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AMDがエントリー向けRDNA 4「RX 9050」を開発中か——2048コアでRX 9060を上回るリーク

GadgetDrop 編集部8
AMDがエントリー向けRDNA 4「RX 9050」を開発中か——2048コアでRX 9060を上回るリーク

下位モデルのはずが上位「RX 9060」より多い2048コアを積む——そんな変則的なエントリーGPU「Radeon RX 9050」をAMDが準備しているとのリーク情報が浮上しました。Tom's HardwareがVideocardzのレポートを引用するかたちで伝えたもので、NVIDIAのRTX 5050に対抗するSKUになる可能性が指摘されています。エントリー向けGPU市場におけるAMD・NVIDIAの競争を見極める材料になりそうです。

RX 9050のリーク仕様——「RX 9060」より多い2048コア

リークによれば、RX 9050はNavi 44ダイをベースとし、コア数は2,048基、ゲームクロック最大1,920 MHz、ブーストクロック最大2,600 MHz。メモリは128-bitバスに18Gbps動作のGDDR6を8GB搭載し、PCIe 5.0 x16インターフェース、DisplayPort 2.1a×2、HDMI 2.1b×1を備えます(いずれもリーク情報)。

興味深いのは、命名規則とは裏腹にRX 9050の構成がバニラ版「RX 9060」よりもRX 9060 XT 8GBに近い点です。RX 9060 XT 8GBもコア数2,048、メモリ8GB、128-bitバスという同等構成を持ちます。一方、バニラRX 9060はコア数1,792(28 CU)にとどまるため、もしリーク情報が正確であれば、下位モデルにあたるRX 9050のほうがバニラRX 9060を上回るコア数を持つという、やや変則的な位置付けになります。

項目RX 9050(リーク)RX 9060RX 9060 XT 8GB
GPUNavi 44 XT*Navi 44 XLNavi 44 XT
コア数2,048*1,7922,048
CU数32*2832
ゲームクロック1,920 MHz*2,400 MHz2,530 MHz
ブーストクロック2,600 MHz*2,990 MHz3,130 MHz
メモリ8GB GDDR6*8GB GDDR68GB GDDR6
バス幅128-bit*128-bit128-bit
TBP不明132W150W

*はAMDが未確認の項目です。

クロックで24%差——RX 9060 XTとの境界線

RX 9050とRX 9060 XT 8GBの主な違いはクロックとメモリ帯域にあります。RX 9060 XT 8GBは最大3.1 GHzのブースト周波数を持ち、RX 9050に対して約24%のクロック優位があります。メモリも20 Gbps版GDDR6を採用するため、わずかに帯域が広がります。

RX 9050のターゲットボードパワーについては現時点で情報がありません。ただし、RX 9060 XT 8GBの推奨電源仕様から、Tom's Hardwareは「RX 9060 XT 8GBのほうがRX 9050より多くの電力を消費する」と示唆しており、RX 9050の消費電力はそれより低く抑えられる可能性が高いと考えられます。

なぜAMDは新SKUを起こすのか——RTX 5050対抗の思惑

リーク仕様の解釈として、Tom's Hardwareは「AMDがRTX 5050に対してバニラRX 9060より強力な選択肢を用意したい狙いがあると読める」と分析しています。実際、もしバニラRX 9060で十分対抗できるのであれば、現在OEM専売となっているRX 9060をDIY市場にも転用するだけで済むはずです。あえて新SKUを起こすという動きは、より明確な勝ち筋を狙っているとの見方もできます。

すでに公開されているある一つのテストでは、RX 9060がRTX 5050を20%上回ったとの報告があるものの、これは単一の検証結果にとどまります。実機が存在するのか、性能がどう出るのかはサードパーティのテストを待つ必要があります。

価格についても現時点では不明です。執筆時点でのRTX 5050の最安値は$289(約4万5千円)であり、AMDはこのストリートプライスを意識した価格設定を取ると見られています。

Computexでの登場はあるか

AMDの新GPUの発表機会として注目されるのが、数週間後に台北で開幕するComputexです。AMDは今年に限ってComputexのキーノートを実施せず、例年のライブイベントスケジュールを崩しています。ただし、AIBパートナーがRX 9050のモデルを展示する形で姿を現す可能性は残ります。

ここまで紹介してきた情報は、いずれもVideocardzによるリークをTom's Hardwareが引用したもので、AMDからの公式確認は取れていません。「Specs unconfirmed by AMD(AMD未確認の仕様)」という表記がスペック表に明記されている通り、最終製品の構成や名称が変わる可能性は十分にあります。現時点では「RX 9050という変則的なエントリーSKUが計画されている可能性がある」と捉えるのが妥当で、続報を待ちたいところです。

NVIDIAも動く——RTX 5050「9GB GDDR7」刷新版の噂

RX 9050が照準を合わせるRTX 5050側にも、新たな動きが伝えられています。最新の噂によれば、NVIDIAはComputex 2026で再設計したGeForce RTX 5050を発表する計画があるとされ、注目すべきは9GBのGDDR7メモリ採用という構成です。

想定される変更点

  • 9GBのGDDR7メモリを搭載し、バス幅は96-bitに変更される見込みで、より高速なメモリで狭いバス幅を補う設計とされています
  • 上位のRTX 5070と同じGB205ダイを流用すると噂されており、歩留まりロスとなった不良ダイをエントリー帯に転用する狙いがあるとみられています
  • 背景にはDRAMの大規模なメモリチップ不足があり、この供給逼迫は2027年まで続くと見られ、新規GPU製品の投入を停滞させているとされています

価格面では、既存のRTX 5050は$249のMSRPでローンチされたものの、現在は$299前後で推移しています。9GB版のメモリコスト次第では、刷新版の価格帯はさらに上振れする可能性もあり、RX 9050がエントリー帯でどこに食い込むかは、この刷新版の最終的な値付け次第となります。

メモリ帯域288 GB/s——RX 9060(非XT)と並ぶ帯域構成

スペック表からは見えにくい数値として、RX 9050のメモリ帯域に注目すると位置付けがよりはっきりしてきます。

項目RX 9050(リーク)RX 9060(非XT)
メモリ帯域288 GB/s288 GB/s
コア数2,0481,792
メモリ構成8GB GDDR6 / 128-bit8GB GDDR6 / 128-bit

8GB GDDR6・128-bitバスというメモリ構成から導かれる帯域は288 GB/sで、これは非XT版のRX 9060と一致しています。つまりメモリ側の素性は非XTと同等を確保しつつ、コア数では2,048基と非XTの1,792基を上回るという、帯域とコアのバランスがやや偏った構成にみえます。

仕様は暫定で、最終的にはストリームプロセッサの一部が無効化されRX 9060を下回る位置付けに調整される可能性も指摘されています。

帯域がコア性能の足を引っ張る、いわゆる「帯域ボトルネック」が顕在化するかどうかは、サードパーティ検証を待つ必要があります。

Q&A

Q. RX 9050とRX 9060 XT 8GBの実質的な違いは何ですか? リーク情報をもとにすると、コア数(2,048基)・メモリ容量(8GB GDDR6)・バス幅(128-bit)は同じです。差はクロックとメモリ速度で、RX 9060 XT 8GBはブーストクロック最大3.1 GHz・メモリ20Gbpsを採用し、RX 9050(ブースト最大2.6 GHz・メモリ18Gbps)に対して約24%のクロック優位があるとされています。

Q. なぜ「RX 9050」なのに下位のはずのバニラ「RX 9060」よりコアが多いのですか? Tom's Hardwareの解釈では、AMDがRTX 5050に対してバニラRX 9060より強力な対抗SKUを必要としたためと読めるとされています。バニラRX 9060で十分対抗できるなら、OEM専売のRX 9060をDIY市場に転用するだけで済んだはずで、わざわざ新SKUを起こす点に意図があるとの見方です。ただしAMDは公式に意図を述べていません。

Q. RTX 5050の発表を待つべきですか、それともRX 9050を待つべきですか? 現時点でRX 9050は未発表のリーク段階であり、性能や価格は未確定です。すでに市場にあるRTX 5050(最安$289=約4万5千円)が必要なタイミングで手に入る選択肢である一方、RX 9050がComputex前後で姿を現せば比較材料が揃います。急ぎでなければ続報を待ち、サードパーティのベンチマークを確認してから判断するのが安全です。

出典

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