Xiaomiの最新フィットネストラッカー「Smart Band 10 Pro」が、中国先行発表に続きグローバル市場での展開を開始しました。最大2,000nitsのAMOLEDディスプレイ、9.7mmの薄型筐体、最大21日のバッテリー駆動を備えつつ、価格は€79.90(約13,000円)からと、相変わらずの低価格戦略です。なお、米国は今回も公式販売の対象外となっており、欧州を中心としたグローバル展開(米国を除く地域限定)となります。スマートウォッチに疲れた層へ「軽くて長持ちで明るい」という体感価値を、バジェット価格で届けてくる1台と言えます。
9.7mm・21.6gで2,000nits——真夏の直射日光下でも読める明るさ
Android Authorityによると、Smart Band 10 Pro(欧州など海外市場向け、米国は対象外)は1.74インチのAMOLEDディスプレイを搭載し、サイズは前世代のSmart Band 9 Proから据え置きながら、明るさを最大2,000nitsまで引き上げています。2,000nitsは真夏の屋外や直射日光下でも画面が読める水準で、ランニング中やサイクリング中にペースや心拍を一瞥で確認したいユーザーには直接的な恩恵となります。
本体は厚さ9.7mm、ストラップを除いた重量は21.6gと、前モデルよりも薄く、軽く仕上げられています。仕上げは従来のアルミニウムに加え、新たにセラミックエディションも用意され、就寝中も着けっぱなしにしやすい軽さと、デイリーウェアとしての見栄えを両立しています。
| 項目 | Smart Band 10 Pro |
|---|---|
| ディスプレイ | 1.74インチ AMOLED(最大2,000nits) |
| 本体厚 | 9.7mm |
| 重量 | 21.6g(ストラップ除く) |
| バッテリー | 350mAh/軽負荷使用で最大21日 |
| 仕上げ | アルミニウム/セラミック |
| 公式販売地域 | 欧州など海外市場(米国は対象外) |
バッテリー21日と新センサー——「充電を忘れて使える」トラッカーの強み
薄型化を進めながら、350mAhバッテリーで軽負荷使用時に最大21日の駆動を維持している点は、毎日の充電が必要なスマートウォッチに対するフィットネストラッカーの明確な優位点として位置付けられています。週末にまとめて充電すれば平日は気にせず使える運用が現実的で、就寝中の睡眠計測を毎晩継続しやすくなります。
センサーまわりではPPGセンサーが刷新され、HRV(心拍変動)モニタリングや拡張版の睡眠インサイトを利用できるようになりました。HRVは自律神経のコンディションを推定する指標として広く使われており、日々の疲労度やストレス状態の把握、ハードなトレーニング後の回復管理に役立ちます。さらに、女性向けの周期管理アプリ「Clue」と提携し、購入者にはClue Plusの3カ月メンバーシップがバンドルされ、サイクル管理を必要とするユーザーには追加価値となります。
Android/iPhone併用ユーザーに刺さる新ワークアウト機能
ワークアウト面では、5衛星対応のGNSS測位と150種類を超えるスポーツモードに対応し、屋外ランやサイクリングのルートを高精度で記録できます。新規追加された機能としては以下が挙げられています。
- トラックランニングモード(周回ラップ計測に対応)
- サイクリングモード(スマートフォンをライブダッシュボード化)
- デュアルデバイス同期(AndroidスマートフォンとiPhoneに同時接続可能)
特にデュアルデバイス同期は、仕事用iPhone・私用Androidといった2台持ちユーザーにとって、ペアリングを切り替える手間がなくなり、どちらの端末で通知を受けても計測データが分断されないというメリットがあります。
価格は€79.90から——ただし米国は公式販売の対象外
ヨーロッパでの価格は、標準モデルが€79.90(約13,000円)から、NFC版とセラミック版が€99.90(約16,000円)からとなっています。スマートウォッチ水準の機能を、バジェットトラッカー価格で提供する従来路線が踏襲されています。なお、これらの価格・展開はあくまで欧州を中心とした海外市場向けの仕様であり、米国は今回も公式販売の対象外です。
Android Authorityは、過去のモデルはAmazon等のオンライン小売店経由で比較的入手しやすかったと述べていますが、米国は今回のグローバル展開とは別枠の扱いとなる点に注意が必要です。日本市場での販売有無については、現時点で公表されていません。
こんな人におすすめ/向かない人
おすすめ:
- 毎晩のHRV・睡眠計測を継続したいが、毎日充電するのが面倒な人
- 屋外ランやサイクリングが多く、直射日光下での視認性を重視する人
- AndroidとiPhoneを併用しており、計測データを1台にまとめたい人
- 軽量(21.6g)で着けっぱなしにできるデバイスを探している人
向かない人:
- 米国在住で公式保証・正規ルートでの購入を優先したい人(米国は公式販売の対象外)
- LTE通話やサードパーティアプリ実行など、フル機能のスマートウォッチを求める人
- 日本国内の正規流通・日本語サポートを必須とする人
睡眠精度11%向上と「ゲーミングモード」——センサー強化の中身
センサーまわりの刷新は、単なるHRV対応にとどまっていません。新しいPPGモジュールはデュアル光源とデュアルPDセンサーを採用し、独自アルゴリズムと組み合わせて心拍計測の精度を改善しています。さらに睡眠アルゴリズム2.0では、入眠・覚醒の判定精度が前世代比で11%、睡眠ステージの判定精度が14%向上しています。
水中計測と「ゲーマー向け」新モード
防水性能の活用範囲も広がっており、5ATM相当の防水で50mまでのプール・水面アクティビティに対応するほか、水中での心拍トラッキングもサポートしています。ユニークなのは健康トラッキング以外の追加で、主流フィットネストラッカーとしては珍しい専用ゲーミングモードを搭載し、モバイルゲームと連動して心拍やストレスをリアルタイムに計測し、セッション後にウェルネスレポートを生成します。健康管理と若年層向けライフスタイル機能を1台に同居させた構成です。
Xiaomiが世界ウェアラブル首位返り咲き——Band 10 Proが置かれた市場文脈
このタイミングでのグローバル展開は、Xiaomiのウェアラブル事業全体の追い風と無関係ではありません。Omdiaの新データによると、2025年の世界ウェアラブル出荷台数は前年比6%増の2億台超に達し、Xiaomiは5年ぶりに首位へ返り咲きました。シェアは18%で、Apple(17%)とHuawei(16%)を僅差で上回っています。IDCもリストバンド市場が2025年に14.7%成長し、その牽引役がXiaomiであると分析しています。
| 指標(2025年) | データ |
|---|---|
| Xiaomi 世界ウェアラブルシェア | 18%(首位) |
| Apple / Huawei | 17% / 16% |
| リストバンド市場成長率 | +14.7% YoY |
競合比較でもポジションは明確で、Samsung Galaxy Fit4は価格こそ近いものの、画面が小さく電池持ちが短く、HRVトラッキングにも非対応であり、Samsungエコシステムへの依存が薄いユーザーにはBand 10 Proの方が魅力的とされています。低価格戦略を維持しつつ首位シェアを取り戻した勢いの中で投入される1台であり、価格帯における優位性はさらに強まりそうです。
Q&A
Q. Smart Band 10 Proの価格はいくらですか? 欧州での価格は、標準モデルが€79.90(約13,000円)から、NFC版とセラミック版が€99.90(約16,000円)からです。これらは欧州など海外市場向けの価格であり、米国は公式販売の対象外です。
Q. 米国や日本でも公式販売されますか? 米国は今回のグローバル展開の対象外で、公式販売は行われません。日本市場での販売有無については、現時点で公表されていません。過去のXiaomi製バンドはAmazon等のオンライン小売店経由で入手できた事例があると報じられています。
Q. バッテリーは本当に21日もちますか? 350mAhバッテリーで「軽負荷使用時に最大21日」とされており、AOD(常時表示)や高頻度のワークアウト計測を行うとこれより短くなる可能性があります。
Q. 前モデルSmart Band 9 Proとの主な違いは何ですか? 公開情報の範囲では、ディスプレイサイズ(1.74インチ)は据え置きとされる一方、最大輝度が2,000nitsまで引き上げられ、本体は9.7mm・21.6gへと薄型軽量化、仕上げにセラミックエディションが追加された点が変更点として挙げられています。さらにPPGセンサーが刷新され、HRVモニタリングや拡張版の睡眠インサイトが利用可能になっています。
Q. どんな人に向いていますか? Apple WatchやGalaxy Watchのような大型スマートウォッチの「毎日充電」「重さ」に疲れを感じ、軽さと長時間駆動、屋外での視認性を重視する層に適しています。HRVや睡眠計測を毎晩継続したい人、AndroidとiPhoneを併用している人にも有用な選択肢と言えます。ただし、米国は今回の公式販売対象に含まれていない点に留意が必要です。
Q. 米国から購入する方法はありますか? 米国は公式販売の対象外であるため、Android Authorityは過去のXiaomi製バンドがAmazon等のオンライン小売店経由で入手できたと報じています。輸入購入を検討する場合は、入手経路や保証条件、技適等の各種規制を踏まえて判断する必要があります。
出典
- Android Authority — Just as fitness trackers get interesting again, the Xiaomi Smart Band 10 Pro goes global
- Gizmochina — Xiaomi retakes top spot in global wearables market
- Xiaomi Global — Xiaomi Smart Band 10 Pro 公式製品ページ