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NASA、探査機Psycheが火星上空2,800マイルから撮影——金属小惑星到着まで6年の旅

GadgetDrop 編集部3
NASA、探査機Psycheが火星上空2,800マイルから撮影——金属小惑星到着まで6年の旅

NASAは、金属小惑星「16 Psyche」を目指して航行中の探査機Psycheが、火星の衛星よりも近い距離(地表から2,800マイル以内)まで接近して撮影した画像を公開しました。直径290マイルのHuygens二重リングクレーターや、年中凍ったままの水氷が広がる火星南極の高解像度画像など、2023年10月に始まった6年間の旅の途中で捉えられた貴重なショットが含まれています。NASAによれば、16 Psycheは太陽系内で確認されている金属小惑星の中で最大の天体とされ、観測データは地球自身の核(コア)の形成過程を理解する手がかりになると考えられています。

火星南極の氷原とHuygensクレーター、フライバイで捉えた3枚

NASAが公開した画像は、いずれもPsycheが火星に最接近するタイミング前後で撮影されたものです。画像のクレジットはNASA/JPL-Caltech/ASUと表記されています。

  • Huygens二重リングクレーター:直径290マイルのクレーターで、最接近直後に撮影されました。画像中に見られる色の違いは、ダスト・砂・岩盤の組成の違いによるもので、NASAが視認性を高めるために色を強調しています。
  • 火星南極の高解像度画像:火星南極には年間を通して凍ったままの水氷の広大なフィールドがあり、画像中では明るいスポットとして写っています。
  • 三日月状の火星:最接近前、上空から接近する際に撮影されたもので、太陽光が地表で反射した姿が捉えられています。三日月部分が実際の火星表面より明るく、外側にまで広がって見えるのは、ダストを含む大気でも太陽光が反射されているためだとNASAは説明しています。

火星の重力アシストで小惑星へ向かう航路

Psycheは2023年10月に、自身の名を冠する小惑星「16 Psyche」への6年間の旅を開始しました。今回の火星フライバイでは、火星の衛星よりも近い距離まで火星に接近し、最接近時には地表から2,800マイル以内を通過しました。

重力アシストを得たPsycheは、再びソーラー電気推進システムを使って航行を再開します。目的地への到着は2029年が予定されており、その後2年間にわたって小惑星を周回しながら観測を続ける計画です。

なぜ金属小惑星なのか — 地球コア解明への鍵

16 Psycheは、太陽系内で確認されている金属小惑星の中で最大の天体だとされています。科学者たちは、この小惑星を観測することで得られるデータが、地球自身の核(コア)の形成過程を理解する手がかりになると考えています。2029年の到着以降に2年間続く周回観測は、惑星科学にとって貴重な機会となります。

Q&A

Q. 画像の色が強調されているのはなぜですか? NASAは、ダスト・砂・岩盤の組成の違いを視認しやすくするために色を強調していると説明しています。元の画像にもこれらの組成差に由来する色の違いは存在しますが、肉眼で違いを判別しやすくするための処理が加えられています。

Q. 2,800マイルという接近距離はどれくらい近いのですか? NASAによれば、火星の衛星よりも内側を通過する距離だとされています。今回のフライバイでは、衛星よりも惑星表面に近い位置を通過したことが報告されています。

出典

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