 Deadの系譜を継ぐ3人協力シューターとして一定の成功を収めた作品です。
しかし続編「Aliens: Fireteam Elite 2」については、Daybreakの広報を通じてWindows Centralに対して以下のように回答されています。
「現時点ではPC向けにSteamとEGSストアのみをサポートしています」
つまりXbox Play Anywhereを諦めただけでなく、Xbox PCそのものへの展開も見送られたことになります。Windows Centralはこれを「Xbox PCストアにとって極めてバツの悪い瞬間」と評しています。
Xbox PCストアの「オーガニックな採用」が伸び悩む構造的問題
Xbox PCストアは、開発者にとって有利な条件をいくつも備えているとWindows Centralは伝えています。
| 項目 | Xbox PC | Steam |
|---|---|---|
| 開発者の収益分配 | 88% | 70% |
| Windows 11へのプリインストール | あり | — |
| 初期開発者登録料 | 撤廃済み | — |
それでも、開発者が自発的にXbox PCへ参入する動きは弱いとWindows Centralは指摘しています。新Xbox CEOのAsha Sharma氏も社内メモで「正直に現状を見つめる必要がある。プレイヤーは我々に不満を持っており、コンソールの更新が十分でない、PCでのプレゼンスが弱いと感じている」と述べたとされ、「あらゆる細部に汗をかく」方針を示したと報じられています。
問題の根本は、Game Pass前提のビジネス構造にあるとWindows Centralは指摘しています。Microsoftはユーザーに対しては「Xbox PCアプリはGame Passの受け皿」と学習させ、開発者に対しては「Game Pass契約と引き換えに参入する場所」と認識させてしまったという見方です。実際、Resident Evil 2・3・7はXbox PC/Play Anywhereに対応しているものの、Resident Evil 2と3はSteam版と比べてアップデートが数年遅れた状態で放置されており、Resident Evil 8もGame Pass経由でようやく到着、Resident Evil 9に至っては完全に非対応となっています。
Microsoftの巻き返し策と残された課題
Sharma氏はストア改善に向けて、プラットフォーム検索・発見の専門家としてDavid Schloss氏を採用しています。Schloss氏はInstacartの成長に貢献した人物であり、PCゲーマーとしての知見も持つと伝えられています。さらにMicrosoftのGitHubおよびツール開発チームからエンジニアリング人材も投入されており、今年後半にはXbox PC向けの大型アップデートが予定されていると報じられています。
Windows Centralは、MicrosoftがPCプレゼンスを改善する必要があると指摘しており、Xbox PCはMicrosoftのゲーミングの将来にとって鍵となるという位置づけで論じられています。
Xbox PCをスキップする開発者の流れは続くのか
Xbox PCの来訪者数(フットフォール)はEpic Games Storeを上回るとWindows Centralは伝えていますが、それでもAliens: Fireteam Elite 2はEpicでの初日対応を選び、Xbox PCを完全にスキップしました。開発者が「Game Pass契約料を引き出すための交渉カード」としてXbox PC対応を扱っている可能性も指摘されており、双刃の剣となっている構図が浮かびます。
MicrosoftはSteamの牙城に切り込むため、収益分配88%という強力なインセンティブを提示していますが、ユーザーが買い切り購入の場としてXbox PCを使う習慣が根付かない限り、開発者の自発的参入は進みにくいと考えられます。続編クラスのタイトルが軒並みXbox PCをスキップする流れが続けば、Microsoftのゲーミング戦略にとって看過できない逆風となりそうです。現時点ではXbox PC/Play Anywhereの将来性については慎重に見極めるのが妥当でしょう。
Aliens: Fireteam Elite 2の発売時期とゲーム内容の刷新点
続編Aliens: Fireteam Elite 2は、2026年Q3後半にPlayStation 5、Xbox Series X|S、Steam、Epic Games Storeでグローバル発売予定とされています。前作との大きな違いはゲーム設計そのものにあります。
4人協力と新クラス「Specialist」
本作ではスクワッドに参加できるプレイヤー数が3人から4人へ拡大されています。さらに新たに追加される「Specialist」は、利用可能な全クラスの能力を自由にミックスできるカスタマイズ可能クラスとして位置づけられています。発表に際してJohn Drake氏は、2026年が映画『エイリアン2』の40周年にあたることに触れ、本作はその記念とも位置づけられる作品であるとコメントしています。
PCスペック面では、推奨環境における目標性能が1080p/60fps(高グラフィック設定)とされており、ミドルレンジ寄りの構成でも狙えるバランスとなっています。協力人数の拡大、ハイブリッド型新クラスの追加、シリーズ40周年への接続という3点が、続編としての刷新点を象徴しています。
Asha Sharma体制下で進むXbox改革の全体像
PCストアの伸び悩みと並行し、Microsoftはトップ交代を契機に体制を大きく組み替えています。Asha Sharma氏は2026年2月にPhil Spencer氏の後任としてXbox CEOに就任しており、就任後は矢継ぎ早の施策が並んでいます。
- アップデート頻度の引き上げ: Sharma氏は2026年末まで隔週でコンソールアップデートを実施すると表明しています。
- PC向けUIの刷新: 2026年4月30日に一般展開が始まった「Xbox Mode」は、任意のWindows 11 PCをコントローラー優先のフルスクリーンUIへ変える機能として提供されています。
- AI路線からの撤退: Sharma氏はCopilot for Xboxの開発を中止し、リソースをコアゲーミングへ再投入する方針を示しました。
PC体験の弱さを公に認めた経営陣がどこまで開発者の信頼を取り戻せるかが、Xbox PCストアの将来を左右する焦点となりそうです。
Q&A
Q. Aliens: Fireteam Elite 2のPC版はどこで購入できますか? Daybreakの広報回答によれば、PC版はSteamおよびEpic Games Store(EGS)のみで提供される予定とされています。Xbox PCおよびXbox Play Anywhereには対応しません。
Q. Xbox PCストアはなぜ開発者に敬遠されるのですか? 開発者取り分88%・Windows 11プリインストール・初期登録料撤廃という好条件はあるものの、ユーザーが「Game Pass受け皿」としてしか使っていない傾向が強いとWindows Centralは指摘しています。結果として開発者は前払いのGame Pass契約がなければ参入しないという循環が生じていると見られています。
Q. 状況は改善する見込みはありますか? 新Xbox CEOのAsha Sharma氏のもと、検索・発見機能の刷新を担うDavid Schloss氏の採用や、GitHubチームからのエンジニアリング支援が進められていると報じられています。今年後半に大型アップデートが予定されているとされていますが、現時点で具体的な内容は明らかになっていません。
出典
- Windows Central — "We currently only support Steam and EGS stores for PC": A major upcoming sequel ditches Xbox PC and Xbox Play Anywhere — is this an emerging trend?
- Massively Overpowered — Daybreak and Cold Iron formally unveil Aliens Fireteam Elite 2, coming in Q3 this year
- GameWatcher — Aliens: Fireteam Elite 2 Release Date (Confirmed 2026)