Appleが本日、Apple Watch向けの次期OS「watchOS 27」を発表しました。文脈に応じて5つのアプリを動的に並べ替える新グリッド、片手がふさがっていても操作できる人差し指と親指のタップジェスチャー、そして3つのFind系アプリを1つに統合した新Find Myが目玉です。バッテリー効率やWi-Fi接続性、ワークアウト・睡眠トラッキングまで広く手が入り、Apple Watchの日常体験が一段引き上がります。
5アプリを文脈で並べ替える動的グリッド
watchOS 27では、アプリ一覧の表示方法が刷新されます。新しい動的グリッドは、利用状況や文脈に応じて5つのアプリを表示・並べ替えます。残りのアプリにアクセスしたいときは、画面下中央のアイコンをタップするだけで全アプリ一覧へ移動できます。「いつものアプリを探す」時間そのものが短縮される設計です。
片手がふさがっていても操作できるタップジェスチャー
新しいタップジェスチャーでは、Smart Stack上のウィジェットを、人差し指と親指を1回合わせる動作だけで選択できます。Appleは「もう一方の手がふさがっているときでも操作できる」と説明しており、たとえば調理中に菜箸を持ったまま、買い物袋を抱えたまま、ベビーカーを押しながら——といった場面で、画面に触れずに通知やウィジェットを操作できます。
手首だけで会員証を作れる時代へ——Smart StackとWallet強化
Smart Stackには、より文脈に合うウィジェットを提案する機能が加わります。具体的には、親しい連絡先の誕生日リマインダー、駐車位置カード、特定の祝日前にアラームを調整する睡眠カード、交通系カードの残高確認などです。
Walletは特に注目度の高い変更です。QRコードやバーコードを使う会員証や図書館カードといった任意のパスを、iPhoneでカスタム作成できるようになります。作成したカードはApple WatchのWalletアプリから直接呼び出すか、Smart Stackにピン留めして利用可能です。交通系カードやIDもSmart Stackに表示されるため、財布やカードホルダーを取り出す動作そのものが減ります。
Liquid Glass改良と「地味だが効く」高速化
UI面では、Liquid Glassが改良され、より均一な屈折とコントラストの向上で可読性が高まったとAppleは説明しています。
そのほか日常で体感しやすい改善も並びます。特に注目したいのは上位の3点です。
- ミュージック再生の起動高速化(音楽好きが毎日触れる入口)
- アプリ拡張機能の起動高速化(通知タップから先がキビキビ動く)
- Wi-Fi接続性の改善(iPhoneが手元にない時間が増える)
- より効率的な水検出
- 提案による電池効率の向上
- Guest Keyのサポート
- WalletアプリでカードのBalance(残高)を表示
- iPhone側「Apple Watch」アプリの設定画面の新デザイン
ミュージック起動と拡張機能の高速化は、現行モデルでも触れた瞬間に違いを感じやすい変更です。
3アプリを1つに——新Find MyとCall Context
Find Myは大きく再設計されます。マップ中心のレイアウトに刷新され、これまで分かれていたFind Devices・Find People・Find Itemsの3アプリが、1つの統合ビューに集約されます。デバイス・人・アイテムを切り替えずに、手首の上のひと画面でまとめて探せます。
新機能「Call Context」では、企業への電話中に他アプリの関連情報を能動的に表示します。例として、航空会社へ電話した際にメール内の確認コードを表示するシナリオが挙げられています。これまでなら「電話を保留にしてメールアプリへ切り替え、確認コードを探し、また電話に戻る」という流れが、Apple Watchの画面に必要な情報がそのまま出る形に変わります。
watchOS 27は、フィットネス・ワークアウト・睡眠トラッキングの面でも多数の改善が含まれます。現行Apple Watchを使い込んでいるユーザーにとって、アップデートを待つ価値のある節目のリリースです。
Q&A
Q. アップデートにiPhoneは必要ですか? Walletのカスタムパス作成はiPhoneを使って行う仕様が示されています。また、iPhone側の「Apple Watch」アプリの設定画面も新デザインに刷新されるため、ペアリング先のiPhoneは引き続き重要な役割を持ちます。
Q. 現行のApple Watchでも動的アプリグリッドやタップジェスチャーは使えますか? 対応モデルの詳細は現時点では明らかにされていません。watchOS 27の正式提供開始時に対応機種が案内される見込みです。
Q. Find Myの統合で既存のショートカットや使い方は変わりますか? Find Devices・Find People・Find Itemsが1つの統合ビューにまとまり、マップ中心のレイアウトへ再設計されます。個別アプリを起動し分ける流れから、1画面で対象を切り替える操作へ移行することになります。