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工場出荷状態リセット不要——Windowsの隠れた3つの修復手順を解説

GadgetDrop 編集部5
工場出荷状態リセット不要——Windowsの隠れた3つの修復手順を解説

WindowsのPCが不調になると、多くの人がすぐ「工場出荷状態へのリセット」を思い浮かべます。しかし、ほとんどのケースではリセットなしに修復できる手段がWindowsに標準搭載されており、個人ファイルやアプリを失わずに問題を解決できる可能性があります。まず以下の3つの手順を順番に試してみてください。

なぜリセットより修復が賢いのか

ファクトリーリセットを行うと、個人ファイルはバックアップで救えても、インストール済みのアプリはすべて消えます。アプリの再インストール自体は約10分で済むとされています。問題は、それまでにWindowsへ加えてきた細かい設定変更をすべてやり直す作業で、これが最も時間を奪います。Microsoftは長年にわたって標準ツールを充実させており、アプリが起動しない・動作が重い・システムが不安定といった症状の多くは、以下の3つの手順で数時間以内に解決できる可能性があります。

手順①:DISMツール+SFCスキャン(まず最初に試す)

最初に試すべきなのが、DISM(Deployment Image Servicing and Management)ツールSFC(System File Checker)スキャンの組み合わせです。OSのクラッシュ・突然の動作遅延・アプリの問題の多くは、システムファイルの破損や欠損が根本原因であることがあります。SFCスキャンが破損・欠損したシステムファイルを修復・置換し、DISMツールがその際に必要なファイルを提供する役割を担います。そのため、DISMを先に実行してからSFCを実行する順序が推奨されています。

手順は管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、以下の2つのコマンドを順に実行します。

  • DISM:DISM.exe /Online /Cleanup-image /RestoreHealth
  • SFCスキャン:sfc /scannow

「Windows Resource Protection found corrupt files and successfully repaired them」と表示されたら、システムを再起動することで改善が見込まれます。Windowsが正常に起動しない場合は、回復環境(Recovery Environment)からコマンドプロンプトを起動して同じコマンドを実行できます。

手順②:問題のある更新プログラムのロールバック(①で解決しない場合)

WindowsやドライバーのアップデートもPCトラブルの一般的な原因です。特にWindows 11では問題のある更新プログラムのリストが増え続けており、プリンターの不具合・Wi-Fiの接続障害・ブルースクリーン(BSOD)など、さまざまな症状が過去1年で報告されています。

Windowsアップデートをアンインストールする手順:

  1. Windows + Iで設定を開き、「Windows Update」→「更新の履歴」へ進む
  2. 「更新プログラムをアンインストールする」をクリック
  3. 問題の原因となっている更新プログラムの横にある「アンインストール」をクリックして確定

ドライバーの更新をロールバックする手順:

  1. 更新履歴で最近更新されたドライバーを確認する
  2. デバイスマネージャーを起動し、該当デバイスを右クリックして「プロパティ」を選択
  3. 「ドライバー」タブから「ドライバーを元に戻す」を選択して確定

手順③:インプレース(修復)アップグレード(それでも解決しない場合)

上記2つで解決しない場合、**Windows 11のインプレースアップグレード(修復アップグレード)**が有効な選択肢となります。これはWindowsのすべてのOSファイルを新しいコピーで置き換える処理ですが、個人ファイル・アプリ・設定はそのまま保持されます

以前はWindows 11のISOファイルを別途ダウンロードする必要がありましたが、現在はMicrosoftが回復設定に直接オプションを追加しています。

Windows 11でのインプレースアップグレード手順:

  1. 設定を開き、「システム」→「回復」へ進む
  2. 「Windowsアップデートを使用して問題を修正する」の横にある「今すぐ再インストール」をクリックして確定
  3. 処理が完了するまで待つ(数時間かかる場合があります)

Windows 10の場合は、MicrosoftのISOをダウンロードし、マウントしてsetup.exeを実行する必要があります。

PCの動作が怪しいと感じたら、まずこの3ステップを順番に試してみてください。リセットを急ぐ前に、数時間の作業で環境を丸ごと守れる可能性があります。


Q&A

Q. DISMとSFCはどちらを先に実行すればよいですか? DISMを先に実行し、その後SFCを実行する順序が推奨されています。DISMがSFCの修復に必要なファイルを準備する役割を担うためです。

Q. インプレースアップグレードを行うと、インストール済みのアプリや設定は消えますか? インプレースアップグレードはOSファイルのみを置き換えるため、個人ファイル・インストール済みのアプリ・設定はそのまま保持されます。ただし処理には数時間かかる場合があります。

Q. これらの手順はWindows 10でも使えますか? DISMとSFCスキャン、更新プログラムのロールバックはWindows 10でも利用できます。ただし修復アップグレードについては、Windows 10の場合はMicrosoftの公式サイトからISOを別途ダウンロードして実行する必要があります。Windows 11のように設定画面から直接実行するオプションはありません。

出典

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