アメリカで「リコールが最も少ない」自動車ブランドはどこか——iSeeCars.comが公開した調査で、メルセデス・ベンツがその座に輝きました。一方、フォードは直近12か月で業界全体を上回る規模のリコールを記録しており、ブランド間の差は想像以上に大きいことが浮き彫りになっています。
iSeeCars調査の概要——NHTSAデータで30年分を予測
iSeeCars.comは、米国道路交通安全局(NHTSA)のデータを用いて、2017年から2025年の間に各車種に対して発行されたリコール件数を集計しました。さらに、過去のリコール発生タイミングを考慮しながら、車両が30年の使用期間中に経験するリコール件数を予測するモデルを構築しています。
この手法により、「購入後に何回リコールに巻き込まれるか」という購入者視点の指標が算出されています。
メルセデス・ベンツがトップ20の15枠を独占
調査の結果、30年間のリコール予測件数が最も少ないブランドはメルセデス・ベンツでした。リコールが少ない車種トップ10のうち9枠をメルセデス・ベンツが占め、トップ20でも20枠中15枠をメルセデス・ベンツのモデルが占めています。
最もリコールが少ないと予測された車種はメルセデス Gクラスです。SLクラス、Eクラス、CLA、GLCなど幅広いラインナップがランクインしており、特定の車種に偏らずブランド全体として高い信頼性を示す結果となっています。
トップ20にランクインしたメルセデス・ベンツ以外の車種は以下の5モデルです。
- MINI コンバーチブル
- シボレー サバーバン
- スバル クロストレック
- マツダ MX-5 ミアータ RF
- レクサス ES 250
フォードは直近12か月でほぼ2,000万台をリコール
調査では、2025年4月から2026年3月の12か月間に各ブランドがリコールした台数を、前年同期と比較する分析も実施されています。業界全体のリコール件数は前年比で3倍に増加しています。
この期間にリコール台数が最も多かったブランドはフォードで、続いてトヨタ、クライスラー、ヒュンダイの順となっています。フォードのリコール台数はほぼ2,000万台に達しており、iSeeCarsによるとフォード1社のリコール台数が業界全体の残りを合計した数を上回ったとされています。
なお、メルセデス・ベンツも同期間に122,331台のリコールを実施しており、リコールがゼロというわけではありません。フォードとの規模の差は歴然としています。
30年間のリコール予測件数の分析でも、フォードは最もリコールが多い車種トップ25のうち12枠を占めています。フォードの高級ブランドであるリンカーンの「アビエーター」が、全車種の中でリコール予測件数が最も多い車種として名前が挙がっています。また、フォードは2026年3月時点ですでに2026年暦年で19件のリコールを発行しています。
購入前に「リコール実績」を確認する習慣を
iSeeCarsの調査が示すように、ブランドや車種によってリコールの頻度には大きな差があります。購入を検討するなら、NHTSAのデータベースやiSeeCars.comのような調査を事前に確認し、候補車種の過去のリコール実績を調べておくことがひとつの判断材料になります。
Q&A
Q. メルセデス・ベンツのどの車種がリコール最少1位ですか? iSeeCarsの調査では、メルセデス Gクラスが30年間のリコール予測件数が最も少ない車種として1位にランクインしています。
Q. フォードのリコール台数はなぜそれほど多いのですか? iSeeCarsの調査では具体的な原因には言及していませんが、2025年4月〜2026年3月の12か月間でフォード1社のリコール台数が業界全体の残りを合計した数を上回ったと報じられています。
Q. この調査はアメリカ市場のデータに基づいていますか? はい。iSeeCars.comはNHTSA(米国道路交通安全局)のデータを使用しており、調査対象はアメリカ市場です。日本市場のリコール状況とは異なる場合があります。