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Plexのリモート視聴を無料に戻す2つの方法——TailscaleとPlezyで年額$30の壁を回避

GadgetDrop 編集部7
Plexのリモート視聴を無料に戻す2つの方法——TailscaleとPlezyで年額$30の壁を回避

PlexがリモートストリーミングをPlex Pass(または別途購入するRemote Watch Pass)の有料機能として位置づけて以来、自分のサーバーに自分のデバイスからアクセスするだけで課金が発生する仕組みに、長年のユーザーから不満の声が上がっています。Android Authorityは、この制限を回避して無料でリモートストリーミングを続けられる2つの方法を実際に検証・報告しています。なお、これらの方法はダミー機・APK解析等の情報源を一部含んでおり、最終的な仕様や動作は変わる可能性がある点にご注意ください。

なぜPlexはリモートアクセスを有料化したのか

Plexのリモートストリーミングは、かつてポートフォワーディングを設定すれば無料で利用できる機能でした。しかし現在は、外出先でPlexアプリを開くと、アプリはPlexの中央サーバーに接続し、デバイスのIPアドレスとホームサーバーのIPアドレスを照合します。一致しない場合、Plexはそのセッションを「リモートストリーム」と判定し、有料プランの購入を促します。ポートフォワーディングが完璧に設定されていても、現状ではフルのPlex Passが必要な状況です。

Android Authorityは「自分のメディアを自分のデバイスで視聴するために毎年費用を支払うのは納得できない」と率直に述べています。Plexはリレーインフラの維持コストを理由に挙げていますが、コミュニティの反発は大きく、同メディアが実施した投票(98票)では、回答者の34%がすでにEmbyやJellyfinへ移行済み、23%が移行を検討中と回答しています。Plexに留まると答えたのは35%にとどまりました。

方法①:Tailscaleで「家を出ていない」状態を作る

最も効果的な回避策は、スマートフォンがホームネットワークを離れていないとPlexに思わせることです。そのために使うのが、WireGuardプロトコルをベースにしたメッシュVPNツール「Tailscale」です。

Tailscaleを使うと、スマートフォンとPlexサーバーが同一のプライベートネットワーク上に存在しているように見えます。WireGuardは高速かつ軽量なプロトコルとして知られており、4K高ビットレート動画のストリーミングにも適しています。また、モバイル回線やマンションなどの共有回線環境で問題になるCGNAT(キャリアグレードNAT)も、Tailscaleはルーター設定を変更せずにデバイス間の直接接続を確立することで回避できます。

設定手順は以下の通りです。

  1. PlexサーバーのマシンにTailscaleクライアントをインストールする(Windows・macOS・Linux・Synology・TrueNASに対応)
  2. Plex Web UIの「ネットワーク」→「詳細設定」→「LANネットワーク」に 100.64.0.0/10 を入力する
  3. スマートフォン(AndroidまたはiOS)にもTailscaleをインストールし、同じアカウントでログインする
  4. Plexアプリの「設定」→「詳細」→「手動接続」から、TailscaleダッシュボードのサーバーIPアドレス(100.x.x.x形式)とポート番号 32400 を追加する

この設定により、Plexはすべてのトラフィックが同一ネットワーク内から来ていると判断し、リモートアクセスチェックが発動しなくなります。通信は暗号化されており、ISPや公共Wi-Fiからのトラフィック内容も保護されます。

方法②:サードパーティアプリ「Plezy」に切り替える

リモートアクセスの制限はサーバー自体の制限ではなく、公式Plexアプリに組み込まれた制限です。つまり、公式アプリを使わなければ制限は発動しません。PlexはオープンAPIを提供しているため、サードパーティ製クライアントからもライブラリにアクセスできます。

Android Authorityが現在メインで使用しているのが、オープンソースのメディアプレイヤー「Plezy」です。Plezyは映像再生に特化したシンプルなインターフェースを持ち、サーバーに直接接続してファイルをそのまま再生します。

再生エンジンにはMPVを採用しており、AV1・HEVC・H.264の高プロファイルを含むほぼすべてのコーデックをネイティブ対応しています。公式Plexアプリでよく発生する「サーバーがトランスコードするほど強力ではありません」というエラーが出にくく、サーバーのCPU負荷を大幅に軽減できます。低スペックのSBCやNASでサーバーを運用しているユーザーには特に恩恵が大きいでしょう。

さらにPlezyは、通常Plex Passが必要な機能を無料で提供しています。

  • オフラインダウンロード:映画やエピソードをスマートフォンに保存して機内でも視聴可能
  • イントロ・クレジットスキップ:サーバーがマーカーを解析済みであれば自動でスキップボタンが表示
  • カスタムテーマ・高度なオーディオ設定:公式アプリでは制限されている設定も利用可能

Plezyの入手方法はAndroidとiOSで異なります。Androidの場合、Google Play Storeから有料版を購入するか、GitHubリポジトリから最新APKを無料でダウンロードできます(提供元不明アプリのインストール許可が必要)。iOSの場合はApp Storeでの購入、またはAppleの公式ベータテストプラットフォームであるTestFlightからの入手が可能です。GitHubにはサイドロード用のインストールファイルも公開されています。macOS・Windows版もGitHubから直接ダウンロードできます。

どちらを選ぶべきか

Android Authorityは、2つの方法の使い分けをこう整理しています。

  • Tailscaleを選ぶべき人:Plexの「Discover」機能・ウォッチリスト・他サービスとの連携など、公式アプリの体験を維持したい人
  • Plezyを選ぶべき人:シンプルに高品質な再生を求める人、サーバー負荷を下げたい人、Plex Passの機能を無料で使いたい人

プライバシーの観点では、Tailscaleを使うと通信がすべて自分の暗号化トンネル内に収まるため、ISPや公共Wi-Fiからの盗聴リスクが下がります。TailscaleとPlezyを組み合わせると、Plexへ送信されるテレメトリの量をさらに減らすことができると同メディアは報告しています。

なお、Android Authorityは「Plex Passの生涯ライセンスを持っており、毎日使うサービスへの課金自体に異論はない。しかし、自分が管理するインフラで自分のメディアにアクセスするために追加の定期課金を求める方向性には同意できない」と述べており、今回紹介した方法はコスト節約よりも「原則の問題」として位置づけています。

現時点では、TailscaleとPlezyのいずれかを試してみるのが妥当な判断です。どちらも無料で始められ、公式のリモートアクセスよりも快適な体験を提供できる可能性があります。これらの方法はソフトウェアのアップデートや仕様変更によって動作が変わる可能性があるため、続報や変更があれば改めて確認することをお勧めします。

Q&A

Q. TailscaleはPlexサーバーのOSを選びますか? Windows・macOS・Linuxに加え、SynologyやTrueNASなどの専用NASプラットフォーム向けの公式パッケージも提供されています。多くの自宅サーバー環境に対応しています。

Q. PlezyはAndroidとiOSの両方で使えますか? 両プラットフォームに対応しています。AndroidはGoogle Play StoreまたはGitHubからのAPKで、iOSはApp StoreまたはTestFlightから入手できます。macOS・Windows版もGitHubで公開されています。

Q. Tailscaleを使っても、Plexに視聴履歴は送られますか? Tailscaleを使うと通信経路は暗号化されますが、Plexサーバーソフトウェア自体は引き続き視聴データをPlexの中央サーバーに報告します。TailscaleとPlezyを組み合わせることで、送信されるテレメトリの量を減らすことができると報告されています。

出典

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