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GeminiのPro・Ultra新制限にユーザーが反発——「5往復で50%消費」の報告も

GadgetDrop 編集部7
GeminiのPro・Ultra新制限にユーザーが反発——「5往復で50%消費」の報告も

「AIとわずか5往復のやり取りで使用量の50%を消費した」——GoogleがGemini AI ProとAI Ultraの利用上限を変更したことに対し、加入者からの不満が噴出しています。Android Authorityによると、想定より早く上限に到達するという声が相次いでおり、サブスクリプションを解約したと報告するユーザーも出ているとされています。

5時間ウィンドウ制の導入とユーザー体感

今回の変更で導入されたのが、Claudeでもおなじみの「5時間ウィンドウ」方式だとAndroid Authorityは伝えています。一定時間ごとに上限がリセットされる一方で、週次の総枠に達すると次のサイクルまで実質的にロックアウトされる仕組みになっていると報じられています。

GeminiのSubredditでは、新しい上限に対する苦情が多数投稿されているとされます。あるユーザーは、AIとのわずか5往復のやり取りで使用量の50%を消費したとして、Proサブスクリプションを解約すると述べたと伝えられています(PiunikaWeb経由)。

5往復のやり取りで使用量の50%を消費した

この5時間ウィンドウ方式は、Anthropicが提供するClaudeでも採用されているものと同じ方式だとの見方が示されています。Claudeでは長いスレッドで指数関数的にトークン消費が増える特性があり、ユーザーはタスクを小さく分割したり新しいチャットを立ち上げたりしてトークン消費を抑える運用を強いられているとされています。同じ運用負担がGeminiでも発生し始めており、加入者の不満につながっているとの指摘もあります。

金を払ってもFlashに格下げされるとの声

機能面でも気になる挙動が報告されています。一部のユーザーからは、Proモデルを選択しているにもかかわらず、需要が高いタイミングでGeminiが自動的にFlashモデルへ切り替わってしまうケースがあるとAndroid Authorityは伝えています。

加えて、パーソナライゼーション機能を有効にしていると上限への到達が大幅に早まるとの主張も出ていると報じられています。Pro・Ultraという有料プラン加入者向けの話であり、無料プランのユーザーが直接影響を受けるわけではない点には注意が必要ですが、有料の上位プランを契約しているにもかかわらず期待した処理能力が得られないというのは、課金体験としては厳しい状況だと読めます。

通知の不均等と「黙って絞られた」感覚

ユーザー側の心情を一段と悪化させているのが、変更の告知が徹底されていなかったという点です。Googleからの通知メールがすべての対象者には届いていない可能性があるとAndroid Authorityは指摘しています。

Android Authorityの記事によると、記事を執筆したAkshay Gangwar氏自身はPlanの変更に関する通知メールを受け取っていない一方で、同社のManaging EditorであるAdamya Sharma氏には新しいコンピュート上限とクレジット体系の変更を知らせるメールが届いていたと伝えられています。同じ媒体内ですら通知の有無に差が出ているとなれば、「気づいたら絞られていた」と感じるユーザーが出てくるのも無理はないと言えます。

なお、今回の変更はAI Ultraプランの値下げと同時期に行われており、価格訴求の裏でPro・Ultra両プランの制限がひそかに引き下げられた格好だと同記事は報じています。

契約継続か解約か — 判断の分かれ目

現時点でGemini AI ProあるいはAI Ultraを契約している、あるいは契約を検討している場合は、自分の使い方が新しい5時間ウィンドウと週次上限に収まるかを冷静に見極めるのが妥当です。長いスレッドを延々と続けるスタイルのユーザーほど影響を受けやすく、Claudeで一般化しているとされる「タスクを分割し、こまめに新規チャットへ移す」運用が、Geminiでも必要になりつつあると考えてよいでしょう。

I/O 2026で再編されたAI Ultraの料金体系

今回の制限変更の背景には、Google I/O 2026で発表されたサブスクリプション体系の大規模な再編があります。GoogleはAI Ultraを月額250ドルから200ドルへ値下げするとともに、別途月額100ドルの新中間Ultraプランを新設したと公表しています。新設された100ドルのUltraプランは開発者向けに設計されており、AI Proの5倍の利用上限、Gemini 3.5 Flash統合、20TBのストレージが含まれています。

プラン別のポジション

プラン月額主な特徴
AI Ultra(新中間)$100Pro比5倍の上限、開発者向け、20TBストレージ
AI Ultra(最上位)$200Pro比20倍の利用上限を維持

加えて、Ultraプランのストレージ上限は従来の30TBから20TBへと縮小されています。最上位プランの価格を下げつつも、容量や付帯条件は静かに見直されている格好です。価格訴求の裏で何が削られているかは、契約検討時にあわせて確認しておきたいポイントだと言えます。

「compute-used」方式と従量課金クレジットの存在

新しい上限の正体は、単なる回数制限ではなく計算量ベースの新方式です。今回のアップデートでは、従来の1日あたりメッセージ数という固定上限に代わり、プロンプトの複雑性に応じてアクセスをスケールさせる「compute-used」モデルが導入されたと報じられています。これは長文・高負荷のやり取りほど消費が早まる仕組みであり、本記事冒頭の「5往復で50%」という体感とも整合します。

  • Pro・Ultra会員は、ピーク性能を維持するために従量課金のトップアップクレジットを購入することも可能です
  • 2026年5月19日に登場したGemini 3.5 Flashは、Gemini 3.1 Proよりコーディングで約25%低コストとされています
  • Gemini 3.1 Proは200Kトークンを超えるプロンプトで料金が4ドル/18ドルに倍増する設計になっています

長い文脈を抱えるほどコストも消費量も跳ね上がる構造になっており、運用面では会話の長さそのものを管理する意識が必要だと考えられます。

Q&A

Q. 今回の制限変更は無料ユーザーにも影響しますか? 報じられている制限の引き締めは、Gemini AI ProおよびAI Ultraという有料プランの加入者を対象としたものだと伝えられています。無料ユーザーが直接同じ変更を受けるとの記述は、公表された情報の範囲では確認されていません。

Q. 上限到達を遅らせるための具体的な運用上の工夫はありますか? Claudeで一般化しているとされる運用にならい、ひとつのチャットで延々と会話を続けず、目的ごとに新規チャットを立ち上げる、長文の貼り付けや反復的なやり取りを避けるといった工夫が有効だと考えられます。また、パーソナライゼーション機能を有効にしていると上限到達が早まるとの主張も報じられているため、消費が気になる場合は機能の利用範囲を見直すのも一案です。

Q. Proを選んでもFlashに切り替わることがあるのは本当ですか? 一部のユーザーから、需要が高い時間帯にProモデルを選択していてもFlashへ自動的に切り替わる挙動が報告されているとAndroid Authorityは伝えています。すべての環境で常時発生するとは確認されていません。

出典

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