Androidスマートフォンのオンデバイスアシスタント機能を支える「AICore」アプリが、なぜストレージを大量に消費するのか——その理由をGoogleがついに公式に説明しました。最大約11GBに膨れ上がることもあるこの現象は、実は意図的な設計によるものだとAndroid Authorityが報じています。
アップデート失敗に備えて旧版を最大3日間キープする仕組み
Googleは公式のAICoreサポートページを更新し、ストレージが一時的に増大する仕組みを次のように説明しています。
「このサービスが予想以上のストレージを使用することがあります。これはシステムがバックグラウンドでAIモデルの新バージョンへの更新を行っているときに発生します。機能が大幅に削減されないよう、デバイスは最大3日間、モデルの旧バージョンと新バージョンの両方を一時的に保持します」
つまり、Gemini Nanoのアップデート中に何らかのエラーが発生した場合、デバイスが即座に旧バージョンへロールバックできるよう、両バージョンを同時に保存しておく仕組みです。文字起こし・スマートリプライ・テキスト要約・ライティングツールといったオンデバイスAI機能の動作を維持するための設計と説明されています。
新しいGemini Nanoアップデートが安定版として確認されると、余分なストレージは自動的に解放されます。Googleによれば、数日後にユーザーが手動でAICoreのストレージをクリアする必要はないとのことです。
128GBモデルには痛い仕様——最大約11GBの一時消費
この設計には合理的な理由がある一方、問題はその規模感です。複数のユーザーから、AICoreが最大約11GBのストレージを占有するケースが報告されています。
これは特に、いまだに128GBのベースストレージで出荷されているAndroidスマートフォンにとって無視できない負担です。128GBモデルでは、OSやアプリ・写真・動画などを差し引くと実際に使える空き容量はさらに少なくなるため、一時的とはいえ約11GBが消費されるのは大きな痛手になり得ます。
Android Authorityは、GoogleおよびAndroid OEMメーカーがAIを活用できる端末により多く256GBのベースストレージを採用することへの期待を示しており、また128GBモデル向けに代替ソリューションを検討することも望まれると指摘しています。
手動削除は不要——数日間の自動解放を待つのが現状での対応
今回の説明によって「バグではなく仕様」であることは明確になりました。ただ、ストレージに余裕のないユーザーにとっては、理由がわかったとしても数日間にわたって約11GBが占有される状況は快適とは言えません。
128GBモデルを使用している場合、AICore更新のタイミングでストレージ不足の警告が出ても、数日様子を見るのが現状では最善の対応です。Googleは手動クリアの必要はないとしていますが、どうしてもストレージが逼迫している場合は手動での対応も選択肢となります。
Q&A
Q. AICoreのストレージが膨れ上がったとき、手動で削除してもいいですか? Googleは、新しいGemini Nanoアップデートが安定版として確認されれば自動的に解放されるとしており、手動でクリアする必要はないとしています。
Q. AICoreはどんな機能に使われていますか? 文字起こし・スマートリプライ・テキスト要約・ライティングツールなど、Androidのオンデバイス(端末内処理)AI機能全般を支えるシステムアプリです。Gemini Nanoモデルの管理・更新も担っています。
Q. 256GBモデルを選べばこの問題は気にならなくなりますか? 最大約11GBの一時消費という点では、256GBモデルであれば相対的な影響は小さくなります。ただし、Android Authorityが指摘するように、AI対応端末全体で256GBをベースストレージとして採用するかどうかはメーカーの判断次第であり、現時点では確定していません。
出典
- Android Authority — Google finally explains why AICore uses so much storage