Geminiの「Deep Research」に一度トピックを投げると、数百規模のウェブサイトを横断的に分析した分厚いレポートが返ってくる——そんな体験を、GoogleのAI研究アシスタント「NotebookLM」を軸に据えることでさらに加速できる、というのがXDAなどに寄稿するMahnoor Faisal氏の主張だと報じられています。XDAの記事では、NotebookLMと組み合わせて生産性を底上げする3つのツールが紹介されているとされますが、ここでは特に説明の厚いPerplexityとGemini Deep Researchの2つを中心に整理します。
Faisal氏はNotebookLMが「Project Tailwind」というGoogle Labsの実験段階だった頃から愛用しているヘビーユーザーで、Audio Overviews機能が登場する前からそのポテンシャルに惚れ込んでいたと述べているとされます。NotebookLM単体でも優秀だが、適切なツールと組み合わせるとさらに別次元になる、というのが今回の主旨だと伝えられています。
Perplexity——最新ソースの収集を肩代わりさせる
NotebookLMは「アップロードした資料をどう扱うか」に強みがあり、すでに集めた情報を整理・対話するためのツールだと説明されています。一方のPerplexityはリアルタイムでウェブを検索し、権威あるソースから情報を集めることに特化していると紹介されています。
Faisal氏は世界史の授業ノートに最新の研究や記事を補完したいとき、Perplexityにプロンプトを投げて出てくるSourcesタブのリンクをNotebookLMに取り込むとされています。ソース数が多い場合はGoogle Chrome拡張機能で追加プロセスを自動化することも可能だと説明されています。取り込んだ後はNotebookLMに要約を依頼したり、Audio Overviews・Mind Maps・Briefing Docs・Study Guidesといった機能で内容を咀嚼するという流れです。
NotebookLMはsource-grounded(参照元固定)の設計で、ウェブを検索せずアップロード資料のみから回答するため、ハルシネーションの懸念が小さいと氏は評価しているとされます。両者は研究プロセスを支援するという共通点はあるものの、目的はまったく異なり、それでいて噛み合うという評価です。
Gemini Deep Research——徹底的な下調べをAIに任せる
NotebookLM自体がGeminiで動いているにもかかわらず、Geminiを併用する意味があるとFaisal氏は指摘しているとされます。鍵となるのが、ウェブ版とモバイルアプリで使えるDeep Research機能です。
Deep Researchはまず調査計画を立て、その後に大量のサイトを分析する仕組みになっていると説明されています。Faisal氏によれば、調査では数百規模のウェブサイトに加え、RedditのようなコミュニティフォーラムやYouTube動画まで対象に含まれる可能性があるとされます。同氏が「XDAについて調べて」とDeep Researchに依頼したところ、104件のサイトが解析されたとのことで、出力されるレポートは浅くないという評価です。
Deep Researchの結果を読み込みたくないときには、Google Docsに変換してNotebookLMのノートブックに投入し、Audio Overviewで音声化して聴く、という流れがFaisal氏のワークフローとして紹介されているとされます。
3つ目のツールと選び方
XDAの記事ではPerplexity・Gemini Deep Researchに加えてもう1つのツールが紹介されているとされますが、その固有名と詳細については出典元を参照してください。Faisal氏は変化を嫌う性格で、気に入ったものは手放さないタイプだと自認しており、NotebookLMを軸に据えた今回の組み合わせも、自身のワークフローに合うかたちで定着させたものだと伝えられています。
NotebookLM自体の2026年進化——ソース収集まで内製化へ
NotebookLMを軸に据えるワークフローは、2026年に入ってからのアップデートで前提が大きく変わりつつあります。Thurrottによれば、Googleは6月のメジャー更新でデフォルトモデルをGemini 3.5に切り替え、各ノートブックにセキュアなクラウドコンピュータを付与し、100以上の「ソフトウェアスキル」を呼び出して深い分析やコード実行ができるようになりました。
- 出力先がPDF・Word・Markdown・テキストに加え、Excel・PowerPoint・CSV・JSON・画像・チャートまで拡張
- 3月のアップデートではEPUBアップロード、Cinematic Video Overviews、Sketch NoteやBento Gridなど10種類のインフォグラフィックスタイルが追加
- TechCrunchによれば、プロジェクトについて雑談的にチャットを始めると、NotebookLM側がGoogle検索のリサーチスキルでソース候補を提案し、ナレッジベース構築を肩代わりする機能も公開
source-grounded設計を保ちつつも、ソースの「集める前」段階まで取り込みに来ているのが現在の方向性です。
Deep ResearchとPerplexity——周辺ツール側も2026年に再編
組み合わせる側のDeep ResearchとPerplexityも、2026年に大きく形を変えています。Googleブログによれば、4月にGemini 3.1 Pro搭載の新世代Deep Researchが投入され、速度重視の「Deep Research」と網羅性重視の「Deep Research Max」の二段構えになりました。
| ツール | 2026年の主な変化 | 提供形態 |
|---|---|---|
| Deep Research / Max | Gemini 3.1 Pro採用、MCPでプライベートデータ接続、ネイティブ可視化 | Gemini API有料プレビュー |
| Perplexity Comet Enterprise | MDM配布、ドメイン単位の操作許可、モデル選択 | 40ドル/席/月、SOC 2準拠 |
Perplexity公式ブログによれば、Comet EnterpriseはCrowdStrike Falconと統合し、デバイスレベルでフィッシング・マルウェア・データ流出に対抗する設計です。個人ワークフローだけでなく、組織配布を前提としたガバナンス層が両陣営で同時に整いつつあります。
Q&A
Q. NotebookLMがハルシネーションを起こしにくいのはなぜですか? NotebookLMはsource-grounded設計で、ユーザーがアップロードした資料のみを参照して回答するためだとされています。ウェブを検索して回答を作らないため、出典のない内容を生成しにくいと説明されています。
Q. Gemini Deep ResearchとPerplexityはどう違うのですか? Perplexityはリアルタイム検索で権威あるソースのリンクを集めるのが得意で、Sourcesタブから直接NotebookLMに取り込みやすい点が特徴だと紹介されています。一方のGemini Deep Researchは、最初に調査計画を立てた上で数百規模のサイト・Reddit・YouTubeまで横断的に分析し、分厚いレポートを生成するタイプだと紹介されています。
出典
- XDA Developers — 3 productivity tools I pair with NotebookLM to instantly boost my workflow
- Thurrott.com — Google is Rolling Out a Major Update to NotebookLM
- Google Blog — Deep Research Max: a step change for autonomous research agents