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GoogleがProject Marinerを静かに終了——Gemini APIへ機能移行の可能性と伝えられています

GadgetDrop 編集部4
GoogleがProject Marinerを静かに終了——Gemini APIへ機能移行の可能性と伝えられています

Google I/O 2025でお披露目からわずか1年足らず——Googleの野心的なAIブラウザエージェント「Project Mariner」が静かに幕を閉じました。Android Authorityが報じたところによると、ブラウザを自律操作するという実験的な試みは終了し、同時にClaude CodeやOpenClawといった新世代AIエージェントがその座を奪いつつある構図が浮かび上がっています。技術そのものは完全に放棄されるわけではなく、主要機能はGemini APIおよびGemini Agentへ統合される可能性があると伝えられていますが、その具体的なスケジュールや提供形態は現時点では明らかになっていません。

1年で終幕——なぜGoogleはブラウザ操作AIを諦めたのか

Project Marinerは、Google I/O 2025でGoogle DeepMindが発表した実験的なAIエージェントです。一般的なチャットボットとは異なり、ユーザーの代わりに実際にブラウザを操作できる点が特徴でした。

具体的には、Chromeブラウザ上でフォームへの入力、求人情報の検索、Expediaなどのサービスを通じた旅行の予約といった操作を自律的に実行できました。その仕組みはブラウザのスクリーンショットを頻繁に撮影し、ボタンやテキストを視覚的に認識したうえでクリックや入力を行うというものです。人間がブラウザを操作する動作をAIが模倣するという発想でした。

Android Authorityによると、終了の背景には大きく2つの要因があります。

技術的なコスト問題として、視覚データをリアルタイムで処理するためには膨大な計算リソースが必要で、動作が遅くなったり、誤ったボタンを選択するといったエラーが発生しやすいという課題がありました。

競合環境の変化という側面もあります。GoogleがブラウザベースのエージェントをProject Marinerで開発している間に、OpenClawやClaude Codeといった新世代のAIエージェントツールが台頭しました。これらはリンクをクリックするだけにとどまらず、ファイルの編集や複雑なコードの記述など、いわば「デジタルな同僚」として機能する領域まで踏み込んでいます。ブラウザ操作に特化したProject Marinerは、こうした流れの中で相対的に見劣りするようになったとAndroid Authorityは報じています。

シャットダウンの経緯

2026年3月の時点で、WiredのMaxwell Zeff氏がGoogleがProject Marinerチームからスタッフを異動させたと報じており、プロジェクト終了の兆候はすでに見られていました。今回の正式な終了は、プロジェクトのランディングページに終了を示すメッセージが表示されたことをXユーザーのBoughtMilkMan氏が最初に発見し、広く知られることになりました。

機能は死なず:Gemini APIへの統合で何が変わる

Googleは技術を完全に捨てるわけではないと説明しています。Project Marinerの機能の大部分はGemini APIおよび新しいGemini Agentへ統合される可能性があると報じられています。Project Marinerが実現しようとしていたウェブ操作の自動化という方向性は、Geminiプラットフォームの中で継続される見込みと伝えられています。

Project Marinerの機能に期待していた方にとっては、「ブラウザエージェントとしての体験がGemini APIやGemini Agentを通じて引き継がれる可能性がある」という点が最大の注目点です。ただし、具体的な移行スケジュールや提供形態の詳細は現時点では明らかになっていないため、Geminiプラットフォームの今後のアップデート情報を注視するのが妥当な判断といえます。

Q&A

Q. Gemini Agentとは従来のGeminiと何が違うのか? ソース記事の範囲では詳細な仕様の差異は明らかにされていませんが、Project Marinerが担っていたブラウザ操作の自動化といった機能がGemini Agentへ引き継がれる可能性があると報じられています。従来のGeminiがチャット対話を主体としていたのに対し、Gemini Agentはより能動的なタスク実行を担う方向性にある、との見方ができます。

Q. Project Marinerは一般ユーザーも使えたのか? Project MarinerはGoogle DeepMindによる実験的なエージェントとして発表されており、Chromeブラウザ上でフォーム入力・求人検索・旅行予約などを自律的に実行できる機能を持っていました。ただし広く一般公開された量産サービスとしての位置づけではなく、実験段階のプロジェクトでした。

出典

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