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ChatGPTに「信頼できる連絡先」機能——危機的瞬間に家族・友人へ通知、人間レビュアーも判断に関与

GadgetDrop 編集部5
ChatGPTに「信頼できる連絡先」機能——危機的瞬間に家族・友人へ通知、人間レビュアーも判断に関与

OpenAIがChatGPTに新機能「Trusted Contact(信頼できる連絡先)」を導入します。利用者が事前に登録した家族や友人に対し、危機的状況と判断された際にChatGPTから通知を届けることができる仕組みです。Android Authorityが報じました。

同記事のTL;DRによれば、OpenAIは会話に安全上の懸念の兆候があるかどうかを判断するために、人間のレビュアーも活用するとしています。

連絡先を登録するだけ——設定後は操作不要

ChatGPTの設定画面から、信頼できる連絡先を追加できる新機能です。Android Authorityは、成人ユーザーが信頼できる連絡先を追加できると伝えています。登録された相手には招待が送られ、承諾するか辞退するかを選択できる仕組みになっています。

設定が完了すれば、利用者側でその後特別な操作は必要ありません。ChatGPTとの会話のなかで自傷に関する兆候が検知された場合、ChatGPTは利用者に対して「信頼できる連絡先に通知される可能性がある」と伝えるとされています。

Android Authorityによれば、この機能はChatGPTがすでに備えているセーフガード——相談ホットラインへの誘導や、ChatGPTの利用そのものを一旦休むよう促す案内——に追加されるものです。

自動検知だけに頼らない——人間レビュアーの関与

注目すべきは、OpenAIが自動モニタリングシステムだけに判断を委ねていない点です。Android Authorityは、OpenAIが会話に安全上の懸念を示す兆候があるかどうかを判断するために人間のレビュアーを活用していると報じています。

  • 自動検知が会話の兆候を拾う
  • 人間のレビュアーが安全上の懸念があるかを判断する
  • そのうえで通知の要否が判断される

AIによる検知を人間が補正する設計と読めます。ただし、レビュアーの具体的な権限範囲や最終判断の所在については、ソース提供範囲では詳細に明示されていないため、詳細は出典元を参照してください。

プライバシー設計——通知される側に会話内容は届かない

通知が発動した場合でも、信頼できる連絡先側にはChatGPTでの会話の文字起こし(transcript)は共有されません。届くのは「利用者の様子を確認するよう促す通知」のみです。これはプライバシー保護のための設計だとOpenAIは説明しています。

機能はあくまで任意(オプション)であり、利用したい人だけが設定する形になります。

背景:自傷事案とOpenAIへの訴訟

ChatGPTは最も普及しているAIチャットボットの1つで、自傷を含む深刻なテーマの相談に使われるケースも少なくありません。Android Authorityは、ChatGPTが自傷事案に関与した事例が複数あり、OpenAIがそうした件で訴訟を受けてきたと指摘しています。今回の「Trusted Contact」は、そうした批判への対応として、AIで完結させずに現実世界のサポートにつなげる設計を取り入れたものと読めます。

設定するかどうかは、自分の利用シーンとプライバシー観のバランスで判断するのが妥当でしょう。

提供開始日・対象年齢・運用体制の詳細

公式発表ベースで補足すると、本機能の運用条件はかなり明確に定義されています。2026年5月7日からロールアウトが始まり、ChatGPTの設定画面から、世界全体では18歳以上、韓国では19歳以上のユーザーが1名のTrusted Contactを追加できます。

運用フローと所要時間

  • 招待を受けた連絡先は1週間以内に承諾する必要があり、辞退された場合は別の成人を選び直せます
  • OpenAIは安全性に関する通知を1時間以内にレビューすることを目標としています
  • レビュアーが深刻な懸念と判断した場合、メール・SMS・ChatGPTアカウントを持つ場合はアプリ内通知のいずれかで短い通知が届きます

機能の位置づけとしては、2025年9月に導入された保護者向けの管理機能——保護者が自身のアカウントとティーンのアカウントをリンクし、深刻な安全リスクが疑われた際に通知を受け取れる仕組み——の延長線上にあります。開発体制についても、170名を超えるメンタルヘルス専門家の知見を反映してChatGPTの兆候検知や対話のディエスカレーションが改善されてきました。

Q&A

Q. 「信頼できる連絡先」には会話の内容が送られますか? いいえ。OpenAIは、通知された相手に会話の文字起こしは共有されないと説明しています。届くのは利用者の様子を確認するよう促す通知のみです。

Q. AIが自動で勝手に通知を送るのですか? Android Authorityによれば、OpenAIは会話に安全上の懸念があるかを判断するために人間のレビュアーも活用しているとされています。具体的な判断プロセスの詳細は出典元を参照してください。

Q. 誰でも使える機能ですか? 任意機能であり、Android Authorityは成人ユーザーが信頼できる連絡先を追加できると伝えています。登録された連絡先側も招待を受けて承諾する必要があります。

出典

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